【漫画】現役パティシエが描く青春ラブコメが話題!「お菓子作り」と「執筆」の二刀流。原作者に聞く両立のコツ、作品誕生秘話

「もう誰も信じない!」信じた相手から何度も裏切られ、家族さえも信じなくなってしまった高校生・新庄真。唯一の励みは、趣味で投稿するWeb小説に感想をくれる「ポメ子」の存在だった。そんなある日、隣の席のヤンキー女子・篠塚あんりが真を見ながらソワソワしていて…?

Web小説を通して関わり合う男女2人の不思議な関係性が、SNSを中心に話題の作品
「にゃん太とポメ子」
。本作は、小説投稿サイト「小説家になろう」にて人気を集めた小説が原作となっている。

原作小説を執筆したのは、ペンネーム「野良うさぎ」で活動する男性。じつは彼の正体は、
東京・神楽坂に店を構える有名パティスリー「アトリエコータ」のオーナーパティシエ・吉岡浩太さん!
テレビ出演多数の人気パティシエである吉岡さんが、なぜ本作を書こうと思ったのか。吉岡さん本人に
「にゃん太とポメ子」
誕生の裏話を伺った。

リゼロ、弱キャラ友崎くん…。人気パティシエが小説を書くまで
――パティシエである吉岡さんが、なぜ小説を書こうと思ったのか。きっかけを教えてください。
「2014年ごろ
『Re:ゼロから始める異世界生活』を読んだとき、
を読んだとき、続きがどうしても気になり、調べたらWeb版があるとわかりました。そこから小説投稿サイト『小説家になろう』という存在を知って、なろうの小説を読み漁りました」
――『リゼロ』がきっかけだったんですね!
「はい。その時は単行本一冊の分量も知らずに、ただ数十万文字、数百万文字も読める、ということに感激していたのを憶えています。海外に行っても、自分のお店を出してからも小説を読み続けるということは止めませんでした」

――そこから自分でも小説を書いてみるように?
「
きっかけは『弱キャラ友崎くん』という作品を読んだこと
です。ちょうどその頃、大きな判断ミスをして鎌倉の店舗を閉めることになってしまい、一人で落ち込んでいて。でも『弱キャラ友崎くん』を読み終わると心が落ち着いていました。そこで、ふと今までの人生を振り返って、落ち込んでいる時や悲しい時でも、
小説を読むと心が軽くなったことを思い出しました。
それで、こんな気持ちにさせてくれた小説を書いてみたいと漠然と思いました」
――仕事で落ち込んでいた時に、小説が救ってくれたのですね!
「そうです。その後、『小説家になろう』に掲載されている小説をだいたい読み尽くしてしまったんですね。どれも面白かったのですが、
もっと別の小説も読みたい、自分が求めている小説、心がドスンと重く痛くなるような小説を読みたい
という気持ちが強くなっていきました。探したのですがなかなか『これ』というのが見つからない。
だったら自分で書けばいい。
自然と小説を投稿していました」