副業で動画クリエイターに?ゴール寸前で大どんでん返し?「大逆転人生ゲーム」がスゴすぎる!
最終局面でも「大逆転」が発生!これぞ人生!
ゲームは佳境に突入し、3人は真剣モードに。株で大損したり、事故に遭って自動車保険に助けられたり、一文なしになって借金を重ねてしまったりして一喜一憂する姿は、まるで本当に自分の人生をかけて挑んでるかのようだ。「ゲームでよかった」と心から感じている。

そしてゴールに近づくにつれて、ほかのプレイヤーの借金を全額肩代わりする「恩返し!」マスや、プレイヤー同士の財産を全て交換可能な「大どんでん返し!」といった、大逆転要素のあるマスが多くなっていく。まさに一発逆転を狙える千載一遇のチャンスであり、このゲームならではの仕組みだ。
後半、食べ歩き好きの旦那を持ってしまったことで借金まみれになり、約束手形の量だけ増えていく三浦は、たとえ誰かが住んでいても好きな家にタダで住むことができる「タダで住めマス」のマスに止まることに成功。政治家・福井の豪邸を強奪し、一瞬で勝ち組に大逆転!しかしその直後、家を失う「アドレスホッパー」マスに止まった三浦は、また一瞬で家なき夫婦に逆戻り。人生、一筋縄ではいかないことを思い知らされた。

もちろん、三浦が家を失ったとしても福井の元に豪邸が戻るわけではない。「どけ!出て行け!」と、興奮気味の三浦によって投げ捨てられた無惨な福井家の旗。人生の残酷さを感じながら、さらにその後お宝まで奪われる始末。「これはゲームや…うん…」と必死に言い聞かせる福井の姿にはどこか哀愁が漂っていたが、政治家と動画クリエイターで荒稼ぎをしていたこともあり、手元にはまだまだ大量の札束が。家はなくとも勝ち組だったことに変わりはなかった。

一度は悲劇に見舞われたものの、ゲーム開始時から1人絶好調の福井は、なんと1番最初にゴールイン。浮き沈みも大逆転もほとんどなく勝ち抜けてしまったため、ある意味1番おもしろくない人生になってしまった。しかし、現実世界ならうらやましい人生だ。
一方で、大逆転マス「大どんでん返し」に止まった筆者。職業やお金、株券などを1番成功しているプレーヤーと全て交換できる本物の大逆転が可能なマスだが、成功者の福井はすでにゴール済み。
ボロボロの人生を歩む三浦しか相手がいない。でもよくマスを見ると、「交換することが『できる』」と記載されている。現実で言葉を扱う仕事をしている2人は、「『できる』ってことは『しろ』ってことじゃないよね?ただの選択肢やもんね?」と、自分たちの解釈で交換しないことに。なんとも横暴なように思えるが、こうしてローカルルールが作られていくのかもしれない。

何はともあれ、3人とも無事ゴール。片付けの途中で銀行役の筆者が5万ドル紙幣があることに気づくドジっぷりを発揮するなど、最後の最後まで笑いが絶えなかった。ゲームに夢中になるあまり、銀行役が疎かになってしまっていたのはここだけの話。

大人にこそ遊んでほしい「大逆転人生ゲーム」
顔を合わせて話す機会が少なくなっていたここ数年だったが、久しぶりにボードゲームという対面で楽しむゲームができて、なんともいい時間を過ごすことができた。オンラインゲームが蔓延るなか、これだけ顔を合わせてコミュニケーションが取れるゲームも少ないのではないだろうか。みんなで泣き笑い、そして大人だからこそ熱中してしまう楽しさがこのゲームには詰まっている。
まだ「大逆転人生ゲーム」をプレイしたことがないのであれば、ぜひ一度試してみてほしい。少年少女時代の懐かしい記憶だけではなく、「生命保険」「約束手形」「株券」など大人になってから仕組みがわかるルールも多いため、さらに奥深く楽しめること間違いなしだ。今回プレイして思ったのは、「大人になってからプレイしたほうが楽しい」ということだった。
そろそろおうち時間のネタも切れてきた頃。ぜひ家族や友達と人生の大逆転を味わってみて!
取材・文=西脇章太