【漫画】元気がないのに食べるふりをする小鳥。だからこそ毎日の体重測定が超重要!/トリ扱い説明書
寄崎先生のエッセイ「毎日のお世話に欠かせない体重測り」
毎日鳥さんの状態を確認するために、一番重要なことはなんでしょう?
食欲でしょうか?実は鳥さんは食欲がなくても、食べているふりをします。「昨日から具合が悪いです」と病院に連れてこられた鳥さんが、実はすごく痩せてしまっているというケースは、診察しているとよくあります。
それでは便やおしっこの異常でしょうか?排泄物の観察はとても重要です。しかし、排泄物はある程度見慣れないと難しいため、初めて飼育する方には難易度が高いかもしれません。
しかし、ご安心ください。初心者の方でも、簡単に鳥さんの状態が推察できる方法があります。それは「体重測り」です。体重の変化は客観性のある数字として表れるので、誰にでもわかります。
体重でどんなことがわかるの?
具合が悪くてもエサを食べているふりをするというのは、前述したとおりです。しかし、体重までは隠せません。実際に食べている量が減ると、体重は確実に減ります。例えば鳥さんをお迎えしたばかりの頃は、環境の変化によってエサを食べなくなることも。そんな時には獣医師が適正体重と許容できる体重を推測し、どれくらいエサを食べなくでも大丈夫かなど相談できます。
また、メスの鳥さんは卵を産んでしまうことがありますが、それも体重測定である程度予測できます。鳥さんは発情するだけで体重が増え、おなかに卵ができるとさらに体重が増加します。卵をたくさん産んでしまう鳥さんは、卵が詰まるなどのトラブルが起きることも。体重をコントロールすれば、卵を産まないように調節もできるのです。
いつ体重を測ればいいの?
鳥さんは食道に「そのう」というエサをためる袋があるため、おなか一杯食べると体重がかなり変わってしまいます。そのため、体重測定のタイミングは、朝起こした直後でエサも水も入れる前が理想的です。もしどうしてもその時間帯に体重が測れないときは、一日の内でできるだけ同じ時間に測るようにしてください。体重はできるだけ毎日測りましょう。とくに換羽や産卵時、具合が悪いときなど、普段と様子が違うときには、必ず測定してください。
なお、おなかに何かできていたり、「そのう」にエサが停滞している場合は、体が痩せていても見せかけの体重は普段と変わらないこともあります。例え体重が同じでも、定期的に健康診断は受けてくださいね。