「1年、育休取ります!」元社畜リーマンによる等身大“育休”エッセイが未来のパパママに勇気を与える!【作者に聞いた】
ドタバタで育休を取得したからこそわかる「市役所通いのすゝめ」
上司や部内から疑問の声をかけられつつも、育休を1年もぎ取ったKara★ageさん。育休に入ってからは、通信費の見直しや市役所通い、産後にやることなども発信するように。
「ドタバタで育休を取得したので、本当に何も情報がない状態でスタートしましたが、市役所に通ったことが幸いして、いろいろと知ることができました。みなさん苦労するだろうなと感じたことと自分の反省から、『みんなこれを見ろ!知っとかないとやばいぞ!』という気持ちで発信することにしました」
Kara★ageさんは出産や育児について自らインターネットで調べたが、書き方が複雑でわかりにくかったとも話す。
「出産一時金や給付金など、もっとわかりやすく書いてよとは思いました。市役所には今も通っていて、知ると面白いことがいろいろあり、せっかく税金払っているんだから使い倒そうという感じで通っています」と、市役所通いのメリットも語ってくれた。



育休を取って後悔するよりも、取らないで後悔する方が嫌だった
Instagramの投稿を見ていると、育休を取得してよかったという気持ちが伝わってくる。改めて育休を取ってよかったことを伺った。
「一番は、子育てを知らないで働くのと、子育てを知ったうえで働くのは全然違うということ。(子育てが)わからないので、まーさんのことを思いやることもできないし、仕事と育児のバランスが取れなくなっていたかなと思います。育休を取っていなかったら、たぶん離婚していたかな(笑)」と、この1年を振り返る。
また、仕事人間だったKara★ageさんだが、仕事に対する価値観にも変化が。「1年前の自分とは全く変わりました。1年子育てをしてきて、仕事でそれができなくなってしまうという不安があるので、働き方をどうしようとか思い切って転職してやろうかとか。そういった悩み方になっているのは、1年前では考えられないですね」



実際に男性育休を取得したKara★ageさんに、これから育休を取ろうとしている男性へのメッセージを伺った。
「男性の育休は『取れない』と判断する方が正しいかもしれません。なぜなら、取った際のリスクが大きいから。周りからも変な目で見られますし、本当はダメなのですが、昇進や昇給の可能性が少なくなったり。女性の育休取得率に対して、男性の取得率がすごく低いことも納得です」と、育休を取るリスクについても経験者ならではの目線で話してくれた。
ただ、育休を取って後悔するよりも、取らないで後悔する方が嫌だったとも。
「うちの妻はあまりそういうタイプには見えなかったのですが、最近になってまーさんが『一緒に育児をがんばってくれたから産後鬱にならなくてすんだ』と言っていました。やっぱり育休を取ってよかったなと思います」



育休を取る・仕事復帰するパパママに勇気を届けたい
そんなKara★ageさんも1年の育休が終わり、いよいよ仕事復帰。不安はないのか聞いたところ、「1年ブランクがあるので、仕事にコミットできるのかという不安ぐらいです。仕事に戻ってもし大変な思いをしたら転職してもいいし、新しいことを始める機会にもなるんじゃないかと割り切っています。それよりも心配なのは、育休中は『ドキワクまーさん』を毎週更新していたのですが、それが途切れちゃうことがすごく嫌ですね(笑)」とけろり。
そんな「ドキワクまーさん」を今後どのように展開していくのか。
「最近すごく思うことが『男って子育てのことを考えちゃいけないのかな』ということ。仕事復帰をするまさに今のタイミングだからこそ、そんな問題とどう向き合っていくのかということを伝えていきたいですね。僕の体験を発信することで、1人でも勇気を持ってもらえたり、気をつければいけないことを参考にしてもらえるとうれしいです」
育休を1️年取るということは、今の社会情勢では相当勇気が必要なこと。もともと家庭と仕事のバランスをしっかり考えていなかったKara★ageさんだからこそ、育休を取得したことでさまざまなことに気付き、参考になったり共感を呼んだりする内容を発信できる。
等身大の目線で育休や子育てのことを伝えるKara★ageさん。これから育休を取得しようと考えている方はもちろん、育休中のパパやママも、仕事復帰してからの投稿をぜひ参考にしてほしい。
取材・文=日高ケータ