中学2年生でがんを発症。友人関係に悩みを抱え、腹痛はストレスのせいだと思っていたのに...【作者に聞く】
早期発見が何より大切。定期検診に行き、体調の異変があったら受診してほしい
自身の体調不良をなかなか言い出せなかった主人公の莉子。「親子関係を密にして、何かあればいつでも相談できる関係であることがベストですが、思春期だと、何でも親に隠したがる年頃なので実際は難しいですよね…」とつきママさんが話すように、子供の場合、まだ幼くてうまく伝えられなかったり、成長すると逆に親に相談しにくかったりすることもあるだろう。



しかし、がんという命に関わる病気になってしまった恐怖、抗がん剤の副作用の辛さ、そして将来に対する不安は、子供にとっては計り知れないものだ。つきママさんが病気を題材に漫画を描く理由は、少しでも病気の啓発に繋がってほしいという思いからだ。
「私自身の闘病の経験から、早期発見が何よりも大切だと思い知らされました。私の漫画を通じて1人でも多くの方が定期検診に行っていただき、体に異変があったらすぐに病院を受診してほしい。そう願って、病気というテーマで漫画を描いています」



「中学生でがんになりました」は、つきママさんのInstagramとブログで公開中。最後に読者へのメッセージをもらった。
「いつも読んでいただき、ありがとうございます。皆様の温かいコメントやDMが創作活動の励みになっています。飽き性でなかなかひとつのことを続けられない私がこんなに長く漫画を描けているのは、読者の皆様がいるからです。本当にありがとう!そしてこれからもよろしくー!」


健康なときは、まさか自分が病気、ましてやがんになるなんて想像しにくいもの。そしてそれは、大人より子供のほうがずっと難しいだろう。しかし、いつ誰が病気になるかはわからない。病気について描くつきママさんの漫画、しっかりと心に留めておきたい。
取材・文=松原明子