「死ぬ前にトルコへ行きたい」。発達障害で絶望の中にいた女性が、生きる希望を得た旅の記録に「勇気をもらった」の声【作者に聞く】
小さな成功は自信となり、生きる希望に。トルコへの旅は「財産と言える体験」
異国の知らない土地でつたないながらも会話し、ご飯を買って食べることもできた。小さなことかもしれないけれど、その経験はくさかべさんの生きる希望へ変わっていったそう。漫画には「勇気をもらえました」「自然と涙がでました」などコメントが数多く寄せられている。くさかべさんに、反響への思いを聞いた。
「漫画の冒頭の、仕事で最初はうまくいくのに、途中から見放されるという部分に『私と同じだ!』という人がたくさんいて驚きました。世の中には私と同じく生きづらい人が多くいるんだなあ…と思いました。そんななかで『勇気をもらった』などの反応はすごくうれしかったです」


トルコで「生きたい!」という気持ちを感じたくさかべさん。帰国後、懸命に前に進み、幸せな日々が訪れるも、長くは続かず再びつらく苦しい試練に襲われてしまう。そんなときに生まれたのが今回の漫画だ。くさかべさんにとって、トルコでの経験は今もかけがえのない出来事となっているという。
「トルコへの旅は、私の財産と言える体験です。形はないけれど、胸をはって『私はこんなことができた!』と言えます」

最後に、読者へのメッセージを貰った。
「ここまで読んで下さり、ありがとうございます。つらいことが多い昨今ですが、どうか生き抜いてほしいです。今、私は新しいことに挑戦しているので、そのことも漫画にしたいです。そのときはよろしくお願いします!」
今も自分と向き合いながら挑戦を続けるくさかべさんの漫画、ぜひ最後まで読んでみてほしい。そして、これからの作品にも期待したい。
取材・文=松原明子