兄ガチャ失敗..!?優しかった兄は暴力を振るい別人のように。変貌したきっかけとは?【作者に聞く】
家族や社会の中で、子どもが抱える「孤立感」に焦点を当てたい
日常漫画から社会問題に切り込むような漫画まで、さまざまな作品をSNSに投稿しているフワリーさん。今回の漫画を描いたきっかけは何だったのだろうか。
「核家族化が進む現代社会の中での『孤立感』に焦点を当てたいという思いがきっかけです。受験に失敗し、日々アルバイトに明け暮れる兄の心の葛藤や、絶えず言われる『お金がない』という言葉のプレッシャーを通して、家族の絆と社会の中での孤立を描こうと思いました。そして、読者にその孤立感や、現実の厳しさに対する理解を促そうと考えました」



漫画のタイトルになっている「兄ガチャ」という言葉。生まれてくる子供は親を自分で選べず、家庭環境や親で人生が決まってしまうという意味の「親ガチャ」が元となっている。フワリーさんはこの「ガチャ」という言葉にはどんな印象を持っているのか聞いた。
「『親ガチャ』という言葉を初めて聞いたとき、心にざわめきが広がりました。私自身は特別裕福な家庭にいるという感覚はありませんでしたが、両親が私の夢や目標に理解を示し、協力してくれる環境に恵まれていたことを実感しました。この言葉を知ってから、家庭や環境によって変わる選択肢に対して感受性を高め、社会のさまざまな価値観や悩みにも深い共感を抱くようになりました」


