兄ガチャ失敗..!?優しかった兄は暴力を振るい別人のように。変貌したきっかけとは?【作者に聞く】
漫画に寄せられる感想は、社会問題へのさまざまな見方を映し出す
漫画には「どこの家庭でもあるかもしれない」「母の口癖がこんなにも追い詰めているなんて」など、他人事ではないと考えたり、兄の立場を思いやったりするコメントが寄せられている。フワリーさんにも漫画の反響について聞いてみた。
「読者からは、兄の苦しみに対する共感や心配の声が多かったです。『お金がない』と言う母親への批判的な意見も多く、物語が読者に深い感情を呼び起こしたのだと思います。寄せられたさまざまな感想は、社会問題に対する複雑な見方を引き出す重要なきっかけとなっていると思います」



フワリーさんも、2人の子どもを育てる母親だ。子育てで心掛けていることを聞いてみると、元保育士だった経験を生かしながら、日々向き合っていると教えてくれた。
「感謝の気持ちを伝え、ポジティブなコミュニケーションを大切にし、困難な状況にも協力し合いながら解決策を見つける経験を共有しています。日常の楽しい瞬間を大事にし、笑顔や会話を通して家族全体に明るい雰囲気をもたらすよう努めています」



漫画では、その後の兄の心が変化していく様子が描かれ、同時に家族間の関わり方を読者に問いかけていく。最後にフワリーさんから読者へのメッセージを貰った。
「読者の皆様へ、心から感謝申し上げます。多くの共感やご意見をいただき、漫画が皆さんの心に触れられたことをうれしく思います。これからも社会的な問題やエッセイ漫画を通して、感動や考えさせられる作品をお届けできたらなと考えています。本業の兼ね合いもあって更新頻度が低くなりがちですが、これまで以上に精力的に創作に取り組みたいと思います。どうぞ今後も応援よろしくお願いいたします」

「兄ガチャ-さよならお兄ちゃん-」はフワリーさんのInstagramで続きが公開中だ。ぜひ、最後まで読んでみてほしい。
取材・文=松原明子