「日本人の8割が“アダルトチルドレン”!?」生きづらさから解放される方法を元アダルトチルドレンのカウンセラーに聞いてみた

6つのパターンに分けられるACの特徴

ACは対人関係においての生きづらさを抱えているというが、具体的にどんなことが挙げられるのだろうか?

「子供時代に身につけた生きづらさ6タイプ」03画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「子供時代に身につけた生きづらさ6タイプ」04画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「子供時代に身につけた生きづらさ6タイプ」05画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「まず、ACには6つのタイプがあります。どんな子ども時代を過ごしたかによって、特徴が分かれます。1つ目のタイプは“ヒーロー”。家庭でいい子であることを強いられたり、期待を背負ってきたりした子ですね。大人になったときに、頑張りすぎたり、過度にミスを怖がるようになったりします。2つ目は生贄(いけにえ)を意味する“スケープゴート”。ヒーローとは逆で、悪い子を演じることで家庭をまとめようとしてきた子どもです。こうした人はどこに行ってもトラブルを起こしがちになります。3つ目は“ロストワン”。ひとりぼっち、忘れられた子という意味です。手がかからず一人でなんでもやるんですが、常に孤独感を抱えています。3人以上というシチュエーションがつらいとか、気疲れがひどいという状態になりがちです」

ゆめさんによれば、ロストワンの人はHSP(Highly Sensitive Person ハイリー・センシティブ・パーソン)と混同されやすいんだそう。しかし、HSPは「物事を深く考えがちで、刺激に敏感で、共感しやすく、些細なことで影響を受けやすい」という4つの気質を兼ね備える人のことで、気質ゆえに周りを優先してしまって自己肯定感が下がってしまうことが多い。対して、ACの場合は親から受けつけられた価値観ゆえに自己肯定感が低い状態。起きる状態は同じでも、原因となるものが気質由来なのか、トラウマ由来なのかという違いがあるようだ。

「子供時代に身につけた生きづらさ6タイプ」06画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「子供時代に身につけた生きづらさ6タイプ」07画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「子供時代に身につけた生きづらさ6タイプ」08画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「4つ目は“ピエロ”。家庭内不和の状況だからこそ、自分がおどけたり笑ったりすることで周りをなんとかつなぎとめようとしている状態の人です。本心ではないところで無理して笑っておちゃらける、ということを大人になっても続けてしまった結果、感情が爆発してしまうことも。5つ目は小さなカウンセラーとも呼ばれる“プラケーター”。親の愚痴の聞き役をしていたとか、子どものころから家庭で誰かの精神的なケアをしていた人です。自分のことをそっちのけにして、かわいそうと感じる人のところに寄っていきがちです。恋愛で共依存になりやすいタイプですね。6つ目はイネイブラー。プラケーターが精神的ケア要員なのに対し、イネイブラーは家族が放棄してきた家事や雑用を手伝いレベルを超えてやってきた人です。耐えることが常態化してしまっていて、恋愛や仕事で服従関係になりがちです」

タイプ別の事例だけを聞くと、深刻な虐待行為やネグレクトを受けた経験がなくても心当たりがあるという人は多いのではないだろうか。

「一説では日本人の8割がACと言われています。深刻な虐待やネグレクトがなくてもACになることはあります。私は、ACというのは古い価値観を引きずっている人と解釈しています。ここでいう古い価値観というのは親から刷り込まれた価値観ということです。生まれたとき、人はまっさらな状態です。成長に伴って、親からの『あれはダメ、これはダメ』『こうして』と言われたことが重なって、『そういうものなんだ』とナチュラルに学んでいきます。これって普通のことですよね。大きなきっかけがなければ、親から受け継いだ価値観というのは引きずってしまうものです。ただ、この価値観が『私に合わない』と気づいたときに、生きづらさにつながるんです。自分がハードウェアで古いソフトがインストールされているとイメージしてください。古いソフトでも動くことはできるけど、無理が出てきたらアップデートする必要がありますよね。ACは病気ではないですし、特別なことでも、絶対治さなければならないことでもありません。ただ、生きづらさを強く感じているならば、その原因を解きほぐして古い価値観をアップデートする必要があると思います」

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