「日本人の8割が“アダルトチルドレン”!?」生きづらさから解放される方法を元アダルトチルドレンのカウンセラーに聞いてみた

価値観のアップデートをすることで、自己実現につながる

自身がACであることを知ったゆめさん。ACからの解放にカウンセリングは欠かせなかったそう。

「価値観のアップデートにカウンセリングはとても有効です。“本当の自分”が何を求めているのか、何がしたいのかを知ることで、自己探究できる場所でもあります。カウンセリングというと特別感のあるもの、精神的に弱っている人が行く場所という印象を持たれている方が多いと思いますが、もっと気軽にとらえてもらえたらいいですね。私自身は、2年くらいでACである状態は大きく改善されました。しかし、ACからの解放というのは価値観を入れ替えることなので、ライフステージが変化するたびに、ACである要素が出てきてしまうんです。なので、その都度そういった部分をアップデートしていく必要があったので、10年くらいはじっくりと向き合い続けて、脱却していきました」

カウンセリングを重ねることで、自分自身でカウンセリングを行う“セルフカウンセリング”もできるようになったそう。そして、そのときの学びや発見をブログで発信し始めたことが、ゆめさんがカウンセラーとして歩み始める大きな一歩となった。

「ブログを書いているうちに、読者の方から『カウンセリングを受けたい』という話をもらうようになりました。最初からカウンセラーになろうとは思っていたわけではなくって、私が発信することを求めてくださる方がいたというのがスタートです。そこからカウンセラーを目指していろいろな方法で勉強を重ねていきました」

Instagramでの投稿を始めたのは、よりカウンセラーとしての認知度を高めたいという思いがあったからだそうだ。

「YouTubeやX(旧Twitter)も考えてみたのですが、合わなくって。Instagramのフィード(投稿)を作ってみたら、しっくりきたんです。文章を書くよりも編集をするのが好きなので、10枚のスライドの中でどう絵を配置して、リードを置いていったら効果的なのか、といったことを考えるのが楽しいと感じました。投稿を始めたころは自分で絵を描いていたんですが、そこにこだわりはないので、今は素材を使って組み合わせることで上手く表現していけたらと思っています」

ゆめさんは雑誌の編集だけではなく、広告代理店での仕事や塾の講師として働いた経験を持つ。そのときの学びがInstagramの投稿にいきているそう。

「キャッチをつけるのは苦手なんですけど(笑)、スライドの見せ方は広告代理店での経験がいきていますね。塾講師として子どもたちに教えてきたのも、どうやったらわかりやすく伝えられるかを学ぶ機会になっていたと思います。これまで積んできた経験が全部生かせていると感じています」

わかりやすい投稿が実を結び、“バズる”投稿が生まれると同時にフォロワー数も順調に伸びていった。しかし、成果に縛られないように気をつけているんだとか。

「自分軸と他人軸 ちがいと特徴」01画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「自分軸と他人軸 ちがいと特徴」02画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「自分軸と他人軸 ちがいと特徴」03画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「自分軸と他人軸 ちがいと特徴」04画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「自分軸と他人軸 ちがいと特徴」05画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「自分軸と他人軸 ちがいと特徴」06画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「自分軸と他人軸 ちがいと特徴」07画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「自分軸と他人軸 ちがいと特徴」08画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「自分軸と他人軸 ちがいと特徴」09画像提供=ゆめ(@yume_ac_kokufuku)

「“自分軸と他人軸のちがいと特徴”という投稿でバズってから、伸びやすくなりましたね。ただ、数字ばかり見てしまってはいけないと思っています。“バズり”って麻薬みたいなもの。見てくださる方の期待に応えたいとも思いますが、バズりはしなくてもこれは大事だということや、私が伝えたいことをしっかり意識して投稿することを意識しています」

自らを「飽き性でアップデートすることが好きだ」と話すゆめさん。ACについて学べるオンライン講座やカウンセリングを受けられる「ココロ塾」を開催し、自分らしく生きられる術を人々に伝えている。

「これまでのカウンセリングはマンツーマンで、個人に対してのものだったんですが、今後の目標としては集団心理にアプローチしていけたらと思っています。集団心理を変えるにはシンボルやアイコンが必要だと思うんです。たとえば、ハローキティの流行は『大人になったらかわいいものから卒業するべき』という価値観を壊しました。集団の価値観を変容するシンボルを作ってみたいですね。今、日本全体に元気がないので、心理面から元気にしたいです。これは非常に難しく、できるかどうかわからないですが、人生をかけて挑戦してみてもいいんじゃないかなと思っています」

ACを克服することで「人への怖さが消えると自分の意見を言えるようになったり、自分の意思で何かを始めるきっかけになったり、自己実現の道に進んでいく。仕事での評価も上がりますよ」とのこと。ゆめさんがこうして自分が何をしたいのかはっきりと語れるのは、ACから解放されたからだろう。生きづらさを抱えている人は、ゆめさんのInstagramから悩みを軽くするためのヒントがもらえるかもしれない。

取材・文=西連寺くらら

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