ゲーム中毒の夫と別れ、おばといとこの家で始まった新生活。そこで感じた本当の家族、そして新たな恋とは…?【作者に聞く】
「家族とは本来、心の安定を支える存在」不安定な幼少期を経て感じた家族のこと
あおねろさんの両親はすでに亡くなっており、唯一の家族の兄も結婚していて、帰る実家はない状態だった。幼いときは父親が職を転々とした末に引きこもりとなり、両親の関係は悪化、結局父親は家を出て行ってしまうなど、複雑な家庭環境で育ってきた。そんなあおねろさんが、おばといとことの生活で「家族」について感じたことを聞いた。
「家族や家庭というものは本来『安全基地』や『心の拠り所』と呼べるものであることを発見しました。私の育った家庭環境は、不安定な足場に建っている小屋のようなものでした。ですが、おばの家は地盤がしっかりしており、暴風雨で倒れることもないように柱と基礎がしっかりしている『家』としての機能を果たしていました。そこで安心して暮らせる環境が整っていたのです。『家族』とは本来、心の安定を支える存在なのだなと実感しました」


「気にせず休んでいがっせ!」と笑顔で言ってくれたり、雨が降ったら車で迎えに来てくれたり。ささいなことかもしれないが、漫画にはあおねろさんにとっては家族の愛情を感じる瞬間がいくつも登場する。一緒に暮らすなかで、特に思い出に残っていることはあるのだろうか。
「自然豊かな場所で過ごす、のんびりとした日々が印象に残っています。そして、おばやオサムくんが私を『家族』として迎え入れ、無償の愛情を注いでくれたことが思い出深いです。後々戻ってくるもう1人のいとこのホマレくんも、まるで父親のような優しさを与えてくれることがあります。お互い助け合い、補い合って生活していることに、言葉にはしませんが感謝の気持ちが感じられます。たどり着いたのがおばの家で本当によかったと感謝しています」


