ゲーム中毒の夫と別れ、おばといとこの家で始まった新生活。そこで感じた本当の家族、そして新たな恋とは…?【作者に聞く】
いとこと20歳差で結婚。「予想以上に早く話が進んで驚いたが、とても幸せ」
その後、あおねろさんは介護の仕事に就いたものの、高圧的な上司との関係などに悩む日々が続く。つらいとき、いとこのオサムくんがそばにいてくれたことをきっかけに、次第に2人は恋愛関係に。しかし、いとこであること、20歳年上であったこともあり、関係は秘密で、将来が見通せず悩むことも。あおねろさんに当時の思いを聞いた。
「家庭内恋愛をしていたときは、結婚しなくても一緒に過ごせればそれでいいと思っていました。しかし、ホマレくんが家に戻ってくることになり、環境が変化する事態が起こりました。自分はあくまで間借りしている身ですし、部屋を開けるためにおばの家を出るのがいいと思いました。オサムくんとの関係は秘密のまま終わらせる。それが最善策だと思っていました」


別れを考えていたあおねろさんだったが、事態は急展開し2人は結婚、おばの家を出て2人で住むことに。年齢が離れていることや、いとことの結婚は確かに珍しいかもしれないが、周囲の人々は温かく受け入れてくれたそうだ。
「私が仕事している最中に、オサムくんはおばとホマレくんに、私と結婚することを宣言したんです。こちらの意見も聞かずに(笑)。おばもホマレくんも特に迷ったり反対したりすることはなく、嫁になるのは当然というように承諾してくれました。結婚した今、家族としての一体感と安心を感じられています。予想以上に早く話が進んだことに驚きましたが、結果としてとても幸せです」


自己紹介もかねて今回の漫画を描き始めたというあおねろさん。最初は心身ともに不安定だったが、描くことで元夫やつらかった結婚生活の記憶を整理し、前を向けるようになったのだそう。「いとこと20歳差婚しました」は現在も連載中。最後にあおねろさんに読者へのメッセージをもらった。
「投稿が不定期にも関わらず、フォローして読んで、コメントも残してくださり、ありがとうございます。いずれはエンディングを迎える物語ですが、最後までお付き合いいただければうれしいです。このコミックエッセイに気づいて読んでくださったことに感謝しています。また、漫画や創作活動から離れようとしたとき、『描くことをやめないで!』と励ましてくれた親友がいてくれたおかげでここまで来られました。『いとこと20歳差婚しました』を描く側と読む側で一緒にゴールインできればと思います」


これからも、あおねろさんの漫画を楽しみにしたい。
取材・文=松原明子