美人は本当に幸せなのか?女性からは疎まれ男性からは言い寄られ、集団になじめなかった過去【作者に聞く】


加恋はたくさんの生きづらさを経験したからこそ、多くの客のトラウマや悩みに共感できる人物

まずは蒼乃シュウさんに、今回の話のテーマを聞いてみた。

「1話から9話までは加恋が客たちの心の問題を明らかにして癒やす、という形で物語を進めてきましたが、最終話は客ではなく主人公の加恋の心の問題が明らかになる、という話で締めました。人を癒やすことによって自分も癒やされていくという加恋の生き方に、少しでも共感していただけたら幸いです」

肌に触れただけで人の心を理解してしまう、神秘的な雰囲気の加恋。このキャラクターはどのようにつくられたのだろう。

「加恋は客たちのトラウマや悩みに深く共感することができる、類いまれなる能力を持ったメンエス嬢です。マンガだから成立するようなキャラクターですが、もしも現実に加恋のような女性がいたら?と想像したところ、客たち以上にたくさんの生きづらさを経験してきたのではないか?との考えにいたりました」


生まれながらの美しさは、それに見合う心の強さを持ち合わせていないと扱えないのでは?

「美しさ」が原因で女性からは疎まれ、男性からは言い寄られ、さらには幼少期に母の交際相手からも勘違いされたことから「私の中にはきっと人を不快にさせる何かがある」と思うようになった加恋。現在でも店のメンエス嬢に靴を隠されるなどの嫌がらせを受けていて、集団に馴染むことができない。見た目の美しさについて、蒼乃シュウさんの考えを聞いてみた。

「単純に考えると美しさは、みんなが努力して手に入れたいもので、それが生まれながらに備わっているのは恵まれていることです。でも、嫉妬の対象にもなりやすい。そのせいで孤立したり、利用されたりする場合もあるだろうし、誰もが羨む美しさを持っていても、それに見合うだけの心の強さも持ち合わせていないと、扱うのは難しいのではないかな…と感じます」

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