今も語り継がれる悲恋の物語。道成寺の伝説を通して和歌山の歴史を旅する
関西ウォーカー
神話の時代から近代に至るまで、数々の歴史にまつわる見どころが点在する和歌山。同県のプロジェクト「わかやま歴史物語」では、それぞれのエピソードを巡り周辺のグルメや観光スポットも併せて楽しむことができる、100個のモデルプランを
公式サイト
や冊子で提案している。
今回はその中でも、平安時代の悲恋の物語?はたまた怪談?を今も語り継ぐ古刹・道成寺と、その周辺の観光スポットを紹介。悠久のロマンに思いをはせつつ巡ってみて。
絵とき説法で聞く、安珍と清姫の物語
旅の僧・安珍に恋心を踏みにじられた清姫が、怒りのあまり大蛇となって追いすがり、寺の鐘の中に隠れた思い人を炎を吐いて焼き殺す。歌舞伎や能楽、人形浄瑠璃で「道成寺物」として演じられている物語の舞台が、和歌山の中西部・日高川町にある「道成寺」。
安珍を埋葬した安珍塚など伝説を物語る史跡が点在し、重要文化財「道成寺縁起」が今も寺に残されている。また、わかりやすい語り口で笑わせながら、男女関係の本質をさらりと突く絵とき説法も。絵巻を駆使したユニークな説法を聞いて、平安時代の物語の真相に迫ろう。
<道成寺 住所:和歌山県日高郡日高川町鐘巻1738 電話:0738-22-0543 時間:9:00~17:00 休み:無休 料金:拝観料600円(入山のみは無料)>
すぐ近くには清姫が眠る供養塚も
文武天皇の勅願寺である道成寺のほど近くに、清姫の供養塚がひっそりと立っている。清姫は釣鐘に逃げ込んだ安珍を焼き殺したあと、罪の恐ろしさと蛇体の醜さに絶望し、日高川の支流の一つに身を投げて絶命。人々は大蛇の姿のままあの世へと旅立った清姫を憐れに思い、亡くなった地に塚を立てて供養したとされている。
御坊市内には安珍追跡中に休息を取ったとされる清姫腰掛石や清姫草履塚などもあるので、興味のある人は立ち寄ってみて。
<蛇塚 住所:和歌山県御坊市藤田町吉田 時間:見学自由 休み:無休 料金:無料>
道成寺銘菓も手に入る老舗でひと休み
歴史探訪のひと休みには、道成寺の門前にある創業100余年の食事処「レストラン雲水」がおすすめ。幻の高級魚と呼ばれるクエを使ったコース料理をはじめ、名物の釜飯、紀州の旬の食材がたっぷりの御膳など多彩にそろう。
また、一年を通して有田みかんなど、果実狩り体験の予約や手配を受け付けているほか、売店も併設。食後に立ち寄って、道成寺銘菓の釣鐘まんじゅうをおみやげにぜひ。
<レストラン雲水 住所:和歌山県日高郡日高川町鐘巻1745-1 電話:0738-22-2963 時間:8:00~21:00 休み:無休>
川沿いの道の駅で特産品&ご当地名物を
遠出する時に外せないのが、ご当地の魅力が詰まった道の駅。日高川沿いにある「道の駅 SanPin中津」には、地元の新鮮な野菜やフルーツ、生産量日本一を誇る紀州備長炭、フランス料理やイタリア料理などで高級食材として利用されるほろほろ鳥など、日高川町の特産品がずらりと並ぶ。
隣接する食事処「ほろほろ亭」では、ほろほろ鳥を使った丼やラーメンなどが味わえるのでチェックを。
※2020年10月現在、新型コロナウイルスの影響により、ほろほろ鳥の在庫が残り僅かのため提供不可の場合あり。入荷状況については「道の駅SanPin中津」に要確認。
<道の駅 SanPin中津 住所:和歌山県日高郡日高川町船津820 電話:0738-54-0541 時間:8:00~17:00(10~2月。季節により異なる) 休み:12月31日から1月2日午前中>
展望台から絶景が!少し足を延ばして和歌山の自然を満喫
「道の駅 SanPin中津」から少し足を延ばせば、和歌山の大自然と触れ合える森林公園も。長さ日本一の藤棚ロードで有名な「みやまの里森林公園」は、高低差96mの健康階段を登った展望台から県下有数の規模を誇る椿山ダムが一望できたりと、フジの見ごろとなる春以外も楽しさいっぱい。園内にはアスレチックやミステリーハウスなどもあるので、ファミリーにもおすすめだ。
<みやまの里森林公園 住所:和歌山県日高郡日高川町初湯川 電話:0738-57-0241(美山温泉愛徳荘) 時間:9:00~18:00、11月1日から3月31日は~17:00 休み:不定休 料金:入園料大人500円>
同じまとめの記事をもっと読む
この記事の画像一覧(全11枚)
キーワード
テーマWalker
テーマ別特集をチェック
季節特集
季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介
全国約1100カ所の紅葉スポットを見頃情報つきでご紹介!9月下旬からは紅葉名所の色付き情報を毎日更新でお届け。人気ランキングも要チェック!
おでかけ特集
今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け
キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介