山寺(宝珠山立石寺)の楽しみ方ガイド!住職が教える絶景スポットやおすすめの回り方【コロナ対策情報付き】

2021年3月24日 14:00更新

東京ウォーカー(全国版)

Twitterで
シェア
Facebookで
シェア

松尾芭蕉の有名な「閑さや岩にしみ入る蝉の声」という俳句が詠まれた舞台として有名な山寺。そんな山寺の見どころからグルメ・お土産まで、おでかけの前に知っておくと便利な情報を徹底レポート!(※記事内で紹介しているお祭りやイベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください)

鮮やかな紅葉に包まれる山寺


山寺ってどんなところ?

境内には石畳の参拝路と階段が続く

正しくは「宝珠山立石寺(りゃっしゃくじ)」といい、天台宗の宗祖である最澄の弟子のなかでもトップクラスだった、慈覚大師・円仁が860(貞観2)年に開いた霊山だ。開山の際に本山の延暦寺から、最澄が灯したとされる不滅の法灯が分けられた由緒ある寺院である。

山門から奥の院まで、山肌を縫うように石段が続いているのは、建立されてから約1000年もの間、修行僧たちが山籠りをする修行の場所だったから。階段数が1015段もあることにも納得だ。山寺の名の通り、寺院は宮城県との県境に近い山の中にあり、四季折々の表情が楽しめる山形県を代表する観光スポットだ。ちなみに童謡の「山寺の和尚さん」とは、関係がないのであしからず。

1015段もの階段を上り切った先には奥の院が鎮座する


【見どころ1】断崖絶壁の百丈岩に建てられた開山堂と五大堂

【写真】山寺の中で最もポピュラーなスポット開山堂・納経堂

山寺を象徴する建物が、断崖絶壁の百丈岩に建てられた開山堂と五大堂。開山堂は開祖である慈覚大師を祀るお堂で、中に大師の像が安置されている。その左側の納経堂は、山内で最も古い室町時代初期の建物として県指定文化財に指定。崖下には、慈覚大師が眠る入定窟がある。

五大堂は、五大明王を祀って天下泰平を祈る道場として、開山30年後に建立された。断崖に突き出すように建てられ、山寺内で最も眺望が良く写真映えするロケーションとして知られている。堂内からは遮るものがなく、山寺の街並みはもちろん、奥羽山脈が一望できる。石段を登ってきて、ホッと一息。景色を眺めているだけで心が落ち着く霊験あらたかなスポットだ。

【見どころ2】延暦寺からやってきた不滅の法灯は1160年も燃え続ける聖火

不滅の法灯がある根本中堂は、国の重要文化財に指定されている

山寺登山口の階段を登ると正面にあるのが、国の重要文化財に指定されている根本中堂。1356年(延文元年)に初代山形城主・斯波兼頼が再建したと伝えられる入母屋造で、ブナ材の建造物としては日本最古とか。その内陣には、50年に一度だけご開帳される木造薬師如来坐像が安置されている。慈覚大師作と伝えられる秘仏が次にご開帳されるのは、2063年とだいぶ先だ。

また、内陣には最澄が比叡山延暦寺に灯した不滅の法灯がある。この法灯は、慈覚大師が山寺を開山した際に延暦寺から伝わった由緒あるもの。延暦寺が織田信長の焼き討ちで焼け落ちた際は、逆に山寺から法灯が移されたという歴史がある。そんな言われが伝わる法灯は、内陣まで行けば拝することができる。※ただし内陣の撮影は禁止

【回り方】タイムロスなく参拝するなら電車の時間に合わせるのがベスト

五大堂からは絶景が望める

静寂に包まれる水墨画のような冬の山寺

山寺は、国指定重要文化財に指定されている根本中堂や、旅行雑誌や観光ポスターにも載っている開山堂・五大堂など、歴史的にも見どころが多くあるのも魅力のひとつ。山門から、せみ塚・仁王門・山内支院・開山堂・五大堂などを参拝しながら、奥の院を目指そう。

おすすめの回り方は、山寺登山口から根本中堂、芭蕉像を通って、山門から階段を登って奥の院へ進む参拝ルート。所要時間は通常1時間、ゆっくり回るなら2時間を予定しておこう。車の場合は時間を気にせず自由に回れるが、仙山線を利用した場合は、電車の到着がほぼ1時間に1本なので、電車の時間に合わせて参拝するのがおすすめだ。

登山口からしばらく進むと、芭蕉と曾良の銅像がお出迎え

また、五大堂から奥羽山脈が一望できるが、山寺の境内全体を見渡すことは不可能。そこで住職・清原さんが教えてくれたのが、JR山寺駅の改札口からの景色。ここからは断崖絶壁に立つ五大堂や開山堂をはじめ、山寺の全体像を見ることができるそう。山寺芭蕉記念館の駐車場からの眺めも絶景なので帰りに立ち寄ってみるのもあり。

さらに、山寺から徒歩15〜20分くらいの場所に「奥山寺」と呼ばれる昔の修行場の跡がある。ここには、千手院というお堂や修験道の人が拝んだ祠や鳥居が残っているので、仙台寄りの隣駅、面白山高原駅を起点に参拝とトレッキングを同時に楽しむ人も多いそう。天童温泉や作並温泉にアクセスしやすく、ちょっと足を伸ばせば銀山温泉もあるので、山寺への参拝を温泉旅行のルートに組み込んでもOK!

【イベント】真冬に行われる法要でご当地グルメも満喫

夏の間は、宝珠山全体がライトアップされ、駅前などから夜空に浮かび上がる山寺の姿を見ることができる。毎年5月17日には、境内にある日枝神社から釈迦三尊を配した3基の御輿が出され、山寺の街を勢いよく走る「山寺山王祭」がおこなわれる。

また、毎年1月14日には、慈覚大師の命日を弔う法要「開山忌」が行われ、この日の法要の間だけ開山堂がご開帳される。終了後は、漬物と手のひらにのせてくれる“お蒸し”と呼ばれているお赤飯を食べる、昔からの習わしも行われる。不思議とこの日は晴れたことがなく雪の日が多いそう。

ほかにも、毎年1月17日には、根本中堂で「大般若祈祷法要」が行われる。全部で600巻ある大般若経を、何人もの僧侶が手分けして転読という方法で40分くらいで唱え終える。経典を床に叩きつける音とバラバラ広げる音、そして読経する僧侶の声が堂内に響き渡り、ダイナミックで荘厳な雰囲気が体感できる。1年の幸せをお祈りしたあとは、山寺名物の「力こんにゃく」が無料で振る舞われる。

山寺の主要な行事は、雪深い冬に行われることが多い。その理由は、もともとは修行の場所だったから。昔は一般の人が参加することはほとんどなかったという。暖かい服装で参加しよう。

【お土産・グルメ】名物のこんにゃくは必食!

山寺名物の力こんにゃく。行事で振舞われたり、売店で購入することができる

根本中堂と奥の院をはじめ、山内で7カ所の御朱印がもらえる。また、山寺のご当地グルメとして、醤油だしで煮込んだ「力こんにゃく」が人気だ。中国で漢方薬として使われていたこんにゃくを、慈覚大師が山寺で精進料理にしたのが始まりとされていて、昭和初期に串刺しに進化したそう。周辺の土産店や売店などで、100円くらいで購入できる。

【混雑情報】

紅葉シーズンやゴールデンウィーク、一般参加できる法要、松尾芭蕉の有名な俳句「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の句が詠まれた除夜の鐘や初詣の時期は混雑が予想される。駅からも近いので、公共交通機関を利用するのがおすすめ。

【アクセス】立石寺の基礎情報をチェック!

山寺へ電車で行く場合、最寄り駅はJR山寺駅。山形方面からなら山形駅から仙山線で20分、仙台方面からなら北仙台駅から仙山線で50分だ。JR山寺駅からは、徒歩7分で到着する。山深い立地だが、快速が停車して駅からも近く、好アクセスなのも魅力的だ。

自動車なら、山形自動車道山形北ICから約15分。駐車場は専用駐車場(10台/無料)か、周辺に有料駐車場(1日約500円)が点在している。

深い緑に覆われる山寺の全景。初夏のシーズンは、俳句で謳われた世界観が味わえる

住職の清原さんいわく、「JR作並駅〜山寺駅間は、仙山線が奥羽山脈の渓谷を走るので、紅葉の時期は見事な景色が車窓から眺められます」とのこと。「山寺は、南東北を歴史的、文化的に代表する寺院です。素晴らしい景色に恵まれていますので、ぜひ参拝に訪れてください」と話す。参拝時間は8時~17時まで。入山料は、大人300円、中人(中学生)200円、小人(4歳児以上)100円。

【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】

・敷地内ではマスクの着用をお願いします。
・手水舎は柄杓を撤去しております。

取材・文=北村康行

<施設情報>
住所:山形県山形市山寺4456-1
時間:8:00~17:00
休み:年中無休
料金:山門 奥之院/大人300円、中人(中学生)200円、小人(4歳児以上)100円
   根本中堂内陣参拝/200円
駐車場:10台(無料)
アクセス:【電車】JR山寺駅から徒歩7分 【車】山形自動車道山形北ICから約15分

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

※記事内の価格は特に記載がない場合は税抜き表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

※2020年11月時点の情報です。

この記事で紹介しているスポット

この記事の画像一覧(全10枚)

キーワード

ページ上部へ戻る