IQ160の天才アスペルガー・吉濱ツトムが適応障害の対策法などをアドバイス!

東京ウォーカー(全国版)

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発達障害カウンセラー、スピリチュアルヒーラーとして活躍するIQ160の天才アスペルガー吉濱ツトム氏のポジティブなアドバイスを紹介するウォーカープラスの連載企画「絶望しなくても大丈夫。」。初回は、職場で適応障害を起こす理由やその対策法などについて聞いた。

発達障害カウンセラー、スピリチュアルヒーラーとして活躍する吉濱ツトム氏


発達障害とは、多くの場合、生まれつき見られる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態のこと(厚生労働省調べ)。大人の発達障害には、大きく分けて「自閉スペクトラム症(ASD)」「注意欠如・多動症(ADHD)」「学習障害(LD)」があり、互いに重なり合うことがある。

――大人の発達障害について耳にすることが増えましたが、近年注目が集まっているのでしょうか?

【吉濱氏】そうですね。理由は多岐にわたるのですが、アメリカで取り沙汰されているものは、10年後、20年後に日本に影響を与える…というのがあります。アメリカは精神医学の先進国で、1990年代後半から発展しているんですね。1つは、そこから日本に伝わってきたということ。また、NHKが特集で取り上げたことも、注目が集まる要因になったのではないかと思います。

――いまはネット時代なので、自分で調べて「私は発達障害なのかも」と考える人も増えているようですね。

【吉濱氏】はい。極端にいえば、慢性的に生きづらかったら、それは皆さん、発達障害なんですよ。そんななかで、困ったことがあったらネットで調べ、知識を蓄積していくと思うんですけど、調べていくうちに、自分は発達障害の症状に当てはまるなと。そうしたら、医療機関で診断が下りるか分からないけれど、「私って発達障害の傾向があるのかも」と考えるようになるんですね。

「発達障害を楽にする方法は山ほどある」と吉濱ツトム氏


――気分の落ち込みなどの精神症状や、頭痛・腹痛などの身体症状がある適応障害ですが、職場で発症する理由教えてください。

【吉濱氏】職場で発症する理由の1つは「余りに仕事ができなさ過ぎる」ということ。日本では、欧米では、と分けて言いたくはないのですが、割と日本では誰もが“総合職”にならないといけないんですね。

そういうことに取り組むのが難しかったり、発達凸凹(得意な部分・苦手な部分)の凸の部分が悪目立ちしてしまうこともあったりで。また、発達障害と自覚していなくても、過去の失敗体験から、苦手な部分を克服しなければ自己の存在を証明できないという強迫観念に囚われて、わざわざ苦手な方へ突っ込んでいく人もいて、そうしたことから発症してしまうんですね。

例えば、多動傾向のADHDはルーティンワークや事務作業ができないんです。それができず、学生時代や新入社員時代に叱責される。すると、「できなければ周囲に認められない」と考えるようになってしまって、できない方へ飛び込み続けてしまうんです。本当はそういう方は、興味があることに関して集中力があったり、クリエイティブだったりするので、プランナーや営業職に向いていたりします。

もう1つ、適応障害を職場で発症する理由として、人間関係において「集団行動が苦手で離脱してしまう」というのがあります。密な集団行動を求められる職場のほか、問題のない仕事環境でも集団でい過ぎることによって強いストレスを感じてしまうということがあります。さらに、浮いてしまう発言、不用意な発言が多い。そこから、いじめの対象になってしまうこともあります。

――適応障害で、本人ができる対策を教えてください。

【吉濱氏】まずは体作りです。多動傾向のADHDは体力があるんですけど、基本的に適応障害の人は肉体的に弱い傾向があり、それがあると多々、精神的に不安定になるんです。

あとは、前頭葉の要である実行機能(思考や行動を制御する認知システム)や、その1つであるワーキングメモリ(作業や動作に必要な情報を一時的に記憶・処理する能力)を開発すること。ワーキングメモリの中に実行機能があるという議論もありますがそれは置いておいて…。

人を人たらしめるのは前頭葉といわれているのですが、発達障害はそこの働きが弱いが故に、どうしても計画や、優先順位を付けること、突発的なことへの対応、空気を読むことが苦手。そこを鍛えることはある程度可能で、最近ですと、自分を客観視するマインドフルネス(今の自分の状態に意識を向けて心を整えること)などの、メタ認知能力を高めることが流行していますね。

また、ワーキングメモリの鍛え方ですと、数字や言葉を逆からいう逆唱というものがあります。ちなみに、マインドフルネスは鎮座して行うものや、歩行瞑想、ヨガなどの動作瞑想などさまざまなものがあり、自分に合わないものをするとかえってうつ症状を招くということもあるので注意が必要です。

あとは仕事選び。例えばですが、強みを生かして1つのことをやり続ける…など。アスペルガーならば、ひたすら書類作成をするといったルーティンワークがいいかもしれないし、多動傾向の人なら新奇性を好むので、新しいものを追い続ける仕事がいいと思います。

――ADHDの人は、傷付きやすいのでしょうか?

【吉濱氏】はい。その理由もいろいろあるのですが、反芻が多過ぎるというのはあります。過去に起きた否定的なできごと、しかも、周囲から見て「それはさすがに忘れてもいいよね」ということ、現実的にいまの自分に影響を及ぼさない事柄を、なんの脈略もなく、さっきあったことのように延々と考え出してしまうんです。今いわれたことを、なんの脈略もなく2年後、3年後に立体的に思い出してしまう。その結果、心の傷が深くなっていき、情緒が不安定になり、いわれたことに対して拒否反応を起こしていってしまうんです。

そのほか、暇過ぎることも傷付きやすさを助長させます。暇だと、脳の処理資源が全て、不快な経験を思い出す反芻だとか、コンプレックスや嫌いなことといった否定的なところに使われるんです。そうして、自分で自分を傷付ける、精神的な自傷をしてしまう。そういう人は神経がむき出しだから、人から何かをいわれたら痛くてさらに傷付いてしまうんですね。でも、ある程度忙しければ、脳の処理資源はその忙しい方に向くので、悩みを意識しなくて済むようになります。

――“落ち着いて作業ができない”というADHDの症状に対処法はありますか?周囲はどうすればよいでしょうか?

【吉濱氏】多動を無理やり抑え込むと、余計にイライラしてしまうのでやめた方がいいです。環境が許せばですが、多動は散らした方がいいんです。多動の人におとなしく座っていろといってもなかなかできませんし、しなければいけない作業に集中できません。ですので、例えば貧乏ゆすりをする人なら、それを許したり、バランスボールに座らせて動いてもらう。編み物をしながら受験勉強をしたという方もいらっしゃるようです。

ほかには、チョコが好きな子供なら、5分おとなしくしたらチョコをあげるという風に褒美を与えるという方法や、授業参観でじっとしていられないような子供なら、座れば漫画を読ませてあげるという風に、座ることと快楽を結び付ける方法も。少しでも座れるようになればべた褒めして、今度は漫画を読む時間を減らし、難易度の低いプリントをやらせます。そうすると長く座れるようになっていくんですね。あとは、わずかでも落ち着いている瞬間を見つけて褒めることですね。

――この連載企画のタイトル「絶望しなくても大丈夫。」はYouTubeで吉濱さんがおっしゃっていた言葉なのですが、この優しい言葉のように、適応障害を抱えて悩む読者の方へ届けたい言葉はありますか?

【吉濱氏】コロナ禍をきっかけに、発達障害が働きやすい環境が整い、加速していますが、発達障害を楽にする方法は山ほどあるということを知っていただきたいです。積み重ねる必要はないのですが、1つ1つやれば随分楽になります。

発達障害は“蘭”みたいなもの。咲く環境は選ぶけれども、咲くことができれば美しいんです。ハマるかハマらないかは環境次第。アスペルガーが突発的な変更に弱いというのも、言い換えれば、同じことを延々とできるということ。だから、環境にハマれば強みになります。ただ、ハマってなかっただけなんですよ。

【写真】吉濱ツトム氏の活動の原動力とは⁉


――吉濱さんが、発達障害カウンセラーやスピリチュアルヒーラーとして、適応障害の悩みを抱える人々に寄り添う理由、YouTubeなどでハイスピードに発信されているその活動の原動力を教えてください。

【吉濱氏】結局、自分が発達障害で地獄を見たからなんです。そして、過去の自分に対しての恨みつらみがあるので、誰かに貢献することで、それを晴らそうとしている部分もあります。否定的な感情が、自分の仕事への想いを伸ばしているというのはありますね。また、苦しかったことがあるからこそ共鳴できますし、発達障害の人が好きというのもあります。

吉濱ツトム氏


取材・文=平井あゆみ

【吉濱ツトムプロフィール】
発達障害カウンセラー、経営アドバイザーであるとともに、スピリチュアルヒーラーの側面を持つ。先端科学、陰陽道、プレアデス情報を融合させることで独特の能力と理論を構築し、新規ヒーリング、リーディングの予約は9カ月待ちとなるなど好評を博している。「誰にでも当てはまるような抽象的な本質論であってはいけない、現実に役立ち証明されてこそ本物である」という価値観のもと、スピリチュアルヒーラーやティーチャーへの能力開発指導を行い、医者、科学者、学者などへのアドバイザーを務める。主な著書に『2040年の世界とアセンション』『人類史上最大の波動上昇が訪れた!』『隠れ発達障害という才能を活かす逆転の成功法則』(ともに徳間書店)、『隠れアスペルガーという才能』(ベストセラーズ)、『発達障害の子どもがぐんぐん伸びるアイデアノート』(メディカルパブリッシャー)などがある。

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