【マンガで学ぶ相続手続き】手書きだけじゃない?「遺言書」の種類や形式を相続の専門家が詳しく解説

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こんにちは。G1行政書士法人 代表の嶋田裕志です。相続・遺言専門の行政書士として10年以上、年間1000件を超えるご相談にお応えし、行政書士の範囲だけでなく、相続税や不動産など相続に関する幅広い知識をもって各専門家と共に相続手続きを代行しています。

突然ですが、皆さんは、身内の方を亡くされた経験はありますか?

亡くなった人が近しい関係であればあるほど、皆さんは「当事者」として死亡後の手続きに関わることになります。具体的には、その亡くなった瞬間から、通夜、葬儀、役所での手続きなど、とにかく時間に追われながらたくさんの手続きをしなければなりません。

悲しくて、寂しくて、つらくて、耐えがたい状況であっても、手続きは待ってくれません。特に死亡後すぐの手続きには期限があるものも多く、慣れない手続きで心身共に疲れてしまい、体調を崩してしまうという方もたくさんおられます。

ここでは、いざ皆さんが「当事者」になったときに困らず相続手続きができるよう、詳しく解説いたします。

今回は、相続手続きにおいて「遺言書」が見つかった場合の対応についてお話します。

「〈マンガ〉相田家と一緒に学ぶ!家族を亡くした後の相続手続き」2-1原案・監修:嶋田裕志/イラスト:フクイサチヨ

「〈マンガ〉相田家と一緒に学ぶ!家族を亡くした後の相続手続き」2-2原案・監修:嶋田裕志/イラスト:フクイサチヨ

「〈マンガ〉相田家と一緒に学ぶ!家族を亡くした後の相続手続き」2-3原案・監修:嶋田裕志/イラスト:フクイサチヨ

「〈マンガ〉相田家と一緒に学ぶ!家族を亡くした後の相続手続き」2-4原案・監修:嶋田裕志/イラスト:フクイサチヨ

「〈マンガ〉相田家と一緒に学ぶ!家族を亡くした後の相続手続き」2-5原案・監修:嶋田裕志/イラスト:フクイサチヨ


葬儀という1つの区切りを終えると、そこからいよいよ「相続」が始まります。相続とは、故人の遺産を引き継ぐことで、その権利は法律で定められた「法定相続人(※)」にあります。

※法定相続人とは、故人(被相続人)の財産を相続する権利を持つ人で、誰が該当するかは民法で明確に定められています。

ただし、故人が「遺言書」を遺していた場合、遺言書の内容が最優先されるため、法定相続人以外の人が受け取ることもあります。ここでは、その「遺言書」について説明します。

遺言書とは?

遺言書とは、自分の死後、財産を「誰に」「どのように」分けるのかについての意思表示(遺言)を書面にまとめたものです。

遺言書があれば、たとえば「不動産を長男に」といった形で特定の人に特定の財産を相続させたり、「100万円をお世話になった〇〇さんに」のように相続人以外の人に遺贈したりすることができます(相続人以外の第三者へ財産を譲り渡す場合は、「相続」ではなく「遺贈」といいます)。

また、こういった直接的な財産に関する内容だけでなく、祭祀主宰者(先祖のお墓を守り供養する人)や未成年後見人の指定など、自身の身の回りのことで、ほかの誰かに引き継ぐべきことを取り決めることもできます。

遺言書には
①自筆証書遺言
②公正証書遺言
③秘密証書遺言
の3つの方式がありますが、このうち主流である①と②について解説いたします。

①自筆証書遺言…いつでも手軽に作成できる遺言書

いわゆる手書きの遺言書のことです。
用紙の種類、サイズ、形、枚数、ペンの種類などは自由ですが、
1.全文が直筆である
2.日付が明確に記載してある
3.署名がある
4.押印がある
の4つを満たすことが要件です。

ただし、相続財産の全部または一部の目録を遺言書に添付するときは、その目録についてはパソコン等で入力したものを印刷し、各ページに署名押印すればよいとされています。費用もかからずいつでも作成できるのがメリットです。

一方で、手書きであるがゆえに、他人による内容の改ざんや本人の書き損じによって無効になるおそれがあります。

作成した遺言書は自宅などで保管しておいても問題ありませんが、より安心な方法として、法務局で保管してもらうことも可能です(自筆証書遺言書保管制度といいます)。

この制度を利用する場合は、遺言書の用紙サイズや余白の幅などの要件がありますので、作成する際はご注意ください。

②公正証書遺言…公証人と作る、より安心で確実な遺言書

公証役場で、公証人に「公正証書」として作成してもらう遺言書のことです。法律の専門家である公証人と一緒に作成しますので、自筆で作成するよりも、より安心で確実に作成できるというメリットがあります。

完成した公正証書遺言は、写しを持ち帰って自宅などで保管することになります。原本はそのまま公証役場で保管されますので、万が一紛失しても再発行ができ、悪意のある人に勝手に書き換えられたり破棄されたりするおそれもなく安心です。

デメリットとしては、公正証書遺言の作成には公証人手数料がかかります。その金額は、遺言書に記載する財産額や遺言書の内容により異なりますが、5000万円までの財産であれば5万円程度になることが多いです(あくまで目安です)。

【ポイント】
自筆証書遺言、公正証書遺言のいずれの場合でも、また保管場所がどこであっても、自分の死後にそれを見つけてもらえなければ意味がありません。 誰にも見つけてもらえず、遺言書がないものとして相続が完了してしまうことも十分にあり得ます。

せっかく想いを綴った遺言書ですので、内容はさておき、 「遺言書がある」という事実は、家族や身近な人に伝えておきましょう。

「遺言執行者」とは?遺言書で遺言執行者を指定しておくメリットについて


遺言書がない場合、相続人が名義変更などの手続きをします。

一方、遺言書がある場合、原則は遺言書により財産を受け取る人が手続きをしますが、「遺言執行者」を指定することで、その人に手続きを任せることができます。

たとえば財産を受け取る人が高齢で体が不自由であったり、未成年者であったりすると、手続きをすること自体が非常に困難になりますが、遺言執行者の指定があればとてもスムーズに手続きすることができます。

この遺言執行者は
1.遺言書の中であらかじめ指定しておく
2.相続開始後、利害関係人が家庭裁判所に申立てる
のいずれかの方法で選任することになります。

「私がなります」といった挙手制ではないため、遺言者自身が信頼できる人に依頼し、遺言書の作成時に指定しておくことをおすすめします。

ちなみに遺言執行者に特別な資格は不要で、相続人、親族、友人、専門家(第三者)など誰でもなることができます。ただ、相続開始後には相続人などに対して遺言執行者に就任した旨の通知が必要であったり、相続手続きを進めるにあたって専門知識も必要になったりしますので、弁護士、司法書士、行政書士などの専門家を指定されるケースも多いです。

自筆証書遺言の場合は「検認」が必須!


自筆証書遺言の場合、原本はその遺言書ただ1つだけです。相続開始後、その遺言の内容を見た人が自分にとって都合のよい内容に書き換えてしまったら?

それを防ぐ手続きが「検認」です。

検認は、遺言書の内容や遺言執行者の指定の有無に関わらず必要です。ここでは、 “自筆証書遺言=検認が必要“ということを覚えておきましょう。

検認の目的、手続きの方法や流れについては次回詳しく解説予定です。

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