北海道の「ザンギ」と「唐揚げ」はどこが違う? 謎に迫ってみた!
北海道ウォーカー
「ザンギ」って聞いたことがありますか? 北海道では一般的に鶏の唐揚げをこう呼んでいます。でも「ザンギはザンギであって唐揚げとは違う!」というこだわり派もなかには。今回は、そんなザンギと唐揚げの違いについてご紹介していきます。
ザンギ発祥の地は北海道・釧路
まずはザンギの生い立ちから。その発祥は、北海道の東側に位置する街・釧路。さんまやししゃもなど多くの海産物が水揚げされる漁港があり、当地の居酒屋では新鮮な海鮮が名物です。
そんな海鮮の街、釧路でなぜザンギは生まれたのでしょうか?
ザンギ発祥の店としてよく知られるのは「鳥松(とりまつ)」というお店。もともと焼鳥店だった同店が開店して間もない1960(昭和35)年頃、ブロイラーの売り込みがあったことから、1羽まるごとぶつ切りにした唐揚げを出したのだとか。それがザンギの始まりなんだそうです。ちなみにザンギという名前は、中国語の炸鶏(ザージー、ザーチー)に、幸運の運(ん)を入れ、「ザー・ン・ジー」となり、ザンギと名付けられたのだとか。
しっかりと下味がつけられたザンギはそのまま食べても美味しいですが、タレをつけて食べるのが釧路流! 発祥の店「鳥松」では、ザンギ用に秘伝のタレが用意されています。
ザンギと唐揚げって何が違うの?
見た目はザンギも唐揚げも、竜田揚げもあまり大きな差はないような……? そこで、発祥の地、釧路の市民にザンギと唐揚げの違いをインタビュー!
「鶏肉にしっかり下味をつけ、味付きの粉をつけて揚げるのがザンギ。だからタレなしでもしっかり味がついている」との声が多数! しかし、中には…。
「ザンギと唐揚げの違いはないと思う。というか何が違うんですか?」という声も。しかし「しょうゆベースのタレやスパイスなどで濃い味付けをした唐揚げ」がザンギだ! という声も多く聞かれました。ザンギを出しているお店の方に話をうかがいましたが、同じような回答でした。
ただ、しっかりと味付けされた鶏肉をカラッと揚げたのがザンギ、というイメージが強いよう。一方鶏の唐揚げはというと薄味のイメージを持っている人が多い、というのがインタビューをしての印象でした。
結局、ザンギって何だ?
北海道民にとって「ザンギ」とは、昔から慣れ親しんだ「鶏の唐揚げ」のこと。唐揚げとザンギには、明快な違いはないと言えそうです。でも北海道民は鶏の唐揚げとあまり言わず、つい「ザンギ」って言ってしまうんですよね。北海道に来たらぜひ「ザンギ」を食べてください!
【北海道ウォーカー編集部】
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