中川紅葉のエッセイ連載!一度閉ざしてしまった心のシャッターはなかなか開かない/ココロすっぴん#37

東京ウォーカー(全国版)

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 撮影=千葉タイチ/スタイリスト=稲葉有理奈(KIND)/ヘア&メーク=加藤志穂

どうやってもまた心を開き直すことができない


良くも悪くも、いや悪くも悪くも、一回されたこと・言われたことをものすごく引きずってしまう。それが私の一番の弱点だと、最近とても痛感している。ここで人と人は話の折り合いをつけるんだろうなとか、もう水に流して許してあげるんだろうなとか。それができない時がある。意地を張っているとは別の“何か”なのだ。

相手が自分自身のエゴや保身のために話をしていたり、はたまた有利になるように嘘をついているのを見ると、二度と自力では上げられないシャッターが降りる音が聞こえる。「そんな小さなことどうってことないよ!」と許容したい気持ちとは裏腹に、どうやってもまた心を開き直すことができない。

こんな風に、年々じわりじわりと友達の数が減っていっていく。そもそもそんな人は元から合わない関係だったのかもしれないけれど、やっぱりなんだか悲しいのです。それでも人間関係を続けるべきなのでしょうか。

無理をしない人間関係は、どこまでいったらわがままに値するのだろう?そんなことを考えているから、より気難しい人になってしまうのだ。

 撮影=千葉タイチ/スタイリスト=稲葉有理奈(KIND)/ヘア&メーク=加藤志穂

【ヒトコト】


と、こんな感じで人と関わるハードルが高い私と何年も一緒にいてくれる親友たちにいつも感心してしまいます。

誰も傷つけず、自分の利己的な気持ちで動いたりしない彼女たちを見ていると、自分が理解できない人間を許容することすら悪く思えてくる。よく「その人といる自分を好きだと思える恋愛をしろ」と言われているけれど、私にとって彼女たちは、遠回しに自分を肯定できる存在だから友達でいられているのかもしれない。

自分と違う人を受け入れよう!の風潮が強くなっていくこのご時世に、こんなことを言っている私の方がマイノリティですか?

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