橋本愛「これって私のキャラ的に許されるかな…?」パブリックイメージとのギャップの苦悩は今も
東京ウォーカー(全国版)

応援してくれる方々とのコミュニケーションで気づいたのは「“言葉にしないこと”の大事さ」
――インタビュー中“自意識”、“パブリックイメージ”という言葉がありましたが、ご自身がどんなふうに見られているのか、どんな方から応援されているのかを少し知ることができるのがInstagramでのインスタライブの時間なのかなと思いました。橋本さんはインスタライブでファンの方とよくコミュニケーションを取っていた印象があるのですが、そういった交流の中で気づいたことがあれば教えていただけますか?
【橋本愛】最近はあまりインスタライブをする時間がないのですが、ファンの方のコメントを読みながらやり取りする時間はすごく好きです。基本的に人見知りではあるのですが、自分のことを応援してくれる方々とのコミュニケーションはすごく楽しいです。そんな中で気づいたのは、“言葉にしないこと”の大事さです。今までは言葉にすることを大事にしていたのですが、今は違うフェーズになっていて。
――発言する際に気をつけるというということでしょうか?
【橋本愛】炎上を恐れているわけではないんですが(笑)、言葉って良くも悪くも誰かに影響を及ぼしてしまうので、大事に扱わなければいけないと改めて気づかされたことがあって。なのでSNSで何か文字を打ってアップする際は、一言一句辞書で調べて、ちゃんと意味が合っているかを確認するようにしているんです。
辞書も広辞苑もすごく重いので、その重みを感じながら言葉を発信することが大事だなと思って。言葉が本当に好きだからこそ、何を発言し、何を言葉にしないかを考えなければいけないなと。そういう気持ちを大事に、これからも言葉や人と向き合っていきたいです。

――話は変わりますが、橋本さんは2024年の東京国際映画祭でコンペティション審査委員を務められ、普段から幅広い作品に触れていることで有名です。そんな橋本さんの最近のおすすめ映画やドラマをご紹介いただけますか?
【橋本愛】2024年に公開された「関心領域」がすごく印象に残る作品でした。アウシュビッツ収容所の壁一つ隔てた隣で暮らす収容所所長ルドルフ・ヘスと、その家族を描いた作品なのですが、直接的な暴力描写がないにもかかわらず、音によってその暴力を想像させられてしまう、その生々しさを体感させられました。
――壁の向こうから叫び声や不穏な音が常に聞こえてきて、音でいろいろと想像させられたのがすごく怖かったです。
【橋本愛】ルドルフ家では実際にあの音が鳴っていたことを想像するとまた怖いですよね。授業でアウシュビッツ強制収容所のことは習いましたが、この作品を観て“ちゃんと歴史を忘れずに、今起きていることにも目を背けていないか?”と問われているような気もしました。
――では、ドラマでおすすめの作品は何かありますか?
【橋本愛】ずっと気になっていた「ブラッシュアップライフ」を途中まで観ました。噂どおりすごくおもしろくて、続きが気になっています。あと、大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」で横浜流星さん演じる主人公の蔦屋重三郎の妻・てい役を演じるにあたり、勉強のために2023年に放送された「大奥」を観ています。吉永ふみさん原作の男女逆転の「大奥」がすごくおもしろくて引き込まれます。「べらぼう」もおもしろい作品なので、「早乙女カナコの場合は」と共にチェックしていただけたらうれしいです。


取材・文=奥村百恵
◆スタイリスト:清水奈緒美
◆ヘアメイク:石川ひろ子
(C)2025柚木麻子/祥伝社 (C)2025「早乙女カナコの場合は」製作委員会
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