幕末ミステリーリサーチ File01 【近藤勇の胴体を追え!】 #01

東京ウォーカー

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2018年は明治維新150周年! 来年秋には国の式典が予定され、全国のゆかりの地では数多くのイベントやフェスが開かれ、マンガやテレビ、雑誌、ゲームの各メディアでも幕末維新モノが増殖中! そんな50年に一度のチャンスに、龍馬ファンも新選組ファンもせごどんファンも、倒幕佐幕の垣根を越えて幕末維新を楽しみ尽くしたい! そんな思いで結成されたのが【ボクらの維新通信社2018】。

幕末好きの俳優・声優・歴ドルたちが集まり、Web記事や動画などあの手この手で幕末維新をおもしろがる情報を発信中。電子版『週刊Tokyo Walker+』でも連載していたので、知ってる人がいてくれたらうれしい限り。

始動、幕末ミステリーリサーチ:BMR!


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そんな通信社の中で、特にアクティブかつ謎好きの面々が立ち上げた動画サークルが、幕末ミステリーリサーチ、通称“BMR”。【動画※1】

「幕末の謎に体当たり!」を合言葉に、事件の現場や史跡、ミステリースポットで動画ロケを敢行! 本やテレビだけではわからない幕末の不思議を調査し、その先にあるさらにおもしろい幕末をみなさまにお届けするべく奮闘中なのだ!

だぁがしかし、メンバーは幕末ラブが強すぎる上にマニアックな偏りもひどいため、しばしば脱線、言葉足らず、時として暴走してしまう。動画だけでは伝わらないかも? という一抹の不安が僕にあり(申し遅れましたBMR隊長のロバートです)、毎回動画と連動した記事も発信していく所存。

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作戦会議は初回からカオス!


ロバート「BMR、第一回のミステリーは何にしよう?」

BMRの作戦会議はだいたいこのひと言で始まる。隊員たちは日常、幕末のいまだ解き明かされないミステリーや、史実だけでは納得できない謎・不思議、あるいは単純におもしろネタや実験実証できそうなタネを探している。普段も集まるたびに「あれ調べたい、あの謎解きたい」と言い合っているが、今回の作戦会議は第一回ロケのためとあって意気込みが違う。

動画にもあるように、各々自分のネタをホワイトボードに書きつけ、目の前には資料を広げ、作戦会議という名のプレゼン合戦を繰り広げている。

マペヲ「大胆に行きたいね。」

彼は一見、東南アジア風の顔立ちだが生粋の日本人、神戸の生まれ。アニメ『お~い竜馬』を観て大の幕末ファンというか龍馬ファンになり、BMRに入隊したという経緯。

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その言葉を待っていたかのように隊長のロバートが提示したネタは河童!【動画※2】

河童。カワタロウとも呼ばれる水辺の妖怪である。幕末と河童、どういう事だろうか……。明治後期に日本を訪れた英国の博物学者、ゴードン・スミスの日記に、河童に関してこんな記述がある。大英博物館に収蔵された資料に「1830年に江戸の大名・松平の領地で池の絵を描いている時に捕まえた」という記述があるのだ。ロバートは考えた。つまり東京の元松平の領地をしらみつぶしに探せば、河童の痕跡を見つけられるのではないか? 幕末は混乱を極めた時代だ。人心が乱れる時、魑魅魍魎が世に現われ出でるという。探して出てこないってもんでもないんじゃないか。

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続いてマペヲが提案したのは、UFO。【動画※3】

幕末ちょい前の水戸沖に現われた奇妙なカタチの船。そのフォルムは現代的にいえば未確認円盤とも見てとれる。しかし河童もUFOも魅力的ではあるが、いかんせん幕末成分不足により今回のロケテーマとしては却下される。

ここで今回の調査の紅一点、新選組が好きすぎる声優・桜丘真衣隊員が出したのは、明治維新を早めたのは誰か? という大きすぎる謎。すでに彼女の中では「井伊直弼のせい」と独断が下されていたが、次の機会に物証なり論拠を挙げてもらうことにしてやはり却下とした。

再びマペヲが、例のぼてっとした顔の沖田総司の画像を取り出す。新選組ファンたちが美青年と信じるこの沖田は、現代でもイケメン認定されるのか!? 街頭アンケートをしようと言い出した。しかしながらこの画像は沖田じゃない! と真衣に指摘され、こちらも却下。

他にも幕末の巨人力士・白真弓肥太右衛門の怪力検証や、龍馬暗殺の黒幕を追え! というド直球ネタもあったが、主に予算の都合で都内近郊に抑えたいため断念。動画でははしょっているが、この時点で1時間以上も会議が続いている。

テーマ決定! File01は【近藤勇の胴体を追え!】


このまま着地しないんじゃないかと思われた作戦会議の終盤、真衣隊員が起死回生の提案! 「近藤勇の胴体はどこにあるのか?」。

慶応4年(1868)4月25日、元新選組局長・近藤勇が薩長土肥を主力とする東征軍に捕縛され、今の東京板橋近郊で斬首された。近藤の首は京都に運ばれて三条河原で晒された後、行方不明になったが、胴体の埋葬地は比較的わかっている。しかしその埋葬地は二つの説に分かれているのだ! 一つは板橋の寿徳寺付近、もう一つは東京三鷹の龍源寺に葬られたという説。

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板橋は近藤が処刑された刑場が近いということもあり、ひとまずここに埋葬されたのは間違いない。だがそこから話が違ってくるのだ。板橋説では埋葬後、今もそのまま近藤が眠っているというが、三鷹説では埋葬された近藤勇の胴体を掘り返し、郷里の菩提寺である龍源寺に持ち帰ったという。なんとなく、板橋から三鷹に回葬されたようにうろ覚えしていたが、実際は違うのか?

そして麻衣隊員から衝撃の発言! 「両方の墓を掘り返した結果、“どちらの墓からも”骨が見つかってるんです!」。なにィ!? 我ら隊員の謎好き心に火がついた! 郷土史家や作家、お寺さんなどが過去、それぞれの墓所を発掘調査した結果、骨はどちらからも出ているという……!

果たして、近藤勇の胴体が眠るのは板橋か、三鷹か!? 両方の墓所からなぜ骨が出たのか!? これらの謎を解き明かすべく、会議開始から大幅に遅刻してきたこの企画の担当編集・ドイさんとすれ違いながら、BMR隊員たちは調査ロケに飛び出した!

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次回予告! 首のない骨


近藤勇の胴体を追うという絶好のテーマに出会い、ついに調査ロケへ乗り出したBMR。最初に訪れるのは板橋駅前の寿徳寺境外墓地にある近藤勇墓所。隊員たちの下調べと現地で判明した、衝撃の史実! しかし板橋説と三鷹説をめぐってBMRの意見は割れる。

次回BMR「板橋派の主張」にご期待ください! <#2に続く>

動画の※印解説


【動画※1】BMRとは?

「幕末の謎に体当たり!」を合言葉に、本やテレビだけではわからない幕末のミステリーや不思議を調査探究するサークル。ヒゲモジャのロバート・ウォーターマンが隊長で、主な隊員は若手の俳優や声優だったりするのだ。

【動画※2】ゴードン・スミスの日誌

博物学者であるゴードン・スミスは、大英博物館の日本画の調査書を研究する過程で、象を飲むほどのオロチや九尾の狐、天狗、河童など想像上の生き物に興味を持ったようだ。ゴードン自身は、江戸で目撃された河童は、麦わら帽子をかぶり、かごを背負った水夫の見間違いではないかと推測している。ちなみに明治政府は彼を重く扱ったようで、河童の記述をする数日前には伊藤博文と面会をしている。

【動画※3】水戸沖のUFO

うつろぶね、虚船、空穗船(ウツボ船)とも呼ばれる。江戸期にしばしば目撃された謎の乗り物で、丼を合わせたような外見の本体は鉄製、ガラス窓があり、文字のようなものも描かれていた。船内から美女と生首と菓子が見つかったというような記述が各地に残されており、享和年間には徳川御三家・水戸藩の常陸沖でも目撃された。曲亭馬琴の『虚舟の蛮女』や屋代弘賢の『弘賢随筆』にも同様の記述がある。近年も新たな虚船事が書かれた書物が出てくるなど、いまだに謎が尽きない案件である。

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【ボクらの維新通信社2018/ロバート・ウォーターマン(KUROFUNE-United)】

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