海と湖が描く絶景に新鮮魚介、歴史街道を巡る!福井県若狭の1泊2日癒しのドライブルート

東海ウォーカー

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新元号「令和」の典拠である「万葉集」にも詠まれた景勝地、三方五湖(みかたごこ)。三方湖、水月湖、菅湖、久々子(くぐし)湖、日向(ひるが)湖からなる三方五湖と山が織り成す景色はドライブにぴったりだ。そこで、三方五湖を堪能する福井県若狭のドライブルートを紹介する。若狭湾から届く新鮮魚介や、風情豊かな歴史街道も楽しむ1泊2日のプランだ。

湖に秘められた太古のロマン


はじめに訪れるのは「福井県年縞(ねんこう)博物館」(福井県若狭町)。ここでは、水月湖に堆積した45mに及ぶ堆積物“年縞”をステンドグラスに加工して展示している。年縞にはその年代の自然環境などが記録されており、解説と共に7万年の歴史をたどることができる。

実物の年縞で作ったステンドグラスが美しい。内藤廣氏が設計した建物のデザインにも注目を / 福井県年縞博物館


■福井県年縞博物館 / 住所:福井県三方上中郡若狭町鳥浜122-12-1 / 電話:0770-45-0456 / 時間:9:00~17:00 / 休み:火曜(祝日の場合翌日、夏休み期間中は開館、12月29日~1月2日、臨時休館あり) / 料金:入館料 大人500円ほか

地元の天然ウナギを秘伝のタレで


昼食は創業130年の「うなぎ料理 徳右ェ門」(福井県若狭町)でいただこう。三方五湖産の天然ウナギは、あっさりとした脂と野趣に富んだ旨味が特徴。関西風に皮は香ばしく、身はふっくらと焼き上げる。「天然ウナギの竹うな重」(6000円)と国内産の養殖ウナギを使った「竹うな重」(4000円)があるが、天然ものは入荷が不定期なので1~2日前に確認しよう。

【写真を見る】皮は香ばしく、身はふっくらしている「天然ウナギの竹うな重」(6000円) / うなぎ料理 徳右ェ門


■うなぎ料理 徳右ェ門 / 住所:福井県三方上中郡若狭町鳥浜44-18 / 電話:0770-45-0039 / 時間:11:00~14:00(LO)、15:00~17:00(LO) / 休み:なし

湖を眼下に望む爽快ドライブを満喫


「三方五湖レインボーライン」(福井県美浜町~若狭町)は、三方五湖を一望できる絶景スポットだ。梅丈岳(ばいじょうだけ)の山麓に観光道路が整備されており、山頂公園からの眺望が見事。園内には、テラスや足湯、カフェなどが設けられており、くつろぎながら5つの湖を一度に堪能できる。

山頂公園からの眺め。塩分濃度や水深の違いによって湖の色が異なる / 三方五湖レインボーライン


園内には、ソファーでくつろぎながら絶景を楽しめるテラスや足湯が設けられている / 三方五湖レインボーライン


■三方五湖レインボーライン / 住所:福井県三方郡美浜町~三方上中郡若狭町 / 電話:0770-45-2678 / 時間:通行時間 7:30~18:30ほか、山頂公園 9:00~17:00(季節により異なる) / 休み:なし / 料金:通行料 1040円ほか、山頂公園入園料 大人800円ほか

波打ち際にたたずむ美食の宿


若狭に泊まるなら、魚介料理と海の景色は外せない。「海香(かいこう)の宿 波華楼(なみはなろう)」(福井県若狭町)は、塩坂越(しゃくし)海岸に面した隠れ宿。2017年にリニューアルした館内は自然素材を生かしたシンプルな空間で、窓の外には手が届くような距離に海が広がる。夕食は旬の地魚を、洗練された懐石料理で堪能する贅沢なひと時を味わえる。

客室は全6室。無垢材をふんだんに用いたインテリアが心地いい。海に沈む夕日も楽しみ / 海香の宿 波華楼


海を眺めながらの湯あみは格別。ヒノキの露天風呂は1組ずつ貸し切り(無料)で利用できる / 海香の宿 波華楼


アワビやフグなど海の幸尽くし。一品ずつころ合いを見計らって運ばれる / 海香の宿 波華楼


■海香の宿 波華楼 / 住所:福井県三方上中郡若狭町塩坂越3-11 / 電話:0770-47-1423 / 時間:チェックIN 15:00~17:00、OUT ~10:00 / 休み:不定休 / 料金:1泊2食付き2名1室利用 1人1万9980円~ ※小学生以下の利用不可

神聖な森に湧き出る名水を訪ねる


2日目の始まりは「瓜割の滝」(福井県若狭町)へ。古くから霊泉としてあがめられてきた湧水で、ウリを冷やそうと水につけておいたら、あまりの冷たさに割れてしまったという言い伝えが名の由来だ。周辺は公園として整備され、森の中をたどる散策路で自然を感じよう。園内の売店では葛まんじゅうなどを販売している。

名水百選に選ばれた清らかな水。苔むした岩を木漏れ陽が照らし、ひんやりとした風が吹き抜ける / 瓜割の滝


佐渡の石工が刻んだ88体の石仏。四国八十八ヶ所の参拝と同じ功徳があるとか / 瓜割の滝


■瓜割の滝 / 住所:福井県三方上中郡若狭町天徳寺37-1-3 若狭瓜割名水公園内 / 電話:0770-62-0186(名水の里) / 料金:見学無料

重要伝統的建造物が残る町並みを散策


若狭は海の幸に恵まれていたため、その豊かな食材は昔から京都へ届けられていた。特に、サバが大量に運ばれていたことから、その道は“鯖街道”と呼ばれるように。そこで最大の宿場町であったのが「熊川宿(くまがわじゅく)」だ。1589年に領主の浅野長政が宿場町として整備し、江戸中期には200戸を超える大きな町となった。

街道に沿って流れるのは前川とよばれる用水。カメラを構えたくなる風情豊かな光景だ / 熊川宿


今では、古建築を活用した資料館や食事処などが集まる観光地として成長しつつある。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、2階が低い町家や袖壁卯建(そでかべうだつ)など多様な建築形式が混在しながらも、一体的な町並みを形成しているのが特徴だ。

■熊川宿 / 住所:福井県三方上中郡若狭町熊川 / 電話:0770-45-9111(若狭町観光未来創造課) / 休み:店舗により異なる

「Saba*Cafe」(福井県若狭町)は、鯖街道にちなんだサバサンドが看板メニュー。自家製のフランスパンと揚げたてジューシーなサバとの相性は抜群だ。

「サバサンド」(1080円)のマヨネーズソースは若狭の調味料、柑(かん)なんばが隠し味。たっぷりの野菜と共に / Saba*Cafe


■Saba*Cafe / 住所:福井県三方上中郡若狭町熊川12-16-2 / 電話:0770-62-9048 / 時間:11:00~16:30 / 休み:火曜、水曜、不定休、積雪時

「葛と鯖寿しの店 まる志ん」(福井県若狭町)では、国産葛を使ったスイーツを味わえる。葛本来の透明感や粘りを楽しめるよう、葛きり(800円)などは注文を受けてから作る。鯖寿し(1本 3000円)はみやげに最適。

口当たりなめらかな葛ソフトクリームをトッピングした「葛もちパフェ」(700円) / 葛と鯖寿しの店 まる志ん


■葛と鯖寿しの店 まる志ん / 住所:福井県三方上中郡若狭町熊川39-11-1 / 電話:0770-62-0221 / 時間:9:00~17:00 / 休み:第2・4水曜、不定休

「道の駅 若狭熊川宿」(福井県若狭町)には、定食や麺類を味わえる食堂や、鯖街道の歴史を紹介する展示館を併設している。サバ寿司や葛製品といった若狭の特産品がそろう。

福井県産コシヒカリを使った「焼き鯖すし」(手前、4貫650円)と「鯖寿し」(奥、8貫1520円) / 道の駅 若狭熊川宿


■道の駅 若狭熊川宿 / 住所:福井県三方上中郡若狭町熊川11-1-1 / 電話:0770-62-9111 / 時間:9:00~18:00、12~2月は9:30~17:30 / 休み:3・6・9・12月の第2木曜、12月29日~1月3日

優美な国宝建築物に目を奪われる


旅の最後に「明通寺(みょうつうじ)」(福井県小浜市)へ行こう。806年に征夷大将軍・坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)が創建した真言宗寺院で、国宝の本堂と三重塔、重要文化財の仏像4体といった貴重な文化財を拝観できる。杉木立に囲まれた境内をゆっくりと巡りたい。

手前の本堂、奥の三重塔は鎌倉時代の建築で、質実剛健を特徴としている / 明通寺


■明通寺 / 住所:福井県小浜市門前5-21 / 電話:0770-57-1355 / 電話:9:00~17:00、12~2月は~16:30 / 休み:なし / 料金:拝観料 大人500円ほか

名物グルメや雄大な自然に、普段の疲れが癒されるだろう。令和最初の夏に、心洗われる福井県若狭へ訪れてみてはいかがだろうか。

東海ウォーカー編集部

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