影山貴彦のテレビのホンネ。スポーツの秋到来! 「こやぶるSPORTS」
関西ウォーカー
視聴者が感動する情報を届けるべく、しっかりと掘り下げ、深みのある作りに
開幕まであとわずかになった。
「ラグビーワールドカップ2019」が、今月20日に日本でその幕を開ける。11月2日までだ。第9回目にして、アジア初の開催となる。多くのラグビーファンが日本に誕生することだろう。
「にわか〇〇」などと揶揄する人がいるが、「にわか」がいてこそブームは生まれる。そして、ブームが一過性のものに終わるか否かは、その対象物が継続して応援したくなる魅力を有しているかどうかに尽きる。なお放送権は、NHK、日本テレビ、J SPORTSが獲得している。
ラグビーに限らず、スポーツの秋だ。アスリート達の活躍を取り上げる番組も盛り上がる。関西ローカルのスポーツ情報番組として定着してきたのが、毎週土曜日夕方5時から放送されている「こやぶるSPORTS」(カンテレ)だ。阪神タイガースの矢野監督が月に一度出演し、他では聞けない?話をする「月刊!矢野総括」は、番組のウリのひとつだ。クライマックスシリーズ進出は果たせるのか?ファンとして落ち着かない日々が続く。
番組では、来年の東京オリンピック、パラリンピック開催に照準を合わせ、関西に縁が深く、活躍が期待されるアスリートたちをクローズアップしている。ありがちな取材に留めず、スポーツという視点からしっかり掘り下げ、深みのある作り方に好感を持つ。
番組MCは小藪千豊だ。タイトルの「こやぶる」は、「こやぶ(小藪)」に、視聴者が感動する、すなわち「ブルっと」するような情報を伝える、という意味が込められているそうだ。アシスタントの本田望結が、15歳の若さで溌溂と頑張っている。フィギュアスケート選手、タレント、そしてスポーツキャスターとマルチな活躍が頼もしい。
スポーツ好きのシャンプーハットの2人(こいで・てつじ)が番組を盛り上げる。欲を言えば、あと10分放送時間が欲しい。
【著者プロフィール】影山貴彦(かげやまたかひこ)同志社女子大学 メディア創造学科教授。元毎日放送プロデューサー(「MBSヤングタウン」など)。早稲田大学政経学部卒、ABCラジオ番組審議会委員長、上方漫才大賞審査員、GAORA番組審議委員、日本笑い学会理事。著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」(実業之日本社)、「テレビのゆくえ」(世界思想社)など。
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