大ヒット公開中!“役として生きる”映画「ハルチカ」橋本環奈インタビュー

2017年3月24日 23:32更新

関西ウォーカー 大西健斗

Twitterで
シェア
Facebookで
シェア
映画「ハルチカ」でヒロインの穂村千夏を演じた橋本環奈にインタビュー

映画「ハルチカ」でヒロインの穂村千夏を演じた橋本環奈にインタビュー

すべての画像を見る(7件)

初野 晴の人気青春小説シリーズを、Sexy Zoneの佐藤勝利と橋本環奈を主演に迎えて実写映画化した「ハルチカ」が大ヒット公開中! さまざまな事情を抱えながら、廃部寸前の吹奏楽部を立て直しコンクールに挑む部員たちの青春がつづられる。監督は「箱入り息子の恋」で日本映画監督協会新人賞を受賞した市井昌秀。誰もが経験するような青春時代ならではのモヤモヤした感情や部活に奮闘するキラキラとした淡い時間を、リアルに描きつつもドラマチックに編んだ本作。ヒロインの穂村千夏を演じた橋本環奈に、その魅力をたっぷりと語ってもらった。

映画「ハルチカ」は、TOHOシネマズ梅田ほかにて全国で大ヒット公開中!

映画「ハルチカ」は、TOHOシネマズ梅田ほかにて全国で大ヒット公開中!ⓒ2017「ハルチカ」製作委員会

―完成した作品をご覧になっていかがでしたか?

「個性的なキャラクターの部員や先生たちひとりひとりがフューチャーされていて、キラキラした“ザ・青春”ともいえる物語には共感できる部分がたくさんありました。フルートをしっかり練習してきてよかったなと思いました」

―今作で初挑戦となったフルートの演奏シーンはやはり大変でしたか?

「楽器を吹くだけになってしまうと、演じることがおろそかになってきちゃうと思うんです。なので、演奏シーンの後にOKカットが出たらモニターを逐一確認しに行って、指が合っているか、角度が合っているかを、フルートを教えてくださった先生にチェックしてもらったり、見え方や演技は大丈夫か監督と相談したりしながら、ワンシーンごとに丁寧に撮っていきました。それが全部つながったら、こういう形になるのかと。丁寧に撮った結果が形になっていたし、演奏シーン以外でも音楽映画としてテンポ感がよくて楽しくなるような映画にしっかりなっていたのでよかったと思いました」

―天真爛漫で負けん気の強い千夏を演じてみて、橋本さんご自身とリンクするところなどありましたか?

「周りから似ているとは言われますね! 負けず嫌いなところだったり、(フルートの)できないパートはとことん練習し続けるところは、似ているなと私も思いました」

憧れのフルートの練習に励む千夏

憧れのフルートの練習に励む千夏ⓒ2017「ハルチカ」製作委員会

―フルートに関しては橋本さんご自身も、高校に入学したことをきっかけにあこがれのフルートを始めた千夏と同じスタート地点から始まっていますよね。

「そうですね。千夏も朝練に早く来たりバスの中で練習したりするところは、すごく自分と重なるなと思いました。私も負けず嫌いだからできないとできるまでとことんやるタイプだし、練習が終わった後も居残りでやったりすることも多くて“コソ練”するタイプなんです(笑)」

―千夏と一緒に、練習を積んでいったのですね! 周りを巻き込んで、リードしていく千夏の行動力についてはどうですか?

「おせっかいとまでは言わないですけど、背中を押してほしい時には千夏の行動力って、いいきっかけになると思います。吹奏楽部が廃部寸前になり、部員ひとりひとりが悩みを抱えていて楽器をやめたりするなかで、千夏がひと押ししてあげる。千夏本人は無意識にやっていることで、みんなに楽器を続けてほしくて、頑張ってほしくて応援したり勧誘する立場にいるけど、結果的に千夏がそれぞれにとっての楽器を続ける理由だったり動機を見出しているというか。悩んでいる時にあと押してあげる力がある。そういうところは素直にすごいなと思っていたので、大事に演じたいと思いましたね」

―なるほど。そんな千夏が落ち込んでしまった時、今度は幼馴染の上条春太が背中を押してくれていましたね。

「千夏が落ち込んだ時には、率先してチラシを配って勧誘しに走ってくれたりとか、ずっと間近で見てきた春太が助けてくれるんですよね。千夏にとって幼馴染という唯一無二の存在として、春太は千夏のことを大事に思っているんだということがわかる。そんな二人の関係ってすごくいいなぁと思いました」

廃部寸前の吹奏楽部を立て直そうと部員募集のチラシ配りをする千夏

廃部寸前の吹奏楽部を立て直そうと部員募集のチラシ配りをする千夏ⓒ2017「ハルチカ」製作委員会

―そんな春太を演じた、佐藤勝利さんとの演技はいかがでしたか?

「とてもやりやすかったです。実は2人での最初の撮影は、校門前でチラシを配っている時に、千夏が気弱な春太を殴ったり蹴ったりするシーンだったんです。あのシーンだけで千夏と春太はこういう関係なんだとパッと伝わるようにしたいという市井監督の思いがあったのでそんなシーンから撮影に入ったのですが、おかげで遠慮のない関係性を築けたと思います」

―監督からは細かい演出など、指示があったのでしょうか?

「監督は“役を演じる”とか“なりきる”というよりも、“役として生きる”ということを大事にされていたので、ここでの千夏はこういう思いがあってとか、ポイントごとに監督と話し合ったりはしました。だからこそ、ひとりひとりが役として生きた結果が出ていて、すごくリアルに描かれた作品になっていると思います」

―では、かなり監督ともディスカッションして演じられたと。

「そうですね! 監督は、あまり決め込みすぎないんです。『こういう時って、千夏だったらどうするかな?』と聞いてくれるんですよ。だから、『私だったらこうします!』とか、提案できる。例えば、千夏はなんでも触れたくなる性格だと、最初に人物設定として言われていたので、入学式のシーンでは『千夏だったら一回、学校の看板に触って入学できたことに思いふけってから、駆けていくんじゃないですかね』と提案して、あの看板にふと触っちゃうシーンになったり。ほかにも、嫌がる宮本(平岡拓真)にみんなで口紅を塗るシーンがあるじゃないですか? 最初は教壇の上に立っている千夏は、『ほらほら早く捕まえて!』って言う方だったんですけど、みんなに指示するよりも一緒になって追いかけ回している方が千夏っぽいと思いますと話したり。監督は絶対にどんな時も、私たちに一度聞いてくださるんですよね。それで、私たちの意見を踏まえてこうしようか、ああしようかと言ってくださるので、すごくやりやすいですしありがたいなと。役者の気持ちを尊重して取り入れてくれる監督だと思いましたね」

野球部だったが怪我をきっかけに吹奏楽部に入部することになる、少しヤンチャな宮本(平岡拓真)

野球部だったが怪我をきっかけに吹奏楽部に入部することになる、少しヤンチャな宮本(平岡拓真)ⓒ2017「ハルチカ」製作委員会

―少しやんちゃなキャラクターの宮本恭二の話もあがりましたが、同級生の仲間を演じた皆さんは実際に橋本さんと同世代の俳優さん女優さんたちばかりですよね。現場はやっぱり和気あいあいとしていたのでしょうか?

「してました! 特に私は同い年の子もすごく多くて、撮影後も連絡をとったりしています。同世代の方が多い撮影で、私としても刺激になったし、撮影をしていない時でもみんなで必死に楽器を練習したり、教え合ったりする姿なんかは吹奏楽部そのものというか。細かいことなんですけど、コンクールで息を吸うタイミングを合わせたりとか、楽器の持ち方や角度をチェックし合ったり。コアすぎるというか、細かいところまでみんなでやりました!」

―実際にクラスメイトぐらいの気持ちで演じられたのですね。関西人からすると、前田航基くんのチャーミングな部長っぷりにはグッときました…。

「前ちゃんね! 実は私、今までで一番共演数が多いのも前ちゃんなんですよ。小学校6年生の時に出演した是枝裕和監督の『奇跡』(11年)で共演していまして、「セーラー服と機関銃‐卒業‐」(16年)でも同級生の役をやっていて、今回で3回目の共演に。同学年なんですけど今回は前ちゃんが先輩役。すごく優しいので現場ではイジられキャラになるというか、絶対にボケてくれたり今回もおもしろかったですよ! 演技でも部長として引っ張ってくれるところもありましたね」

さまざまな事情を抱えながら、廃部寸前の吹奏楽部を立て直しコンクールに挑む部員たちの青春がつづられる

さまざまな事情を抱えながら、廃部寸前の吹奏楽部を立て直しコンクールに挑む部員たちの青春がつづられるⓒ2017「ハルチカ」製作委員会

―そうなんですね! そんな仲間との思いでのシーンや特に印象に残っている出来事などあれば教えてください。

「そうですね…、私が練習不足で注意されて教室から出て行っちゃった後に、みんなが音楽室で言い合ってるシーンですかね。あのシーンは実はアドリブなんですよ! クランクインする前にエチュード(即興劇)でリハをやってみて、そこでみんなが言ったことをセリフとして付け足していったみたいなんです」

―あのシーンはアドリブだったのですか!

「私もエチュードをやったということしか知らなかったので、撮影の時に教室を出て行ってからどうなるのか外から見ていたんです。そうしたら、『みんな台本と違うことを言い出した…』ってすごく感動して! 私としては、いきなりプチサプライズを味わっているみたいな気持ちですよね(笑)。千夏を思ってみんなが言い合っていて、金管楽器と木管の戦いなんてリアリティもあったと思います。キラキラしているけれど、いいところだけじゃなくって、意見のぶつかり合いも映すことで、全部ひっくるめて“青春”として映し出しているところもいい映画だなと思いましたね」

―皆さんが実際に役として生きているからこそ、あれだけリアルな言葉で言い争えるシーンになったのですね…。

「そうですね。みんな普段から役名で呼び合ったりするぐらいの仲でしたから! 楽器を演奏しながら演じるという難しい部分もあるんですけど、役作りという面で言えば、楽器があるからこそ作りやすかったという部分もあると思います。楽器の練習をしていくのと同時に、自分自身も役として成長していけたような気がします」

高校に入学したことをきっかけにあこがれのフルートを始めた千夏

高校に入学したことをきっかけにあこがれのフルートを始めた千夏ⓒ2017「ハルチカ」製作委員会

―映画の中で千夏は、吹奏楽部に入部して新たにフルートに挑戦しています。橋本さんご自身が、これからチャレンジしてみたいことはありますか?

「千夏は高校入学という新たな一歩を歩み始めましたけど、私もこの春で高校を卒業して福岡から上京しようと思っているので、仕事一本で頑張りたいなと思っています! 周りの友達が進学や就職しているのを見ていると、みんなはみんなの道で頑張っているので、私は進学をしないからこそ、この仕事に本気で向き合いたいし自分の行動に責任だったり自覚を持ちたい。すべての仕事を誠心誠意でやりたいです。これからは求められることも多くなったりするだろうし、求められたことにプラスアルファを付けて、それ以上の力を出したいと思います。そういった意味で言うと、今年は仕事一本になるんじゃないかなと思いますね!」

―ありがとうございます。最後に、これからご覧になられる方にメッセージをお願いします。

「千夏や私と同世代の方には、リアリティを追求して描かれた学校生活には共感できる部分も多いと思います。逆に、ファンタジーでフィクションじゃないと表現できない部分も詰まっています。共感できる部分もあるし夢も見られるので、映画を通して青春を感じてほしいですね。もちろん年齢が上の方も自分はこんな青春じゃなかったなという方も、『ハルチカ』に出てくる同級生の仲間になった気持ちで見守っていただけるとうれしいです。なにより、青春を思い出されるんじゃないかなと思いますね。部活をやっていた人なら特に! 頑張った記憶は、もしかするとすごく苦しいことかもしれないけれど、そういうことの方が後になって記憶に残っていたりすると思うんです。そういった意味でも、全部ひっくるめて“ザ・青春”というキラキラしたものが、この映画には描かれていると思うのでどの年代の方にも楽しんでいただけたらと思います。ぜひ“吹キュン”してください! そして、私自身も楽器を演奏しているので、吹奏楽部のみなさんにもぜひ観に来てほしいです!」

映画「ハルチカ」は、TOHOシネマズ梅田ほかにて全国公開中。

この記事の画像一覧(全7枚)

大きなサイズで見る

キーワード

カテゴリ:
タグ:
地域名:

ページ上部へ戻る