佐久間由衣の主演2作目「寄り添う優しさを届けたい」

2021年9月17日 09:00更新

東京ウォーカー(全国版)

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演劇ライターはーこによるWEB連載「はーこのSTAGEプラス」Vol.96をお届け!

ホリガイを演じる佐久間由衣とイノギ役の奈緒(C)「君は永遠にそいつらより若い」製作委員会

注目の若手女優・佐久間由衣が、『“隠れビッチ”やってました。』に続く2本目の主演映画に挑む。原作は、芥川賞作家・津村記久子のデビュー作で、第21回太宰治賞受賞作『君は永遠にそいつらより若い』を初の実写化。映画では大阪が舞台の原作を東京に置き換え、多くの人が経験する人生のある時期を切り取って、若者の気持ちを丁寧に描き出す。

主人公は卒業間近の大学生・ホリガイ。だるい日常の中で、ふとした折に社会の闇に触れ、やりきれない哀しみに直面する。「自分には大切な何かが欠けている」「そんな自分がこれから社会の中でちゃんとやっていけるのだろうか」と悩むホリガイが経験する、さまざまな人との出会いや出来事。ホリガイに大きな影響を与える友人・イノギを奈緒が演じる。

監督は、本作が長編3作目となる吉野竜平。原作から欠落感を抱えたまま他者や社会とどう関わって生きていくのか、にスポットを当て、ホリガイを通してその揺れる内面を繊細に描写していく。佐久間、奈緒のほか、小日向星一や笠松将ら気鋭の若手俳優たちが出演。佐久間由衣が来阪し、ホリガイの役作りや本作から感じた自身の思いを語った。

【写真】佐久間由衣、来阪会見で主演第2作目を語る(C)「君は永遠にそいつらより若い」製作委員会


【あらすじ】
大学卒業を間近に控え、児童福祉職への就職も決まり、手持ぶさたな日々を送るホリガイは、身長170センチを超える22歳、処女。変わり者とされているが、さほど自覚はない。バイトと学校と下宿を行き来するぐだぐだした日常を過ごす中、同じ学校に通う一つ年下のイノギと知り合い、独特な関係を紡いでいく。ある友人の死以降、ホリガイを取り巻く日常の裏に潜む、暴力と哀しみが顔を見せる…。

【出演への思い】
「お話をいただいてから原作を読み、そのあとに台本を読んで、普段なら主人公にならないような役柄にフォーカスした作品だなというのが第一印象でした。大学生が、就職先が決まったあとの持て余した時間を過ごす日常で、自分の中でも、あ、この感情あるな、とか、ヒリヒリするなと思う、感情の機微みたいなものをしっかりとすくい取って丁寧に描かれている作品だなと思ったので、実写化は簡単なことではないけれど、ぜひ挑戦してみたいと思いました」

(C)「君は永遠にそいつらより若い」製作委員会


【監督と作ったホリガイの”履歴書“】
「撮影に入る前に監督と何度かお話をする時間を作っていただいて、その中でホリガイの履歴書みたいなものを一緒に作っていきました。例えば、好きな漫画や普段見ているテレビ番組、自分の部屋がどれぐらい散らかっているのかとか、そういった細かいことを話し合ったり。あとはカバンの中身も。

監督が、水筒を持ってる女の子って可愛いよねっておっしゃって、水筒を必ず持ち歩いてる子にしたいと(笑)。水筒の中身は紅茶にしました。ほかにも、折り畳み傘を持っている、雨の日は長靴を履く、とか。ヨーイ、スタートからカットまでの瞬間を頑張るのではなく、そこに描かれていないシーンや人物像を細かく作り上げていった感じです。ここまで具体的に一緒に作り上げていただいたのは初めてでうれしかったです」

【演じながら】
「履歴書を作れたことで現場では自由にいることができました。決めてしまうことで行動の幅が狭まるのではなく、その場に集中できる時間が増えたという感じで。その場の空気感をちゃんと感じてセリフを言うことを心掛けていました。気持ちにちゃんと寄り添った順番で撮らせていただけたので、積み上げていきながらできた気がします。

特にホリガイは、その場をできれば平和にすごしたい人で、誰かが怒るぐらいなら自分がヘラヘラ振る舞うことで、その場が少しでも落ち着く方がいいだろうと考える。でも正義感は持っているから、そこがホリガイの中での葛藤だったりすると思うんですけど。その場の空気を読みすぎて空回っているような感じを、自分の中で意識しながら演じました」

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