松尾スズキ、念願の藤本有紀作品!松たか子も初参加

東京ウォーカー(全国版)

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【主人公・てまりについて】
「もしかしたら、クリスマス・キャロル殺人事件というのは彼女の容量を上回った想像力で作ったお話なのかもしれないけど、基本的に彼女は自分の身の丈と向き合いながら生きてきたような人に感じています。それがふとクリスマスの魔法なのか、奇跡のような思わぬ広がりを見せる。どんな人にもささやかな奇跡は起こるのかなっていう、そんな彼女の2日間だと思います」(松)

「多分、この主人公は『書け、書け』と言われたり『書くな、書くな』って言われたり。そういうがんじがらめの中で小説の世界に入り込んで行くという筋立てになってるんですけど。多分、なんかそれはきっと藤本さんが普段感じてる思いとかがすごく集約されてるんだろうなと思う。自分も作家として同じ時代を生きてるわけですから、そこに感情移入するところは過分にあります。『頑張れよ、てまり』と思ってやっています」(松尾)

左より神木隆之介、松たか子、小日向文世


【コメディで大切にされているコツは?】
「私自身はおもしろいことをおもしろく話せない人間で、本やそれを作る方に引っ張り出してもらってる感じで。私がおもしろいことをやろうと思うと多分失敗するから、とりあえず一生懸命しゃべったり動くということしか。あと、そこにいる人たちをおもしろいなぁと思って日々過ごすことぐらいかな」(松)

「謙遜されてますけど、けっこう動きとかおもしろいんですよね。笑いの”間”は動きによって決まっていったりするもので、すごく大事なんです。止まるところはピシッと止まる、動くところは無駄な動きを入れずに動くということが出来る人は、笑いが出来ているなと思うんです。松さんと言えば声とか歌とか言われますけど、動きがおもしろい。そこらの40代の人とは違います」(松尾)

【見どころ】
「クリスマスも近いことですし、気分的に同調してもらえる部分もあるかな。また、クリスマスという大事な日に悲劇が起きるからこそ、皆で解決していくアドベンチャー感というかね。わずか2日の物語ですけど、そこに作家が作った小説の世界観と、作家のいる現実、両方でミステリーが起きる。それを夢を見つつ、みたいな感じで解決していく、すごく斬新な推理ドラマなんですね。うまくできたらとても楽しい作品になるんじゃないかなと思っています。めちゃくちゃ分厚い台本の中にすごくいっぱい自由が詰まっていて、とてもドラマの作家の人が描いたとは思えないほど、演劇的な自由さがエグイよ。その辺は楽しんでいただきたいなと思いますね」(松尾)

「クリスマス・キャロルをご存知の方もご存じでない方もいらっしゃると思いますけど、楽しいんじゃないかなと思います。あくまでも、一作家を名乗ってる”てまり”が考えた頭の中に出てきた人たちの物語なんだぞ、という。楽しみの詰まった舞台になるんじゃないかなと思います」(松)


【コロナ禍での思い】
「この話が決まったのは随分前の話で、もちろんその時はコロナになるなんて誰もが思ってなかった時期です。今、みんなマスクを付けて稽古していて、正直、微妙な表情がわからないというストレスの中でずっとやってる。そんなストレスは、みんな日常で抱えてると思うんです。慣れては来てると思うけど、どうしても慣れない。そういうなかで、コロナのない世界が舞台上で展開されている。コロナ禍のストレスをひとときでも忘れて、ファンタジックな世界に酔いしれるのもいいんじゃないでしょうかね」(松尾)

「この状況の中で、こんなことをやってる人たちもいるんだぞ、という。こんなにも真剣に稽古し続けて舞台に乗っけようとしてるんだぞ、という誇りは持っていたいと思います。マスクは本当に苦しいですけど、逆に鍛えられるかな、みたいに。全部をプラスに思い込ませて、どこまでいけるだろうと。もちろんお客さんにも、難しいことを考えずにいろいろ忘れて楽しんでもらいたいって。でも、それはいつもと変わらない、結局今まで通りのことをやるしかないかなと。それを楽しんでいただければなと思います」(松)

【お客様へのメッセージ】
「旅公演とかリスクがあるなか、緊急事態宣言も開けて少しは穏やかになって来たんじゃないのかなとは思っておりますが、感染対策もちゃんとしながら、PCR検査もいっぱいやっています。安心して楽しみに来てください。脚本家の藤本さんは関西の方で、けっこう関西のドラマを書く人だから、大阪の人にはなじみがある方かなと思います。朝ドラの人が描いたんだなと思っていただけると大阪の人は楽しいかな」(松尾)

「大阪にまたうかがって、皆さんに会えるのを楽しみにしています。私は今回の劇場が初めてなので、ドキドキしてますけど。大阪の方もお芝居や笑うことが好きな方が多いので、やる側としては劇場の扉が開くことが何よりも幸せで、まず私たちが入り、そしてお客様をお迎えするのを本当に楽しみにしています。『こんなことをやってたのね』っていう、盛りだくさんなお芝居と共にお邪魔すると思いますので、是非、いらしていただければと思います」(松)

演出・松尾スズキ×作・藤本有紀のファンタジックなミステリーコメディ


●STAGE
COCOON PRODUCTION 2021+大人計画
『パ・ラパパンパン』

前売開始:11/7(日)
日時:12/4(土) 15:00、5(日)・11(土)12:00・17:00、6(月)・9(木)・10(金)・12(日)13:00、8(水)13:00・18:00※7(火)は休演
会場:森ノ宮ピロティホール
演出:松尾スズキ
作:藤本有紀
出演:松たか子、神木隆之介、大東駿介、皆川猿時、早見あかり、小松和重、菅原永二、
村杉蝉之介、宍戸美和公、少路勇介、川嶋由莉、片岡正二郎、オクイシュージ、筒井真理子、坂井真紀、小日向文世
料金:1万1500円
問:キョードーインフォメーション 電話:0570・200・888
公式サイト: https://otonakeikaku.net/stage/1742/

取材・文=高橋晴代

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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