実は第三勢力もいた!?20年続く「きのこの山派vsたけのこの里派」の議論が白熱するワケを明治に直撃!
東京ウォーカー(全国版)
実は存在した第三勢力!「みんな知ってる」と「対立構造」
日々しのぎを削るきのこ党・たけのこ党だが、過去に第三勢力が存在したのはご存知だろうか。それは「すぎのこ村」。ビスケットの棒の部分にアーモンドとチョコレートがかけられた、杉の木をイメージしたお菓子だった。しかし圧倒的なきのこ党・たけのこ党の人気に敗れ、いつしか姿を消したという。
「ビスケットの棒にチョコレートがかかったこの商品、どこかで既視感がありませんか?よく似たデザインのお菓子が販売されていることもあり、あまり差別化ができませんでした。やはり“きのたけ”のオリジナリティには勝てなかったみたいですね」

かくして勝ち残ったきのこ党とたけのこ党だが、この2つが今も愛される理由は、「キノコ」と「タケノコ」という誰もが知っているモチーフだからだという。2018年には「きのこの山」が、2021年には「たけのこの里」が食べ物では珍しい「立体商標登録」を取得。「お菓子として唯一無二の形があったからこそ、40年以上にも渡る人気が続いているのではないか」と船山さんは話す。
そして愛されるもう1つの理由が「対立構造」。きのこの山とたけのこの里、この2つを誰もが食べたことがあるからこそ「こっちほうが好き」などのライバル関係が生まれ、「どっち派?」という話題が発生する。おかげで定期的に話題になっては買いに走るという、“消費者自らがプロモーションをおこなう”というサイクルができているのが、ブランドとしての大きな特徴だ。
きのこの山とたけのこの里が持つ「誰もが知っている」「ライバル関係」という2つの要素が、老若男女問わず「どっち派?」の議論で盛り上がることができる最大の理由だ。またSNSなどでは時々、対立が激化して事実とは異なる話や画像が出回ることもあるが、明治はある程度ネタとして受け入れているそう。
「お菓子だけでこんなに盛り上がれるのって、本当にすごいですよね。皆さんがきのこの山とたけのこの里の話題で熱くなっているのを見ると、『お客様のブランドなんだな』と実感します。これからもどんどん盛り上がっちゃってください(笑)」


たぶん永遠に続く論争。目指すのは「世界中での認知」
きのこの山とたけのこ里を巡る議論が全国民を巻き込むほどに白熱し、20年以上もおこなわれ続けているのは、ひとえに大勢の人々がこのお菓子を愛しているからだった。愛しているからこそ「なぜ好きか?」を語り、そして語るからこそさらに愛が深まっていくのではないだろうか。
「お菓子の本質は、人と人とのコミュニケーションだと思います。子供も大人も同じ話題で盛り上がれるお菓子ってなかなかないですよね。きのこの山とたけのこの里がそのようなお菓子として愛されていて、本当にうれしいです。また『どっち派?』は私としてはまだまだ決着はついてないと思っています。お菓子が販売され続ける限り続く、永遠のテーマですね!」

今や国民的チョコレート菓子となったきのこの山・たけのこの里が目指すのは、“世界各国の人々に食べてもらうお菓子”。将来、世界各国の人たちと「きのこの山とたけのこの里、どっち派?」と話せる日も近いかもしれない。
グローバルに認められるのは一体どちらだろうか?これからの活躍と議論の行く末が楽しみだ。
取材・文=越前与
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