きっかけは「自分自身から逃避するため」光宗薫が絵画アーティストになるまで
東京ウォーカー(全国版)
女優・絵画アーティストとして活躍中の光宗薫さん。光宗さんは主にボールペンを用いて緻密で独特な世界観を表現し、2013年より定期的に個展を開催している画家でもある。独学で身につけたという、その画力は芸能人の才能査定バラエティ「プレバト‼」(TBS系)でもお墨付き。2月24日に1stソロフォトブック「A Tapir on the star」を発売するなどの芸能活動のみならず、芸術家として表現活動を行う光宗さんに創作活動について語ってもらった。
引きこもっていたことで見つけた逃避方法、それが絵
―なぜ数ある表現方法の中から、ボールペン画を始められたのでしょうか。
「もともと、19〜20歳の頃からほぼ毎日、絵を描いていました。その当時、ちょうど精神的にバランスが取れない状態が続いていて、実家の一室に一年ほど引きこもっていたんです。引きこもりながら、自分自身から逃避するために、とにかく時間がかかる細かい作業をしたいと思っていたところ、ちょうどいい逃避方法がボールペンで絵を描くことだったんです」
―そうだったのですね、画法を独自で学ばれたと伺いました。どのようにして技術を習得していたのですか?
「独学と言っても、描き方を人に聞いたり調べたりしたことはなく『立体的に見えるにはどうすればいいのか』『細かなディティールをボールペンで表現するにはどのようにペンを動かせばいいか』など、一つ一つ考えては試して、という作業を繰り返しました」
描きたいものは3カ月の制作の制作期間中に湧いてくる
―たくさんの作品を描かれていて、4月には個展も控えているそうですが、作品のインスピレーションはどのように湧いてくるのでしょうか。
「これまで描きたいものに困ったことはないのですが、制作時間が長いので、制作中に描きたいものが頭の中に溜まっていくんだと思います。描きたいものがないなら描かなくてもいいというスタンスですね」
―制作期間が長いとのことですが、どれぐらいの期間、制作に費やしているのですか?
「きちんと計っていないので難しいですが、画材や大きさによっては最長3カ月くらいです」
絵を見て「何を伝えたいか?」は見た人に委ねる
―画を通して伝えたいメッセージや訴えたいテーマもあるのでしょうか。
「作品によりますが、基本伝えたいことはありません。『私はこういう気持ちで描いた』というのは全ての絵にありますが、それを受けて人がどう感じるかはその人の自由かなと思っています」
理想を追い求めて描き続けることが上達の近道!
―光宗さんの作品を見て「絵を始めたい」と思った人は、何から挑戦するべきでしょうか。アドバイスをお願いします!
「そうですね~。私にとっては…になりますが、描きたいものを“自分が思い描いた理想の通りに描けるまで描く”という目標が分かりやすく、楽しく、ストイックになれる考え方でした。ただ学ぶのが苦でない性格でしたら、学びに行く方が早いとは思いますね」
―ありがとうございます。最後にアーティストとして、今後の目標をお聞かせ下さい。
「まずは4月に控えている個展に向けて力を注ぎたいと思っています。また昨年は油絵やパステルやシルクスクリーンなど新たな画材に挑戦してきたので、今年も継続してさまざまな表現方法に挑戦していきたいです。特にインスタレーションやライブペインティングには以前から興味があるので、いずれ行ってみたいなと。そして、ボールペン画での絵本制作も進めて、数年以内には絵本を出版することが大きな一つの目標です」
根っからのアーティスト気質で、その才能が開花した光宗さん。表現者として新たな道を進む姿から、今後も目が離せない。
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