ブームでも知名度に地域差ありの“サウナパンツ” 西日本を中心に広がる独自文化、その境界線はどこ?
東京ウォーカー(全国版)
サウナパンツは今後どうなっていくのか
「サウナパンツの境界線」を引くうえで、もう1つ見過ごせないのが、北陸地方の名サウナとして名高い「スパ・アルプス」だ。首都圏や東海、関西地方のサウナとは離れた立地であるが、サウナパンツが常備されている。

倉知 悟マネージャーに問い合わせてみると、「都市型サウナ施設の歴史は大阪から始まっており、当店も長い歴史を持つサウナ施設ですので、創業当時に超繁盛店となっていた大阪の老舗サウナ施設の流れでサウナパンツを設置したということだと思います」とのこと。北陸新幹線開業以前、北陸は関西との結び付きが強い地域であったため、間接的に影響を受けているものと筆者は推測する。
「サウナ室でサウナパンツを履くことが定着すれば、サウナ室内が清潔に保たれることと思います」と述べる倉知マネージャー。一方で「タオルのように安価なものではないため、購入コストがかかります。また、清潔感のための利用となると、何枚でも替えて使える方式をとらないと意味がないので、洗濯のコストや手間もかかっています」とやはり、サウナパンツを設置することに関しては一長一短のようだ。

加えて「当店におけるサウナパンツは、サウナ利用時だけではなく、館内着の下着代わりに着用される方も多いです。サウナは全裸で入り、お風呂上がりにサウナパンツを履いてから館内着を着るという独特な文化ができてしまっています」と、サウナパンツの着用に関する実情も教えてくれた。
さらに調査を進めると、2022年9月にオープンした会員制個室サウナ「精神と時の部屋」(静岡県静岡市)にも、サウナパンツがあることが判明。サウナパンツの境界線はますますファジーになってしまったワケだが、愛知県豊橋市のサウナピアの犬飼支配人はこうも見解を述べていた。
「特に東日本から来られるお客様に多かったのですが、以前はサウナパンツの存在自体をご存知ない方もかなりいらっしゃいました。当店のサウナパンツを手にとって、『これどうやって使うの?』という反応も多かったです。それが昨今のサウナブームで、『サウナパンツというものがあるらしい』という情報は全国へと行き届くようになりました。今後はメリットとデメリットを天秤にかけ、サウナパンツを導入する新しいサウナ施設が地域性に関係なく誕生していくのではないでしょうか」。
サウナの名脇役的なサウナパンツ。サウナブームで脚光を浴び、一気に勢力を東へ伸ばす日も近い!?
取材・文=安田 淳
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