ガムを作って75年!誰もが知る定番駄菓子を生んだ創業134年の老舗が、ガムにこだわり続ける理由とは
東京ウォーカー(全国版)
駄菓子屋さんでは必ずと言っていいほど見かける「マーブルガム」や「フィリックスフーセンガム」。「昔よく食べたなぁ」と懐かしく思う人も多いのでないだろうか。
このガムを作っている1888年創業の老舗製菓メーカー「丸川製菓」(愛知県名古屋市)は、実はガムを作り続けて75年。有名なマーブルガムシリーズ以外にもさまざまな商品を製造しているが、そのすべてがガムなのだ。
日本チューインガム協会の統計によると、ガムの売り上げは2004年をピークに落ち込みを続けている。そんななか、ガムにこだわり続けるのはなぜなのか。丸川製菓 企画課の森 学さんに話をうかがった。
マーブルガムは、失敗作から生まれた!?
—— 1888年に創業した丸川製菓は、1947年にチューインガムを作り始めていますが、ガムの製造にいたるまでを教えてください。
【森さん】戦前は飴や落花生菓子などを作っていました。戦後にアメリカ軍兵士が噛んでいたチューインガムが日本で流行しはじめると、弊社もガムの製造に着手しました。当時は愛知県内で70社くらいガムを作っている会社があり、弊社もそのうちの1つでした。近くに菓子問屋街があったこともあり、弊社のガムは徐々に全国に流通していきます。当初はたまごボーロや豆菓子など、ガム以外の駄菓子も作っていましたが、徐々にガムに一本化していきました。
—— 駄菓子の定番であるマーブルガムはどのようにして生まれたのでしょうか?
【森さん】ガムを作り始めた当時は、ブロック状のガムを作っていました。現在の「フィリックスフーセンガム」のような形状のガムですね。あるとき、「他社と違う形のガムを作りたい」とタブレット型のガムの製造に挑戦したのですが、製造過程でどうしても丸くなってしまったんです。それならいっそ丸い形のままでいこうと生まれたのがマーブルガムでした。
—— マーブルガムシリーズは味やパッケージが昔と変わらず、懐かしいと感じる方も多いと思います。1959年に誕生してから変わった点はないのでしょうか?
【森さん】実は味も少しずつ変わっているんです。昔は今よりも甘味が強かったのですが、時代の変化とともに甘すぎるガムはあまり好まれなくなってきたので、少しずつ甘さ控えめに変化しています。これはマーブルガムシリーズだけでなく、すべてのガムに当てはまります。
パッケージデザインはほとんど変わっていませんね。大きな変更といえば「オレンヂマーブルガム」が「オレンジマーブルガム」に変わったことくらいでしょうか。
—— さまざまな味があるマーブルガムですが、人気なのはどの味ですか?
【森さん】現在、全国展開しているフルーツ味のマーブルガムは、オレンジ味、いちご味、グレープ味、メロン味、りんご味、マスカット味の6種類。ほかにも、コーラ味、ソーダ味、ヨーグルト味があります。そのなかで一番人気はグレープ味です。酸味と甘味のバランスがちょうどいいのが人気の理由ではないでしょうか。メロン味、りんご味、マスカット味、コーラ味、ヨーグルト味は単品での販売をしておらず、セット商品の「フルーツ6マーブルガム」や「ちびっ子パックフーセンガム」などに入っています。
—— 地方限定や期間限定で販売している、レアなガムはありますか?
【森さん】沖縄限定でシークヮーサー味のマーブルガムを販売しており、お土産として人気です。以前は北海道限定の夕張メロン味もあったのですが、こちらは製造中止になってしまいました。北海道はお菓子類のお土産がほかにもたくさんあったことに加え、甘味の強い夕張メロンはガムとあまり相性がよくなかったのだと思います。その点では、酸味のあるシークヮーサー味はすっきりすると好評です。ほかにも、きなこもち味やいちご大福味などを発売したこともありました。
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