【漫画】「読んだら前向きな気持ちに」疲れ切った元美容部員が漫画家になり、化粧品開発にいたるまでを描いた漫画に反響の声
東京ウォーカー(全国版)
子育て世代に共感を生むストーリーを背負ったオールインワン
美容部員として働いていたころ、オールインワンに対しては、ネガティブな印象があったという芸子さん。しかし、自分が子育てを始めてみると、複数ステップのスキンケアをする難しさも痛感していた。そして、亡くなった母方の祖母が、かつて子どもを出産後、オーダーメイドのワイシャツメーカーを経営していたことを知る。




女性が働く、ましてや起業をするということが現代以上に珍しかった時代。「母親だから」というレールを気にしすぎる必要はない、という話を聞いた芸子さんは「妥協じゃない、本当にいいオールインワン」を自分で作ればいいと考えるように。2021年6月から開発秘話漫画として、これらの経緯をInstagramで連載をスタートしている。この時点では商品はまだ完成していなかったが、執筆を始めたのはあるBUSY販売に向けての布石だったようだ。
「開発のタイミングで、大体のリードタイム(商品製造の工程の着手から完成までの期間)はどれくらいかかるのか、商品の処方が完成してもそこから品質実験にどれくらいかかるかというのは聞いていたので、そのタイムラグ中に漫画を連載して、予約と販売を最終話にぶつけられたらと思って描き始めました。ですが、企業案件でいわゆるPR漫画を描いたこともあるんですが、そのときの経験で1ページ目からPR漫画だとわかると、読者が離れてしまうというのをデータとして知っていました。なので、『商品を開発しました!その経緯は…』というストーリーではなく、まずは物語として楽しんでもらって、そこから商品につなげていこうと考えたんです。『なんだよ、結局商品のPRかよ』と思われてしまう可能性もあって、自分のなかでは一か八かの賭けでしたが、読者の共感を得られる構成にしたほうがいいだろうと考えて描いていきました」
狙いは見事にヒット。初回生産分は販売開始6分で完売する。1年かけて売り切ることを目標にしていたので、この反響の大きさは予想外だったようだ。順風満帆なようだが、悔しかったこともあったようだ。
「始めたばっかりの無名のブランドなので悔しいことはありました。コロナのとき、中国のロックダウンの影響もあって、海外から化粧品の原料が入ってこないという時期がありました。数カ月前から注文していて、やっと原料が入ってきた!と思っても、その原料が大手メーカーに流れていってしまうということがありました。順番待ちしていてやっと自分の番だ!と思っても後からきた大手に取られて自分の商品が作れないという時期は、つらかったです」
そんなときに支えになったのはInstagramをはじめとしたSNSでのユーザーたちの声だったそう。
「リアルタイムでユーザーの声がSNSを通じてダイレクトに入ってくるので、例えば『原料が入ってこないので納品が遅れてしまう』とInstagramに流すと『ずっと待っています!』『応援しています』という声をいただけました。ひとりでもBUSYを求めてくださる方がいるならば、作り続けなければと思っています」
現在、BUSYはオールインワンだけがラインナップされているが、クレンジングや洗顔料、朝用のオールインワンの開発も目指している。「こだわりが強いので、まだ完成にはいたってないのですが、年内にひとつは出せたらいいなと思っています」ということで、新商品にも期待が持てる。子育て世代の背中を押してくれるBUSY。今後どんな発展を見せていくのか注目だ。
取材・文=西連寺くらら
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