ビオフェルミン製薬が「おならに関する意識調査」を実施、健康な人のおならは1日「3回以下」と考える人が約半数という結果に

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おなら対策で気をつけていることは「特になし」の回答が最多。それ以外の回答もばらついていることから、対策方法が分からず対処できていない可能性が高い

おなら対策で気をつけていることについて聞いたところ、「特になし」が最も多く58.3%という結果に。女性の回答では5人に1人が「便秘の改善を心がけている」(19.3%)と回答。便秘に悩む女性の多さを改めて認識させられる結果となった。

男女ともに気をつけていることの回答項目にばらつきがあることから、明確な対策方法がわからず対処できていない可能性があると考えられる。

おなら対策で気を付けていることは何か(全体)

おなら対策で気を付けていることは何か(男女)


“おなら博士”こと、広島大学病院副病院長感染症科教授・大毛宏喜先生のコメント

おならの発生メカニズム

「おならのもととなるのは、飲食する際などに口から飲み込む空気と、腸内細菌が食物繊維をエサとして発酵する過程で発生するガスなどが混ざったものです。実は、私たちは水100ccを飲むとき、その倍の約200ccの空気を飲み込んでいます。空気の成分は酸素が約2割、窒素が約8割。酸素は体内に吸収することができますが、窒素は吸収されないため、げっぷなどで体外に出さない限り、腸まで運ばれおならのもととなります」

「おならは誰でも出るもので、体に悪いものでは決してありません。我慢しても、体内に吸収されることはなく、そのままため込んでしまうことになり、いつかは必ず出るものなのです」

自分に合った食物繊維を

「当院の外来には便秘に悩む患者さんが多く来院されます。皆さん野菜を意識して摂取していると言いますが、その多くは生野菜。厚生労働省が推奨する1日約20gの食物繊維(※1)を摂取するには、生野菜だとおよそ1〜2kg摂る必要があります。その量を毎日食べることは難しいので、温野菜や煮物にしてかさを減らしたり、食物繊維が多く含まれている海藻類やキノコ類(しいたけ・舞茸)を意識して選んだりすると良いでしょう。一方で、食物繊維を含む食品は種類もさまざまで、体質によっては合わないものもあるかと思います。『食べるとおなかがゴロゴロする』『便がゆるくなる』などの症状が出る食材は控え、自分の体に合うものを上手に見つけて摂取してほしいです」
※1.食物繊維の1日あたりの「目標量」(生活習慣病の発症予防を目的として、現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量):18~64歳で男性21g以上、女性18g以上。(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より)

おならのにおい

「おならは誰でも少なからずにおいがあるもの。腸内細菌の活動で発生するガスの99%が無臭、においのもとになるのは残り1%のガス。においのもとになる成分として代表的なのが『硫化水素』です。おならはそのボリュームとスピードによって肛門が振動し、音となりますが、音が出ないおなら(いわゆる“すかしっぺ”)と大きな音が出るおならでは、後者のほうがにおいが控えめなイメージはないでしょうか。これは飲み込んだ空気、つまり窒素の割合が多いためにおいが少ないと考えられます。飲み込む空気量が増えるタイミングは人によって異なりますが、飲食時のほかに緊張をしているときも空気を飲み込みやすいかもしれません」

おならは腸を育てた結果の産物

「腸内細菌が食べ物を発酵する過程でおならは発生しますが、この発酵は腸の粘膜を育てるために必要な過程でもあります。便やおならは腸を育てた結果の産物であり、悪いものではありません。腸を上手に育てると体のさまざまなことに良い影響を与えることがわかってきており、その研究も今後10年でさらに明らかになるでしょう。今のうちから腸を育てる意識が必要です。腸を育てるためには、自分に合った食物繊維を摂ること、おなかの中に良い菌を良い状態で保っておくことが大切です」

「もしおなかのことで少しでも気になることがあれば、年齢や性別に関係なく、医療機関の内視鏡検査をおすすめします。大腸がん(※2)は女性の死因第1位、男性の死因第2位(2021年)となっていますが、早期発見さえできれば治癒の可能性が高くなり、場合によっては手術せずに摘出することも可能です。健康診断で便潜血を指摘されてからでは、症状が重くなっていることも少なくありません。便やおなら、おなかの不調で違和感があるときは、内視鏡検査を受けるきっかけにしていただければ幸いです」
※2.国立研究開発法人国立がん研究センター「がん死亡数の順位(2021年)」

今回の調査について、担当者に話を聞いてみた。

「(調査の狙いは?)ビオフェルミン製薬で運営する腸活情報サイト『腸活ナビ』は公開して1年が経ちますが、当初よりランキング1位を維持する記事が“おなら”に関する記事です。相談しづらい内容のため、ご自身で対策を調べている人も多いのではと思い、その実態について調査を実施しました。調査結果から、おならに悩んでいる人は対策がわからず困っていることがわかりましたので、おならのメカニズムやその対策について、“おなら博士”とも呼ばれる広島大学病院の大毛宏喜先生に取材した内容をまとめています。おならに悩んでいる人もそうでない人にも読んでいただき、腸の大切さを知るきっかけにしていただければ幸いです」

大毛宏喜先生 プロフィール

広島大学病院 感染症科 教授 大毛宏喜先生

広島大学病院 感染症科教授
大毛宏喜(おおげ ひろき)先生

1991年 広島大学卒業、同第一外科入局
2002年 ミネソタ大学大腸外科留学
2004年 広島大学第一外科 助教
2010年 広島大学病院感染症科 教授
2018年 広島大学病院 副病院長

<「おならに関する意識調査」調査概要>
調査地域:全国
調査期間:2023年1月
調査方法:インターネットでのアンケート調査
調査対象:20歳~69歳までの男女
有効回答:300人(男性:150人、女性:150人)
調査会社:株式会社クロス・マーケティング

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