「大切なのは“正直さ”」車業界の透明化に挑む中野優作のリーダー論に、こじりんが涙した理由とは?【NMB48・小嶋花梨の“最強キャプテン”への道】
東京ウォーカー(全国版)
「優れるな、異なれ」“個”の時代に中野さんとこじりんがとった行動
AKB48グループはじめ、男女問わず多くのアイドルが活躍する、まさに群雄割拠の時代。そのなかで頭角を現すのは並大抵のことではなく、こじりんも常に自分の強みや個性を模索しているようだ。それは中野さんが身を置く中古車業界でも同じだそうで、著書の中でも「“個”を出していくこと」を提唱している。
小嶋「あと、本の中で『10年前と今とでマーケティングも変えなきゃいけないだろ』というお話をされていたと思うんですけど、そのお話もお伺いしたいです」
中野「“個”の話ですよね?」
小嶋「そうです!」
中野「これは車の業界だけじゃないと思うんですけど、SNSが普及したことで『人に紐づくようになった』と感じます。たとえば料理でも、ミシュランの星を獲得した店のレシピが手に取れるようになったし、車で言うと品質などすべてが丸裸にされたので、差がなくなったんです。なので、“誰がその物を扱っているかによって選ばれる時代”が来たんだな、と。それこそ僕は、音楽を聴くときも『路上ライブで頑張ってたんだなぁ』とか、その人のストーリーも思い浮かべながら聴くんですよ。だから僕、ドリカムの結成秘話とか好きなんですよね」
小嶋「なるほど…」
中野「何かを聴く側や見る側は、そこまで考えることもあるじゃないですか。なので、そこをどう出していくかがすごく大事なんです。僕たちが扱うのは車なんですけど、たとえば家族連れの人たちがミニバンを買うとして、何も情報がなければ、実際にミニバンに乗っている人に相談するほうが簡単じゃないですか。それも含め、普段の在り方だったり、ほかの人と違うところ、つまり“個”を出していったほうがいいと思いました。最近僕たちは車を通販で売ってるんですけど、SNSを使うとおもしろいんですよ。ちょっと、長く喋ってもいいですか?」
小嶋「大丈夫ですよ!(笑)」
中野「たとえば、イケメンが5人いる店があったとして、1人普通の見た目の人がいるとしますよね。僕はこの5人がよく物を売れると思っていたんですけど、通販で買う人の中には、その普通の見た目の人を選ぶ人も一定数いるんです。なぜかというと、『意識が高いゴリゴリ来そうな人に売られたくない』みたいな。ちょっとニッチだけど、意外とそこに集中するんですよ。こういうことって、インターネットの世界ではすごく多くて。ニッチな層をサッと取れるので、僕はよく『優れるな、異なれ』と言っています。営業においては、『よそと一緒じゃなくて、“自分”という人となりを表に出すに足るだけの人になれ』っていう話をよくしていますね。これは僕もそうですし、そういう意味で、アイドルも変わっていかなきゃいけないって思いますね」
小嶋「本当にそうだと思います」

中野「今、アイドルっていっぱいいるじゃないですか!」
小嶋「もうわんさかいます!(笑)。だから、顔がかわいいとかダンスがうまいとか歌がじょうずとか、それだけじゃ、もはや何もないのと一緒なんですよね」
中野「そうだよね。だからみんな“個”を出すしかないんですよね」
小嶋「でも、それが苦手な人もいっぱいいると思うんです」
中野「ちなみに、花梨さんは何か工夫していることはあるんですか?」
小嶋「私自身は、このYouTubeチャンネルやウォーカープラスでの連載も、自分の在り方だなとは思っていて。
YouTubeで一番最初に出した動画
が『グループとの向き合い方』みたいなもので、そこで私たちのリアルな姿を初めて出したんですね」
中野「あれ、めっちゃよかったですよ!泣きましたもん」
小嶋「ありがとうございます。あれは2年前とかだったんですけど、ファンの方の中には、『こんな人が好きで、こんな人でいてほしい!』っていう憧れだったりとか、そういった“理想のアイドル像”を持ちながら応援してくれる方のほうが多いと思うんです。そうなると、やっぱり自分の弱い部分やダサい部分を見せないようにすることが正解みたいになるんですよね」
中野「たしかにそういうイメージありますね。でも、あの動画ではそれを出しちゃったんですね?」
小嶋「そうなんです。そのときは、なんなら批判のほうが多かったです」
中野「えっ、そうなんですか?」
小嶋「私からはそう見えました。コメントとかも見ていましたけど、やっぱり批判も多かったし、自分のファンの方だけでなく、グループ全体を巻き込んでしまったことだったので、やっぱりそういう姿を見たくない人だっているんだなって。でも、世間が思うアイドル像をやり続けていても“48グループの看板を背負っているグループ”でしかなくて、NMB48が本当にやろうと思っていることやメンバーの思い、リアルな部分は絶対に届かないだろうなっていう思いで始めたことなので、後悔は全くしていません」
中野「めちゃくちゃよかったですけどね!『頑張れ』って思いました。僕はそのほうが絶対いいと思いますよ。批判もあったけど、動画は消さずに残してるんですよね?」
小嶋「はい。あれはもう、自分にとっての決意だったと思っているので」
中野「なるほど。ということは花梨さんも“個”を強化しようとしているってことですね?」
小嶋「完全にそうですね(笑)。応援してくれているファンのみなさんの不安を煽るわけではないですけど、やっぱりアイドル卒業後のことを考えたら、その看板がない自分をしっかり確立しておかなきゃいけないですからね」
中野「そのために僕の本を読んでもらったり、そういうことから始めてるんですね」
小嶋「そうです!」
中野「めちゃくちゃ筋がいいと思いますけどね」
小嶋「え〜!そうですか?私は知識も全然ないですし、今後本気でやっていきたい大きな軸がはっきりあるわけではないので、今いろいろな人にお話を聞いて、私のようにまだ夢が確立できていなかったり、ずっと何かをやりたいのに何をやればいいのかわからない人に刺さればいいなって」
中野「うん、わかる。みんなそうですよね。手数を打ちまくるしかないですもん。けど、その姿勢がすごくいいですね」
小嶋「そんな人たちの共感を得られたら…って言うとおこがましいですが、一緒に学んでいくみたいなことができたらな、という思いもあります」
中野「めちゃくちゃいいですね!素晴らしいです」
小嶋「なので、グループ全体を考えても、10年前はそれでよかったかもしれないけど、今だからこそ変えるべきことってたくさんあるのかなって、ずっと思ってるんです。私はマーケティングも詳しくはないんですけど、そういった側面からアプローチしたらグループを変えていけるんじゃないかって思うんです」
中野「そっか、セルフプロデュースしていくわけですもんね。うわぁ、すっげぇ…。僕、あの動画って『マネジメントそのものだな』と思ったんですよ。あれって花梨さん発信で『やろう!』って呼びかけたんですもんね」
小嶋「はい、そうです。ちゃんとできているかどうかはわからないですけどね(笑)」

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