映画「ロボット・ドリームズ」の推しポイントを紹介!80年代のニューヨークの街並みに心躍り、犬とロボットの絆に心温まる

東京ウォーカー(全国版)

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

2024年11月8日より全国公開された「ロボット・ドリームズ」。第96回アカデミー賞(R)長編アニメーション映画賞ノミネートを果たし、アニー賞、ヨーロッパ映画賞、ゴヤ賞ほか名だたる映画賞を席巻。孤独なドッグと、その元へやってきたロボットとの友情を描き、世界中の批評家と観客から愛された本作。公開前に試写で観た感想を紹介(以下、ネタバレを含みます)。

(C)2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL


【ストーリー】
物語の舞台は大都会ニューヨーク。ひとりぼっちのドッグは、孤独感に押しつぶされそうになっていた。そんな物憂げな夜、ドッグはふと目にしたテレビCMに心を動かされる。数日後、ドッグの元に「友達ロボット」が届く。

セントラルパークやエンパイアステートビル、クイーンズボロ橋といったニューヨークの名所を巡りながら、深い友情を育んでいくドッグとロボット。ふたりの世界はリズミカルに色づき、輝きを増していく。

ところが夏の終わりに訪れた海で、ドッグと共に海水浴を楽しんだロボットが錆びて動けなくなり、ビーチも翌夏まで閉鎖されてしまう…。ドッグはロボットを救出しようと試みるも警備に見つかり断念。ドッグとロボットは離れ離れのまま、それぞれの時を過ごすのだった…。

(C)2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL


80年代のニューヨークの街並みとアース・ウィンド・アンド・ファイアーの名曲に心躍る!

この作品はセリフが一切なく、ドッグやロボットなど登場するキャラクターの表情や行動だけでそれぞれの感情を見せていく作りになっているのがポイント。セリフを追う必要がなく、画面に集中できるからこそキャラクターのちょっとした表情に心を動かされてしまう。

例えば、冒頭にドッグがマンハッタンの自宅で一人テレビゲームをプレイする様子や、レンチン料理を食べるなど孤独に過ごしている印象的なシーンがある。ドッグは覇気がなく、目もうつろに見える。そのあとロボットが家に届き、組み立てが完成すると動き出すのだが、その瞬間から“友達ができた”というドッグの喜びやワクワク感が伝わってきて、観ているこちらまで胸が高鳴るのだ。このシーンを見たら、きっと誰もが「もう一人(一匹)じゃないね〜よかったね〜」と心の中でドッグに話しかけてしまうはず…。

(C)2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL


ドッグはロボットを連れてセントラルパークでローラースケートをしたり、屋台でホットドッグを食べたり、プリクラのような機械で写真を撮るなど楽しい時間を過ごす。観ているだけでドッグとロボットと一緒に80年代のニューヨークを旅した気分が味わえるのも本作の素敵なところ。ちなみに試写で観てこの映画が大好きになってしまった筆者は、劇場でも鑑賞し、パンフレットを購入。パンフレットには劇中に登場した場所がどの辺にあるのかがわかるニューヨークシティマップがついており、それを眺めているだけでも楽しい。

(C)2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL


劇中で流れる音楽も素晴らしく、アルフォンソ・デ・ヴィラロンガが書き下ろした楽曲と、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの「セプテンバー」、レーガン・ユースの「I Hate Hate」、ザ・フィーリーズの「Let’s Go」、ティー・ラ・ロックの「Breakdown」など、どれも耳に残る楽曲ばかり。中でも「セプテンバー」は大事な場面で印象的に使われているため、鑑賞後にこの曲を聴いたら「ロボット・ドリームズ」を思い出して泣いてしまうかもしれない…。

(C)2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL


離れ離れになってもお互いを思い合うドッグとロボットの愛と友情に感動

ドッグとロボットが海水浴へ出かけて遊ぶシーンまでは楽しいのだけれど、海に入ってしまったロボットが錆びて動けなくなり、故障を直すための道具を持ったドッグがビーチに戻ってくると、ビーチが閉鎖されているという展開がちょっとつらい…。ただ、浜辺に取り残されたロボットは落ち込んだりしないし、ドッグもなんとか救出しようと頑張るし、ところどころクスッと笑えるようなシーンやほっこりするシーンが挟み込まれるため、そこまで悲しい気持ちにはならないので安心してほしい。

そして最後まで観ると、タイトルの「ロボット・ドリームズ」の意味がわかるのもポイント。思い出を大事にしながら離れ離れの時間を過ごすドッグとロボットの強い絆や愛に胸を打たれ、心温まる瞬間が何度もやってくるところが本作の大きな魅力。また、登場するキャラクターすべてが国籍も性別も年齢も不明で、だからこそ老若男女、大人も子どもも、どの国の人々にも響くのではないかと思う。

絶対に観て損はないので、ぜひ劇場の大きなスクリーンで鑑賞してもらいたい。

(C)2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL


文=奥村百恵

(C)2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL

この記事の画像一覧(全6枚)

キーワード

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

花火特集

花火特集2025

全国約900件の花火大会を掲載。2025年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!

CHECK!2025年全国で開催予定の花火大会

おうちで金麦花火セット

夏休み特集2025

夏休み特集 2025

ウォーカー編集部がおすすめする、この夏の楽しみ方を紹介。夏休みイベント&おでかけスポット情報が盛りだくさん!

CHECK!夏祭り 2025の開催情報はこちら

おでかけ特集

今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け

アウトドア特集

アウトドア特集

キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介

ページ上部へ戻る