初夏ならではの「青もみじ」の魅力とは？梅雨の時期でも楽しめる、京阪電車のおすすめ青もみじ＆あじさいスポット

燃えるような秋の紅葉とはまた違った趣で、春から初夏にかけて涼やかな光景を作り出す「青もみじ」。京都・大阪・滋賀の3都市にまたがる京阪電車の沿線は紅葉名所の宝庫であり、青もみじ観賞にもぴったりだ。京阪電車は、京都・滋賀の青もみじのおすすめスポットをまとめた特集サイト 「京阪沿線 京都・滋賀の青もみじ2025」 を公開中。初夏の風物詩として注目を集める青もみじの魅力や楽しみ方とともに、京阪電車の担当者が厳選する青もみじスポットや、散策に便利な乗車券まで一挙に紹介したい。

「青もみじ」とは？秋の紅葉と肩を並べる初夏の絶景

「青もみじ」とは、オオモミジ、イロハカエデ、トウカエデなど、秋に紅葉する広葉樹の新緑の時期を指す言葉。赤や黄で鮮やかに秋を染め上げる紅葉とはまた違う、春から夏にかけてみずみずしい緑をたたえた美しさに近年人気が高まっている。特に、陽の光を浴びて透き通るような青もみじは、日光や風との共演でその時々で表情が変化していく様を楽しめる。

また、京阪電車が走る京都・滋賀の紅葉名所は寺社や庭園のように風情ある場所が多い。岩に苔むす庭が抜群の調和を見せるように、青もみじに包まれた景観も、紅葉のどこか儚い美しさとは一転、来たる夏に向けて元気や癒やしを感じさせてくれるはずだ。

青もみじのシーズンは春から初夏にかけての新緑の季節。5月から6月にかけて、梅雨入りして雨が続くこともあるが、雨の日ならではの趣深さがあるのも青もみじならではの魅力。紅葉の時期とは違い、雨風で落葉する心配もない。新緑の中で雨音とともに静かに過ごすのも、心やすらぐひと時となるだろう。

そして何より、秋の紅葉の季節と比べて、どの名所も混雑が少ないことも見逃せない。季節の絶景を楽しみたいけれど人混みは落ち着かない……という人にこそ、青もみじの時期に京都や滋賀を訪れてみてほしい。近年では紅葉名所で定番となったライトアップを、青もみじの時期にも行うスポットもあるので、そうした名所では“この時期ならでは”の特別感もより一層味わえる。

折しも今年は大阪・関西万博が開催中。万博を目当てに来阪した際は、世界規模の祭典での盛り上がりと合わせて、関西圏にある青もみじの名所で静けさに身を預けるのもいいだろう。

京阪電車の担当者が厳選！青もみじのおすすめスポット4選

沿線に紅葉の名所が多い京阪電車は、公式サイトにて青もみじの特集ページ 「京都・滋賀の青もみじ 2025」 を公開中。京都・滋賀の青もみじのスポットごとに、開館時間や料金、アクセス情報を地図とともに紹介。ライトアップが実施されるスポットでは、ライトアップの期間も掲載している。

今回はその中でも、京阪電車の担当者が選んだ、はじめての青もみじ観賞におすすめな名所を紹介したい。

下鴨神社(賀茂御祖神社)(京都府京都市左京区)

ユネスコ世界遺産「古都京都の文化財」の1つでもある賀茂御祖神社は、通称「下鴨神社」として知られる。境内にある糺の森は、ケヤキやムク、イロハモミジなどが生い茂る絶好の新緑スポット。社殿の周囲も木々に囲まれ、参道の頭上を覆う青もみじが織りなす、まるでトンネルのような美しい景観を楽しめる。

楼門、舞殿、神服殿など53棟は国の重要文化財に、本殿2棟は国宝にも指定されているなど、境内にたたずむ歴史と価値ある建造物との調和も見どころだ。

■京阪電車担当者のおすすめポイント「下鴨神社の社を囲む『糺の森』は太古の原生林を残す森でもあります。街中にほど近くありながら、深い自然を味わえるのもおすすめのポイントです」

永観堂(禅林寺)(京都府京都市左京区)

東山のふもとに構える禅林寺は、通称「永観堂」として親しまれている。古今和歌集にもその名が挙がり、千年以上にわたり紅葉の名所として知られているだけあり、青もみじを楽しむにも絶好のスポットだ。

境内のモミジは約3000本で、放生池を囲む池泉回遊式庭園や境内の最も高い場所にある多宝塔など、散策すれば各所で異なる景観が広がるのもポイント。

■京阪電車担当者のおすすめポイント「古くから『もみじの永観堂』と称される永観堂は、新緑も格別です。近くには琵琶湖疏水分線沿いの散策路『哲学の道』があり、こちらも青もみじの名所です。永観堂と合わせてのお散歩もおすすめです」

貴船神社(京都府京都市左京区)

古くから、水神であるタカオカミノカミを祀る貴船神社。境内の霊泉に浮かべると文字が浮かぶ「水占みくじ」も有名。奥宮本殿の西側に船形石があり、ここの小石を携帯すれば安全に旅行ができるといわれている。

一帯は「京の奥座敷」と称される避暑地として知られ、気温が高まる初夏の時期も過ごしやすく、じっくりと青もみじを楽しむのにうってつけ。境内の景色が美しいだけでなく、貴船から望む鞍馬山にも鮮やかな青もみじが広がる。

■京阪電車担当者のおすすめポイント「貴船エリアでは、川のせせらぎを楽しめる川床でのお食事もおすすめです」

もみじのトンネル(叡山電車鞍馬線)

木々の中を走り抜ける叡山電車。特に市原駅から二ノ瀬駅にかけての約250メートルの区間は、約280本もの木々が重なりあってできる緑のトンネルが続く。車窓を流れる青もみじの眺望は、鉄道ならではの爽快感が満喫できるはず。

■京阪電車担当者のおすすめポイント「叡山電車の沿線には貴船神社や詩仙堂など青もみじの名所がたくさん。ぜひ道中も楽しんでみてはいかがでしょうか」

バラ、花しょうぶ、あじさい。青もみじと合わせて楽しめる初夏の花々

京阪電車公式サイトでは、青もみじだけでなく、同時期に楽しめる初夏の花々も取り上げている。「バラ」「花しょうぶ」「あじさい」と花ごとに京阪沿線の名所をピックアップ。見頃状況をそれぞれ、「つぼみ・咲き始め・見頃・見頃過ぎ」の4段階に分け、週2回更新で提供している。

中でも6月の時期と言えばやはりあじさい。京阪電車の担当者が「雨の日でも映える青もみじとあじさいは、梅雨の時期にもおすすめです」と話すように、梅雨時は青もみじとともに観賞できるスポットに足を運びたい。

「有清(ゆうせい)園」と「聚碧(しゅうへき)園」、2つの庭園を有する三千院は、初夏にはヤマモミジが生い茂る青もみじの名所。同時に、約1000株のあじさいが植えられた「あじさい苑」も備えた、この時期にぴったりの門跡寺院だ。

四季折々の美しい風情を見ることができ、往生極楽院及び堂内に安置されている阿弥陀三尊像など国宝・重要文化財に指定されている文化財も豊富で、余すことなく楽しめる。

また、下鴨神社からバスで約4分の京都府立植物園も、約180品種・2500株のあじさいが植えられたあじさいの名所。下鴨神社の青もみじを満喫した後は、足を延ばしてみるのもいいだろう。

青もみじ観光をお得に楽しむ！便利な1日乗車券をチェック

名所ごとに趣の異なる青もみじを見比べて楽しみたい、はたまた大阪・関西万博と合わせて訪れたいという人も少なくないはず。移動や乗り降りが多くなりそうな時は、京阪電車のお得な1日乗車券の利用がおすすめだ。

「京阪電車　大阪・京都1日乗車券」 は、大津線を除いた京阪線全線と、石清水八幡宮参道ケーブルが1日乗り放題のデジタル乗車券。販売期間は2025年9月30日(火)までなので、青もみじシーズンならいつでも購入可能だ。料金は大人1500円・小児750円。

また、貴船神社をはじめ、京阪沿線から鞍馬・貴船・八瀬方面へ出かける予定があるなら、上記の内容に叡山電車全線1日乗り放題を加えた 「叡山電車・京阪電車1日乗車券」 を選ぼう。販売期間は2026年3月31日(火)までで、料金は大人2100円・小児1050円。

「京阪電車　大阪・京都1日乗車券」「叡山電車・京阪電車1日乗車券」のいずれも、デジタル乗車券サービス 「スルッとQRtto」 から購入可能。QRコード乗車券をスマートフォンで購入し、チケットレスで利用できるというもので、券売機に並ぶことなく、移動中や手空きの時間にスマートフォンで手軽に乗車券を用意できる。

来たる夏に先駆け、今シーズンは京阪電車を便利に活用して青もみじを楽しもう！