ママタルト檜原さんがヒワーラントワネットになりかけた、二度にわたる虫たちとの死闘

「M-1グランプリ」にて2022年から2年連続で準決勝に進出し、2024年には悲願の決勝進出と着実に認知度を高めているお笑いコンビ・ママタルト。独特な言い回しの長尺ツッコミが癖になるツッコミ担当・檜原洋平さんは、持ち前の陽気な性格とハッピーオーラで笑顔を届けるご機嫌ボーイです。「ママタルト檜原の楽しみ日記」では、そんな檜原さんの生活にある“お楽しみ”を皆さんにおすそ分け！第13回は、深夜に檜原さんを苦しめた虫たちとの闘いについて。

第13回「ハッカ油」

13回目の更新です。さすがにこんなに更新したらそろそろ、世の更新ができてなくて困っている人に手を差し伸べる側になるべきやろう。

世の更新できていない人Ａ
「うちのお店のメニュー表、今はもうないメニューがいっぱい残ってて、そこに白い紙を被せてテープで貼って隠してるんです」

檜原洋平
「あぁそうですか。僕それの解決法知ってますよ。それ更新したらいいんですよ。そしたら上から白い紙で隠す必要もなくなるしメニューの見た目もブサイクじゃなくなりますよ」

世の更新できていない人Ａ
「その手があったか…！ありがとうございます。助かりました。失礼ですが、お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか？」

檜原洋平
「名乗るほどの者ではありませんが、この名前を覚えておいて損はないでしょう。“更新屋yohei”です。」

世の更新できてない人Ａ
「更新屋yohei…」

〜更新屋yoheiが日本各地に現れ始めて10年後〜

更新ができず廃れてしまった都市のリーダー
「どんどん街から人が消えていく…店も潰れてばっかりだ。更新屋yoheiが来てくれればいいのだが」

更新屋yohei
「お困りのようですね」

更新ができず廃れてしまった都市のリーダー
「誰ですか！！」

更新屋yohei
「あなたがこの都市のリーダーですか？市のホームページを更新してみてはいかがでしょう」

更新ができず廃れてしまった都市のリーダー
「そんな今更。だいたい市のホームページなんか誰かが毎日更新してくれてますよ…！え！ちょっと待って！！平成7年で止まってる！！！」

更新屋yohei
「キーボードを貸してください。ちょちょいのちょいと(カタカタカタ)」

更新ができず廃れてしまった都市のリーダー
「(更新されたホームページのブログ部分を見る)マ…ママタルト檜原の楽しみウェルカムマイタウン？？もしやあなたが更新屋yohei？」

更新屋yohei
「せやでぃ」

(数年後その街は世界でもトップクラスの発展を遂げた)

今回のお楽しみはハッカ油。

昨年の秋、クローゼットにかけてあったTシャツを着ようとしたら、Tシャツの中にカマキリがいて失神しかけたことがありました。

僕は虫が結構無理で、子供の時はジャポニカ学習帳の虫の表紙の上に手を置くのも無理だったものですから、Tシャツの中にカマキリがいたときは膝から崩れ落ちました。

マリーアントワネットは死刑を宣告された時ショックにより一夜で白髪になったという逸話がありますが、ヒワーラントワネットもストレスにより一瞬で白髪になるかと思いましたね。

最初はカマキリがいたショックでパニックになり、クローゼットの中でカマキリが大量に繁殖しているのだと思いこみ救急車を呼びかけました。Amazonで「カマキリほいほい」を探さなければとも思いました。

冷静になって考えると、ベランダに干していたTシャツを取り込む時たしか視界の片隅に緑色のなにかがついていたなと思い出し、カマキリが1匹だけ外から侵入したのだと気づきました。

カマキリが乗ったTシャツをそ〜っとベランダまで持っていき、手すりの外でバンッと振ってカマキリを捨てました。

「こんなに最悪な日は2014年の4月にお母さんが死んだ日以来や。もしクローゼットにいたのがお前ではなく、でかいバッタやったとしたら2014年4月を超えとったかもしれへんな」

そうカマキリに言ってカマキリとお別れしました。

それから8ヶ月ほどが経ち、この前ベランダに干していた掛け布団カバーを部屋に取り込んだとき、布団カバーの中からでかすぎるカメムシが飛び出しました。あまりの大きさに僕は「お前さては南米出身か！？」と叫び、決して潰さないように段ボールであおいでベランダの外に追い払おうとしました。

キッチンにつながる扉とクローゼットの扉は先に閉めておき、今以上の最悪な未来を回避することにも成功。でかすぎるカメムシに「俺をただの一人暮らしの男やと思うなよ。」と牽制のセリフを投げました。

そのあとカメムシはエアコンと天井の隙間に移動。深夜だったのでそのまま眠りについてもよかったのですが、朝起きて背中でカメムシを潰していたらその瞬間白髪になるかもと思ったので、出てくるまでエアコン周辺を見張ることにしました。

見張り初めて2時間が過ぎたころ、カメムシはエアコンの上から出てきて照明の周りをウロウロしたあと、テレビに映るぼんちおさむ師匠の顔にぴっと止まりました。すぐに一時停止を押し掃除機でカメムシを吸い取り、ベランダに出てゴミ排出ボタンをポチッと押して外に捨てました。

「2度と俺に逆らうな。次お前が俺の部屋に入った時は、俺の部屋が臭くなる時やと思え。ただ、もしお前が出てくるタイミングが布団を取り込んだ瞬間ではなく、俺が風呂上がりに完全にリラックスしきって布団を被った瞬間やったとしたら、2014年4月を上回っていたかもしれへんな」

そうカメムシに言ってカメムシとお別れしました。

そのあとネットでハッカ油が虫に効くという投稿を見つけ、すぐさまAmazonで購入。俺の部屋だけでなく、地球から出ていってくれという勢いでハッカ油を玄関とベランダにふりました。

みんなもハッカ油でノーインセクトライフを送ろう。