ロングコートダディ堂前が考える「幸せ」とは？重く捉えてないからこそ、日常の中でたくさん感じられる

満たされているはずなのに幸せを感じることができない男・おいでやす小田さん。さまざまな芸人に「幸せ」について聞きまくるYouTubeの人気企画が、 「幸せってなんですか? おいでやす小田と14人の芸人が本気で考えてみた」 のタイトルで待望の書籍化！

本記事はこちらの書籍から一部抜粋・編集してご紹介。今回は堂前透(ロングコートダディ)さんとの対談から。小田さんとは全く違う、堂前さんの幸せの捉え方とは？

「幸せ」は「正義」や「悪」みたいな重たいものではない

堂前： 誰もが幸せになりたくて生きてるじゃないですか。だから結局、みんな幸せになるんですよ。

小田： うーん、そうなんか？

堂前： 幸せでしょ、みんな。

小田： 差があると思わへん？みんな同じだけ幸せじゃなくない？

堂前： ああ、そうか。「幸せ」という言葉の考え方がちょっと大事になってくる。

小田： 堂前の思う「幸せ」はなんなん？

堂前： カレーで自分のだけお肉多かったとき、幸せじゃないですか？

小田： 幸せやで。

堂前： これもひとつの幸せ。で、不幸のときほど幸せも見つかりやすいじゃないですか。

小田： まぁまぁそうやな。より幸せを感じられるというか、日常の幸せをありがたいと思えるというか。

堂前： うーん、この話難しいな。「幸せ」は、「正義」や「悪」みたいな重たいもんとは違うというか。

小田： なんでこんな話をいろんな人に聞いてるかって言ったら、めちゃくちゃ幸せなはずやねんけど、その幸せを十分に感じられてない部分もある気がするのよ。

堂前： なるほど。それは「ほかの人から見て俺は幸せなんかな」なのか、それとも「あの人の幸せのほうがいいな」なのか。

小田： 羨ましいのもあるけど、俺からしたら下積みがとんでもなく長かったわけで。

堂前： とんでもなくね。戦後とかでしたっけ？

小田： 長すぎ！俺90歳か？

堂前： (笑)。

小田： 今みたいな状況になりたいって望んで頑張ってたから、今は幸せなはず。どう考えても。なのに、日に日に慣れていくというか。あれだけ出たかった番組でも、最初に出たときの喜びが、2回、3回となると薄れていってるのよ。

堂前： あー、なるほど。

小田： そのあたりを一回客観的に見たい。で、いろんな人の話を聞いて実感したい。

堂前： 初回の幸せを上回ってこない、と。

小田： そうそう。

堂前： それはしゃあないでしょ。でも、だからといって幸せじゃないってことにもならないですよね。幸せゲージが下がるわけじゃないから。

小田： うん。

小田さんは「幸せ」を感じに行こうとしすぎ…？

堂前： じゃあ、やっぱり幸せなんじゃないですか？(右手を斜めにして山を作り)昔はここを幸せやと思ってたんでしょ？その高さから下がることはないじゃないですか？ほな昔から見たらずっと幸せじゃないですか！

小田： え、怒られてんの？(笑)でも、そうやねん。俺「差」なんちゃうかなって思ったりすんのよ。「幸せ」って伸び率というか、低いところと高いところの「差」なんじゃないかな。それこそ、堂前のおかげであいみょんさんにお会いできたでしょ。

堂前： はい。

小田： 俺めちゃくちゃ幸せやってん。あの動画を何回も見てるし。でも俺「あいみょんさんにもう会わへん」って言ってたやろ。

堂前： 言うてましたね。

小田： それが正に、「幸せってなんなのか」ってことにつながるの。たとえば、あいみょんさんと今後飲みに行くような間柄になったとするやん。そうなると、あの動画の新鮮な喜びがなくなってしまうと思うねん。だからもう会いたくないねん。

堂前： うん、わかります。

小田： 新鮮味がなくなってる気がすんのよ。

堂前： でも、動画の新鮮味を優先するのは意味わかんないですね。

小田： ほー。

堂前： 飲みに行くのも幸せじゃないですか。そこを感じてないんかなって思っちゃう。

小田： あー！

堂前： そんなん言うたら、初めて逆上がりできたとき「マジでうれしかったから、俺もう鉄棒触らん！」みたいな。あんまなくないですか？それはひとつの幸せとして、色褪せはしないというか。そのときの感動があるから今も動いてるわけですよ。

小田： なるほど、まぁそうか。

堂前： 「幸せ」を感じに行こうとしすぎじゃないですか？「幸せ」だと感じられないと「幸せ」だと思えない。

小田： うわー！そうかも！

堂前： 僕も感じるは感じるけど、重く捉えてないというか。僕、カバンのポケットに大体、鍵入れてるんです。エレベーターを降りて玄関まで、10メートルくらいしかないんですよ。その間にポケット見ずに手入れて、鍵がばっと出たとき「ああ、幸せ」ってなります。

小田： ははははは！

堂前： 言いますもん、「ああ、幸せ」って。

小田： わかる。その幸せはわかる。

堂前： みんな、そのレベルで幸せを感じてるんじゃないかと思いますけどね。

おいでやす小田さんが「幸せ」を感じられる日は訪れるのか？今後の対談もお楽しみに！

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