1箱数百円で「ただでさえ時間がないのに…」スーパーの“買い物便”は配達員に不評!?でも、利用者のリアルな声を聞いて「気づかされたこと」【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
宅配業者に勤務していたころ、スーパーでお客さんが買った物をその日に届ける「買い物便」の仕事があったという。ただでさえ時間がない中、1箱数百円で水やお米など重いコンテナを運ぶのは採算が取れないと不評だった。そんな宅配業者の裏側を描いたゆきたこーすけ(@kosukeyukita)さんの「
運び屋ゆきたの漫画な日常
」より「スーパーの宅配便」を紹介するとともにゆきたさんに話を聞く。
「ただでさえ時間がないのに、やってられないよね」サービスとは?




スーパーで買ったものを自宅までその日のうちに届けるサービスの委託を受けていたときの話。「買い物便」があると、「スーパーの集荷担当者から該当する配達ドライバーに、荷物がある旨を連絡する仕組み」だった。ドライバーは連絡が入るとすぐに営業所まで荷物を取りに行き、時間内に届けなければいけなかった。
「僕の場合は片道20分くらい(?)かかったかと思います」と、ゆきたさんは当時を振り返る。往復で40分。それでも1日の作業が押しまくるくらい「時間的に大変でした」と、話す。ドライバーからは、「ただでさえ時間がないのに、やってられないよね」という苦情や1箱数百円と採算の取れない配達料金のため「やめちゃえばいいんだよ」と、不評だった。
買い物便の多くは、「自分で持ち帰るのが大変な重い荷物が多くて、特にペットボトルのお水やお茶、お米は多かったです。またお年寄りのお客さんのご利用が多かったです」とコメント。1軒につき2~3箱を配達することも珍しくなかったという。これで一箱数百円なら、不満が出るのも無理はない。



連絡を受けて、なかなか重量のある買い物便を届けたゆきたさん。すると、待っていたのはご老人で「ありがとうね~。悪かったね~」と、感謝の言葉を何度も言われた。歩いてスーパーに行ってもお米を持ち帰ることもできないご老人は、近くのバス停から買い物便があるスーパーに行くのだとか。「じゃないとお買い物、困っちゃうよ~」という利用者の生の声を聞くことができた。
「正直大変な仕事だったのですが、『これがないと買い物できない』なんてお年寄りのお客さんに言われると、やっぱり必要な仕事なんだなと思いました。配達員をやっていて一番うれしいのは、お客さんに感謝されたときじゃないかと思います」とゆきたさんは、本当に必要な利用者のために配達していることを実感したようだ。
コメント欄には、「なくなると困るというご年配の方の気持ちわかります。免許を返納し、車を持たない方にとっては死活問題ですよね」「企業の利益率の確保は大事な要素ではあるのですが、一方で社会貢献も企業の義務の1つです。社会貢献は数値化が難しく、つい利益率の方を重視してしまいますね。すごく考えさせられました」などの声が届いた。
配達員の奮闘ぶりに興味がわいた人は、本作と併せて「運び屋ゆきたの漫画な日常」をチェックしてみてほしい。
取材協力:ゆきたこーすけ(@kosukeyukita)
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