桜田ひより「背中をたくさん押してくれる映画に」東京・茨城・長崎で映画『この夏の星を見る』3都市同時完成披露試写会

2025年7月4日(金)に全国公開する映画『この夏の星を見る』の3都市同時完成披露試写会が6月22日に開催され、東京会場にキャストの桜田ひよりさん、黒川想矢さん、星乃あんなさんの3名と、山元環監督が出席した。

映画『この夏の星を見る』完成披露試写会が3都市同時開催

キャスト・監督が振り返るリモート撮影の舞台裏


本作は直木賞作家・辻村深月さんの同名小説を原作に、コロナ禍の2020年を舞台に、中高生たちが天体観測を行う競技「スターキャッチコンテスト」を独自にはじめるという青春ストーリー。東京・渋谷、茨城・土浦、長崎・五島列島の3つの土地が舞台となっており、作品同様、茨城、長崎でも同時に完成披露試写会が行われた。

主人公の溪本亜紗を演じる桜田さんは「『ついにこの日が来たか』とわくわくしている」と今の心境を語り、「去年の夏、私たちが力を合わせて最高の作品を作り上げたので、ここからもっともっと盛り上げていけたらいいなと思います」と期待をのぞかせた。

桜田ひよりさん

作品について、脚本の段階と完成した映像を見た後それぞれの印象を訊ねられた黒川さん(安藤真宙役)は「脚本を読んだときはなんだかすごく懐かしい気持ちになりました。(本作の)登場人物みたいに全力でそのときを楽しむことはあんまりできなかったんですけど、あのときがあったからこそ出会えた人、出合えた趣味が頭に浮かんできて」と振り返る。

そして「映画のシーンを1つ話してもいいですか」と前置きし、「望遠鏡を覗いて星を探すスターキャッチのシーンが、僕にとっては、なんだか祈っているように見えて。星にピントを合わせる姿から『挑戦したほうがいいんだな』って勇気をもらいました」と、心に残る場面を挙げた。

黒川想矢さん


コロナ禍がはじまった当時小学生だった星乃さん(中井天音役)は「自粛期間だったり、修学旅行が中止になってしまったり、いろいろつらい思い出もたくさんよみがえりました」と話し、映像では脚本を読んだときよりも当時の感情を思い出すものになっていたと感想を語った。そして「今までコロナの年のイメージが『つらかった、しんどかった』という印象しかなかったんですけど、この映画を見た後『こういう時期もあってよかったな』って思える映画でした」と、新たな視点をもたらした作品だったことを明かした。

星乃あんなさん


また、本作は茨城・東京・長崎五島列島の3つの舞台でそれぞれ分かれて撮影が行われたため、撮影中に違う舞台のキャストと現場で出会うことが登場人物同様になかったという。それだけにクランクイン前の本読みや望遠鏡や星についての勉強会での交流が大きかったそうで、黒川さんは「そのときにいろいろお話ができて、その時間があったからリモートの雰囲気もできたのかな」と話し、桜田さんも「撮影中に交流がないからこそ、あの(本読みの)ときの熱量をみんな基準にしていた感覚がすごくありましたね」と続けた。

山元監督は「東京は東京、茨城は茨城で、五島は五島で撮りきっているので、本当に皆さん、(リモートで)繋がっているって想像の中でお芝居をしてるんですよ。大変だったと思うんですけれども、今の話を聞いていて、クランクイン前に1回一堂に会しての本読みっていうのはけっこう意味があったかなと思いました」と手応えを語った。

山元環監督


「地元に帰ってきた気分に」キャストが感じた盛り上がり


舞台挨拶の中では、スクリーンに茨城土浦と長崎五島の試写会会場の様子がオンライン中継され、作中さながらにリモートで繋がる場面もあった。

水沢林太郎(飯塚凛久役)さんと河村花さん(山崎晴菜役)が登壇した茨城会場には、作中の高校のモデルであり、実際にロケ地としても使われた土浦第三高校の生徒も多く来場したそうで、水沢さんは「高校生の方々がまっすぐな感想を述べてくださいまして。映像に引き込まれた、すごく感動しましたという声をいただきました」とその反響を伝えた。

長崎五島会場には中野有紗さん(佐々野円華役)と早瀬憩さん(福田小春役)が登壇。中野さんは「会場は本当にたくさんの方が来てくださっていて、私も会場に入った瞬間、すごくうれしい気持ちでいっぱいでした」、早瀬さんは「皆さん、すごく温かいです。地元に帰ってきた気分になっています」と、肌で感じた会場の雰囲気を語る。

試写会当日の五島列島は雨模様だったものの、中野さんは「撮影のときはずっと晴れていて、本当にすごくきれいなところで撮影しているなと」と当時の様子を振り返り、早瀬さんも「監督含めて、(五島チームは)みんな真っ黒になって帰りましたからね」と、撮影後のこぼれ話を笑顔で明かした。

オンライン中継の様子。茨城会場には水沢林太郎さんと河村花さん、長崎会場には中野有紗さんと早瀬憩さんが登壇


オンライン中継終了後、山元監督は「この作品は、身体的な距離だったり、心の距離だったり、ISSや星、そういう距離の物語になっておりまして」と、本作のポイントの1つを挙げた。

「コロナの当時、混沌とした中で、皆さん本当に距離をとって。その中にさびしさがあったり、壁みたいなものってすごく感じたと思うんですよ。でもやっぱり、この映画の中のように希望を持ってその壁を越えていく、その距離を越えていくってことに対して邁進していけば、きっと何かたどり着けるものがあるんじゃないかな、って願いも込めてこの映画を作ったので。スクリーンから、皆さんの心にこの映画が届いていたら僕はすごく幸せだなと思います」と監督としての想いを述べた。

桜田さんは「この作品は、コロナ当時学生だった皆さん、その学生の姿を見守ってきた親・先生世代の方にもすごく刺さる作品になっているんじゃないかなと思っています」とコメント。

「人には誰しも、生きていれば乗り越えなければいけない試練だったり、目的地までたどり着けないことってきっとあると思うんです。この映画はたった一言、一つの思考でこんなにも運命は変わって、昨日を変えて、目的地までたどり着くことができるっていうことを証明してくれた映画、皆さんの背中をたくさん押してくれる映画になっています。皆さんまだ公開までもう少しありますが、たくさん一緒に盛り上げていけたらうれしいです。今日はありがとうございました」と締めくくった。

【本予告】映画「この夏の星を見る」2025年7月4日(金)公開

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