「爆発したって、べつによくないですか?」佐藤二朗の狂気に戦慄!山田裕貴主演『爆弾』10月公開へ

東京ウォーカー(全国版)

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2023年度の主要ミステリーランキングを総なめにした呉勝浩さんの傑作小説『爆弾』が、山田裕貴さん主演で映画化される。そして原作ファンの間で誰がこの役を演じるのか、さまざまな予想や考察が繰り広げられていた謎の男・スズキタゴサク役は、佐藤二朗さんであることが明らかになった。

山田裕貴主演『爆弾』10月公開へ


原作は「このミス」「ミス読み」W受賞の話題作

映画『爆弾』は、『このミステリーがすごい!2023年版』(宝島社)と『ミステリが読みたい2023年版』(ハヤカワミステリマガジン)で堂々の1位を獲得した、呉勝浩さんの同名小説が原作。背筋が凍るような衝撃展開の連続で多くの読者を魅了し、続編『法廷占拠 爆弾2』も話題を呼んでいる。

監督は『キャラクター』『恋は雨上がりのように』『帝一の國』などで知られる永井聡さん。繊細な心理描写とスリリングな映像表現に定評がある永井監督が、「心の中に誰しもが抱えている爆弾」という深層テーマに挑む。

酔っ払いの中年男が引き起こす、東京壊滅の危機

物語は、ある夜の些細な事件から始まる。酔った勢いで自販機と店員に暴行を働き、警察に連行された一人の中年男。彼は自らを「スズキタゴサク」と名乗り、霊感が働くと称して都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告する。秋葉原での爆破を皮切りに、この後一時間おきに3回爆発すると予知していく。

酔って暴行を働き逮捕された謎の中年男・スズキタゴサク(佐藤二朗)


刑事たちの問いかけをのらりくらりとかわしつつ、次第に爆弾に関する謎めいた“クイズ”を出し始めるスズキタゴサク。取調室での頭脳戦が進む一方で、東京中では必死の爆弾探索が展開。「またあなたの負けだ」──刑事たちは謎の男・スズキに翻弄され続ける。

警視庁捜査一課・強行犯捜査係の刑事で、スズキタゴサクと真っ向から対峙する交渉人・類家(山田裕貴)


実力派キャストが魅せる、極限の演技合戦

主演の山田裕貴さんが演じるのは、スズキタゴサクと真っ向から対峙する刑事・類家。もじゃもじゃの天然パーマに丸メガネという野暮ったい見た目ながら、鋭い観察眼と推理力を持つ交渉人だ。山田さんは「原作、完璧でした」と絶賛し、「当て書きかと思うくらい自分が生きるキャラクターの気持ちに寄り添ってしまいました」と役への深い共感を明かす。

そして、スズキタゴサク役は佐藤二朗さん。「スズキタゴサクという男を世に産み落とした呉勝浩氏に、あらん限りの感謝を申し上げる」という謎めいたコメントを残した佐藤さんは、キャラクターの特徴である"10円ハゲ"も特殊メイクではなく実際に作り上げるという徹底ぶり。「悪のカリスマと呼ばれるキャラクターには必ず哲学があるのが特徴ですが、スズキタゴサクにはそれがない。普通のおじさんのような風貌で、赤提灯好きな私と同じような人です」と語る。山田さんも「『爆弾』の魅力は、スズキタゴサクにあると思っています。こういう俳優さんになっていかなければと思わされました。怪物だと思います」と畏敬の念を示している。

爆弾捜索に奔走する巡査・倖田役は、NHK連続テレビ小説『虎に翼』でヒロインを務めた伊藤沙莉さん。野方署の刑事・等々力役は染谷将太さん。佐藤さんとの共演について「憎かったですよ(笑)。演じていてもすごく馬鹿にされているように感じましたし、あの分量の台詞を完璧にやられている二朗さんは本当にすごかったですね」と振り返る。

沼袋交番勤務の巡査・倖田(伊藤沙莉)

スズキタゴサクをはじめに聴取する、野方署の刑事・等々力(染谷将太)


さらに、類家の上司・清宮役の渡部篤郎さんは「本作は素晴らしい原作を基にしたものであり、黒澤明監督の『天国と地獄』のような、高尚なエンターテイメント性に特化した稀有な作品です」と太鼓判を押す。

スズキタゴサクと交渉する、警視庁捜査一課・強行犯捜査係の刑事・清宮(渡部篤郎)

沼袋交番勤務の巡査長・矢吹(坂東龍汰)

取調室でスズキタゴサクの事情聴取につきそい、見張り役を務める野方署の巡査長・伊勢(寛一郎)


「すごい!すごいです~!」狂気の笑い声が響く、戦慄の特報映像

解禁された特報映像は、交渉人・類家とスズキタゴサク、二人が不敵に笑い合うカットからスタート。類家は、都内に仕掛けられたという爆弾について、まるで無感情といった佇まいで取り調べを開始する。対するスズキは、どこにでもいそうな中年男性の風貌で「次は1時間後に爆発します」とさして大したことでもないように口にする。

「爆弾をすべて見つけられたら私の勝ちだ」と言い放つ類家を前にしても、臆するどころか「すごい!すごいです~!」と興奮で笑いが止まらず、得体の知れない恐ろしさを感じさせるスズキ。しかし類家もまた、「いずれ後悔するよ、俺に会っちゃったこと。夜も眠れないくらいにね」とただならぬ雰囲気で向き合い、どこか危うさをはらんだ独自の正義感の片鱗をのぞかせる。


視聴者からは「佐藤さんも山田さんも原作のイメージそのまま!」「佐藤二朗の正しい使い方」「凄い短い動画だけど、めちゃくちゃ怖い」といった声が続々。原作の持つ独特の恐怖感が、見事に映像化されていることがうかがえる。

染谷将太さんが「人は悪魔を前にした時、人間の業を考えさせざるを得ない。登場人物全員の業が垣間見え、善と悪の欲が炙り出された時、映画館を訪れて頂いた皆さんの業も炙り出されるかもしれません」と語るように、観る者に「人間の業」という究極のテーマを突きつける本作。哲学を持たない"普通のおじさん"が引き起こす恐怖は、誰の心にも潜む闇を映し出す鏡なのかもしれない。

極上のミステリーと超ド級のアクションが織り成す究極のエンターテインメント『爆弾』は、2025年10月31日(金)より全国公開。

映画『爆弾』 作品概要
出演:山田裕貴、伊藤沙莉、染谷将太、坂東龍汰、寛一郎、片岡千之助、中田青渚 
加藤雅也、正名僕蔵、夏川結衣、渡部篤郎、佐藤二朗
原作:呉勝浩「爆弾」(講談社文庫)
監督:永井聡
脚本:八津弘幸、山浦雅大
配給:ワーナー・ブラザース映画

(C)呉勝浩/講談社 (C)2025映画『爆弾』製作委員会
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