展覧会「4つの視点のミュージアム」が11月5日から京都で開催。食・衣・住・まとめ、4つの切り口で日本とカタルーニャの異文化を体感
東京ウォーカー(全国版)
日常の延長線上にある文化の違いと共通点にスポットを当て、日本とカタルーニャをつなぐ体験型の展示「4つの視点のミュージアム」が、2025年11月5日(水)〜9日(日)に京都で開催される。
本展覧会は、スペイン・カタルーニャ州と日本の生活文化をテーマにした国際文化交流プロジェクトの一環で、それぞれの国の人たちが、自国と相手国の文化をどう見ているのかという4つの視点から考察するユニークな取り組みとなっている。主催は日本とカタルーニャの有志による団体「4CATJAPO」(クアトラカットジャポ)。日本・カタルーニャ交流年の公式コンテンツとして認定され、カタルーニャ州政府日本事務所および京都府の後援を受けている。
きっかけは「旅」から。等身大の目線で文化と向き合う
プロジェクトの発端は、バルセロナを訪れた日本人2人の何気ない旅だった。市場での買い物、テラスでの食事、街ゆく人々の色彩感覚に触れ、この文化を築いている人たちと「友達になりたい」と感じたという。帰国後、同じ想いを共有する仲間と出会い、4CATJAPOが発足。日常生活の視点から文化を語り合う、等身大の国際交流がスタートした。
「4つの視点ワークショップ」から見えてきた日常文化の奥深さ
2024年には、日本とカタルーニャ、スペインのほかの地域混合チームによる4回のワークショップが開催された。テーマは「食」「衣」「住」「まとめ」の4つ。それぞれの国の人たちが、自国と相手国の文化をどう見ているかという「4つの視点」でディスカッションを重ね、150以上の文化的トピックを整理。オンラインツールmiroを活用し、全員がフラットに意見を交わした。
展覧会は、進化し続ける「対話の場」
京都のGallery GOBANGURAで開催される本展では、ワークショップで得られた知見をもとにした「ディスカッションマップ」4枚がメイン展示となる。来場者は展示に直接付せんを貼ることで新たなトピックを追加でき、展覧会そのものが成長していく構成となっている。
「食」の道具からひもとく、文化の背景と家族観
たとえば「食」のエリアでは、日本とカタルーニャの台所の違いを通じて暮らしの背景を紹介。カタルーニャでは家族でゆっくり料理を楽しむオーブン文化が、日本では時間を効率化する電子レンジ文化が根づいている。こうした生活の違いが、家族観や価値観の違いを映し出す。
来場者が「参加者」となる、能動的なミュージアム
本展の最大の特徴は、鑑賞者自身が展示に関わり、問いに答えることで展示に参加できる点にある。「あなたの家のオーブンは?」「あなたにとって“日本らしさ”とは?」といった問いかけに付せんで応えることで、来場者自身が文化探求の当事者となる。本ミュージアムは、訪れるたびに姿を変える、“生きた展覧会”だ。
開催概要
名称:4つの視点のミュージアム(Exposicio de Quatre Perspectives)
会期:2025年11月5日(水)〜9日(日)
会場:Gallery GOBANGURA(京都府京都市下京区不明門通松原下ル吉水町460 奥)
入場料:無料
主催:4CATJAPO
後援:日本カタルーニャ交流年、カタルーニャ州政府日本事務所、京都府
協力:バルセロナ文化センター、関西カタルーニャセンター、合同会社Tocoton、株式会社菰野デザイン研究所、株式会社コト・ラボ、ほか
京都からバルセロナへ。交流は続いていく
京都での展示終了後、2026年6月にはスペインのジローナおよびバルセロナへ巡回予定。現地の図書館や文化施設と連携し、住民参加型の展示として展開される。国同士ではなく、人と人が出会い、対話を重ねることで、文化の理解が広がっていく。
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