展覧会「4つの視点のミュージアム」が11月5日から京都で開催。食・衣・住・まとめ、4つの切り口で日本とカタルーニャの異文化を体感

東京ウォーカー(全国版)

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今回のイベントについて、担当者に話を聞いてみた。

ーー今回のイベントの狙いは?
「4つの視点のミュージアム」は、日本とカタルーニャの文化を「食・衣・住・まとめ」の視点から等身大で見つめ合い、実感を通して異文化を理解することを目指す国際交流プロジェクトです。参加者同士が対話しながら展示をつくるプロセスそのものが「作品」であり、来場者もその一員として加わることで、展示は共につくる場へと進化します。異文化交流に関心のあるすべての人に開かれた体験型の展示です。

ーー今回のイベントのターゲットは?
異文化に関心を持つ一般の方、教育・デザイン・地域文化に携わる人たち、そして「国際交流に興味はあるけれど難しそう」と感じている人たちです。展示を通じて、仲間の輪を広げ、誰もが自分の視点で世界を語れる場を目指しています。

ーーイベントの目玉は?
ワークショップ参加者が実際に語り合いながら書き込んだ、「ディスカッションマップ」です。このマップには、日本人・カタルーニャ人・スペイン各地の参加者が出し合った“生の声”が、付せんでびっしりと貼られています。その数はおよそ500枚。この付せんの集合体こそが、ワークショップで生まれた「対話の記録」であり、文化の違いを考えるプロセスそのものを体験できる展示です。

さらに、会場では来場者自身も新しい付せんを貼ることができます。自由に書き加えることで、展示は日々進化しつづける“生きたミュージアム”になります。見て、感じて、そして書き込む――。来場者もこの対話の輪に加わることで、等身大の国際交流を実感できる仕掛けが、本展最大の魅力です。

ーーアイデアはどのようにして生まれた?
代表の菊池律子が東京都と三重県の二拠点生活を通じて「場所ではなく人を知ること」で地域に愛着を持った経験が原点です。旅行で出合ったカタルーニャを本当に好きになるには、現地の人と心を通わせることが欠かせないと感じ、「友達づくり」としての展覧会が始まりました。

文化の違いに直面しながら対話を重ねる中で、「この話し合いこそ学びだよね」というひと言に、このプロジェクトの本質が詰まっていると気づきました。相互理解のプロセスそのものが、等身大の国際交流の第一歩だと感じています。

ーーユーザーへのメッセージは?
文化の違いを理解し合うには、まず対話の場が必要です。参加者の言葉にもあるように、「4つの視点のワークショップ」と「4つの視点のミュージアム」は、異文化交流を超え、違いを認め合うための土台づくりを目指しています。この手法が、国や背景を越えて協働する人たちにとって、ひとつのヒントになれば幸いです。

付せんを1枚貼ることで、あなたも展示の一部になる。展示に参加できるこのミュージアムで、ふだんの暮らしにある「文化」をもう一度見つめ直してみてはいかがだろうか。

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