北川景子の“素”の魅力が炸裂！Snow Man佐久間も黒髪で挑んだ『ナイトフラワー』現場レポート

2025年11月28日(金)公開の映画『ナイトフラワー』の撮影現場レポートとメイキング写真が到着した。

本作は、第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた『ミッドナイトスワン』の内田英治監督が手がける“真夜中シリーズ”の第2弾。借金取りに追われ2人の子どもを抱えて東京へ逃げてきた母親・永島夏希(北川景子)が、生活に困窮し子どもたちの夢を叶えるためにドラッグの売人になることを決意。孤独を抱える格闘家・芳井多摩恵(森田望智)とタッグを組み、危険な世界へと足を踏み入れていく衝撃のヒューマンサスペンスだ。

今回明らかになった撮影現場レポートでは、北川景子さんが見せた“関西弁ネイティブ”ならではのこだわりや、森田望智さんとの初対面から生まれた奇跡のシスターフッド、Snow Man・佐久間大介さんの熱演エピソードなど、作品の魅力を物語る現場の様子が明らかになった。

北川景子と子役との自然な掛け合いに現場も感動

2024年11月下旬から約1カ月間、関東近郊を中心にオールロケで行われた『ナイトフラワー』の撮影。主人公・夏希を演じる北川景子さんは、全編ほぼスッピン、青く染めた髪という従来のイメージを完全に覆すビジュアルで現場入りした。

特筆すべきは、北川さんの関西弁へのこだわりだ。撮影前、北川さんから「(関西の)どこの方言にしますか？」と質問があり、「さすがはネイティブ関西人ならではの着眼点」と制作陣も舌を巻いた。ちなみに本作では関西弁の中でも最もノーマルとされる“摂津弁”を採用。「お前は王将の回しもんか！」と絶妙な間合いで入れるツッコミなど、北川さんの関西グルーヴで夏希というキャラクターにリアリティを注入した。

また、子役の渡瀬結美さん(小春役)と加藤侑大さん(小太郎役)とは撮影前のエチュード(練習)で仲を深めたようで、序盤から2人は北川さんに懐き、まるで本当の家族のような自然な空気感を醸し出した。朝から元気に走り回る小太郎を「ねむた…」と気だるそうにあしらいながらも、ガバッと抱きしめる夏希。その姿には疲労の蓄積と我が子への愛情が同時に溢れ、細かいアドリブも織り交ぜる北川さんのナチュラルさは、想像以上だったという。

森田望智との“運命の出会い”が生んだ化学反応

内田英治監督の意向により、北川さんと森田さんは撮影初日まであえて会わないという演出が施された。初日の撮影は、サトウ(渋谷龍太)の手下にボコボコにされた夏希を、多摩恵が成り行きで家まで送り、傷の手当てをするシーン。初対面にして初共演とは思えないほど、2人の間には親密な空気が流れた。

撮影のハイライトは、12月末のどしゃ降りの雨の中で撮影されたシーン。夏希が多摩恵に「家族になってほしい」と懇願し、「子どもたちに未来見せてやりたいねん！」と魂の叫びをあげる。ずぶ濡れになりながらも夏希の叫びを全身で受け止める多摩恵。カットがかかった瞬間、笑い合いながら抱き合う2人の姿に、現場スタッフも思わず涙したという。

Snow Man・佐久間大介、ピンクヘアを黒く染めアイドルオーラを封印

映画『マッチング』に続く内田作品への出演となる佐久間大介さん。「内田さんは映像芝居のおもしろさを教えてくれた恩師」と語るほど、並々ならぬ思いで撮影に挑んだ。トレードマークのピンクヘアを黒く染め、キラキラしたアイドルオーラを完全封印。明るさの中にも翳(かげ)りのある瞳で、幼馴染の多摩恵を一途に想い続ける海を演じきった。

夏希と出会い、危険な道へはまり込んでいく多摩恵に「どういうことだよ！」と激高するシーンでは、ロケ現場となった駐車場中に響き渡るような声量で熱演。激しいアクションもさすがの身体能力で軽々とこなした。ボロボロの“裂傷メイク”が施された自分の顔を見て「いって〜！痛くないけど！(笑)」と終始、内田組を楽しんでいた姿が印象的だったという。

SUPER BEAVER・渋谷龍太、俳優デビューとは思えない存在感

本作が俳優デビューとなる渋谷龍太さんは、「緊張しました」と語っていたのが嘘のように、悠然たる佇まいで夜の街を仕切る麻薬密売の元締め・サトウを怪演。「じ〜っと蛇みたいに(夏希を)見て」という監督の演出通り、不気味な妖しさの中にも抗いがたいオーラのあるサトウを着実に作り上げていった。

北川さん、森田さん、佐久間さん、渋谷さんが顔をそろえた(サトウの)アジトのシーンは、意外にも和気あいあいな雰囲気だったそう。サトウの部下たちは全員治安悪めのルックスだが、「ちょっと礼儀正し過ぎるよ！」と監督がイジり、全員が笑顔になるなど、シーンとは対照的な空気感の中で順調に撮影は進んでいった。

撮影最終日、“疑似家族”の温かさに包まれて

12月末の撮影最終日は、夏希たち家族と多摩恵がそろう、本作を象徴するような“疑似家族”の温かいシーンとなった。クランクアップで北川さんは、実生活と重ね本作への思いを吐露した。

「夏希ほどではないですが私も日々追い立てられるように生活しているので、夏希には共感しやすかったです。夏希は、誰か周りに支えてくれる人、助けてくれる人がいれば道を踏み外すことはなかった人です」

さらに北川さんは続ける。「家庭に恵まれず、社会の救いの手が行き届かないという状況で、必死にもがき、生きようとします。子どもを守りたいという母の強い想い、腐った世界でもなんとか前向きに生きようとする泥臭さを、見守っていただけたら幸いです」

罪とは何か、愛とは何か――。北川さんが全身全霊で体現した、モラルや正論を飛び越えたひとりの母親のたくましい生きざまを、ぜひスクリーンで見届けてほしい。

映画『ナイトフラワー』作品概要
原案・脚本・監督：内田英治　
音楽：小林洋平
エンディングテーマ：角野隼斗『Spring Lullaby』(Sony Classical International)
出演：北川景子、森田望智、佐久間大介(Snow Man)、渋谷龍太、渋川清彦、池内博之、田中麗奈、光石研
製作：『ナイトフラワー』製作委員会　　
配給：松竹 　
(C)2025『ナイトフラワー』製作委員会　

※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。