沢尻エリカ、7年ぶりスクリーン復帰！成田凌主演『#拡散』で記者役「今の時代を象徴する作品」

沢尻エリカさんが約7年ぶりに映画界に本格復帰することが明らかになった。成田凌さん主演の映画『#拡散』に出演、2026年2月27日(金)より全国公開される。

虚実あふれる情報に翻弄された男の物語

『#拡散』は、富山県の小さな町を舞台に、妻をワクチン接種直後に亡くした介護士・浅岡信治(成田凌)が、深い喪失と疑念に苛まれていく物語。医師を責め、遺影を掲げて訴え続ける彼の姿は「夫婦愛の象徴」として報じられるが、いつしか反ワクチンの象徴として利用され、孤立と狂気を深めていく。

監督を務めるのは、映画『ゴールド・ボーイ』(2024年)で製作総指揮を担当した白金(KING BAI)さん。脚本は『あゝ、荒野』(2017年)、『ぼくが生きてる、ふたつの世界』(2024)などで知られる港岳彦さんが手がけた。港さんは、自身のXで本作について「タチの悪い冗談みたいな今の社会を自由に書けるなんて、脚本家冥利に尽きます」と綴った。

沢尻エリカ、久しぶりの映像作品で記者役に挑戦

沢尻さんが演じるのは、自身も婚約者を医療事故で失った過去を持つ新聞記者・福島美波。浅岡の遺影を掲げる姿を「夫婦愛の象徴」として紹介する、物語の重要な役どころだ。

『パッチギ！』(2005年)で日本アカデミー賞新人俳優賞、『ヘルタースケルター』(2012年)で同賞優秀主演女優賞を受賞し、昨年は舞台『欲望という名の電車』で初舞台ながら主演を務めた沢尻さん。「なかなか踏み込んだ題材で、今の時代を象徴する作品だと思います」と、作品への思いを語る。

「久しぶりの映像作品で緊張もありましたが、スタッフ・キャストの皆さんに温かく迎えていただき、とても心強かったです」と撮影を振り返り、その言葉からは新たなスタートへの決意が感じられる。

成田凌が挑む、愛が狂気に変わる瞬間

主人公・浅岡信治を演じる成田凌さんは、『愛がなんだ』(2019年)や『窮鼠はチーズの夢を見る』(2020年)で数々の映画賞を受賞してきた実力派。妻の死により純粋な愛と狂気が混じり合う難役に挑戦した。

「かなりチャレンジングな企画。オファーを受けていいものか、はじめは少し迷う自分もいました」と正直な心境を明かした。しかし「脚本を読ませていただき、即決。生活の一部となっているものの恐ろしさをあらためて感じる作品」と、作品の持つメッセージ性に惹かれたという。

AI時代のフェイクニュース――今だからこそ描く物語

白金監督は「この映画は、反ワクチンでも推進でもありません」と強調する。「あの時、誰もが経験した『見えない不安』をどう受け止めるかを描いた作品です」。

さらに監督は、AI時代を迎えた今だからこその問題提起も込めている。「音声も映像もより多くのフェイクが作られるようになるでしょう。だからこそ、自分を信じ、身近な人を大切にしながら生きることが重要になります」

遺影を背に、遠い山々に向かって歩く男の姿が印象的なティザーポスターも解禁。真っ赤な嘘に塗り潰された世の中で、男は何を信じ、何処へ向かっていくのか――。

コロナ禍という未曾有の体験を経て、私たちは情報の真偽を見極める難しさを痛感した。SNSで瞬時に拡散される情報、それが真実なのか、誰かの思惑なのか。この映画は、そんな時代を生きる私たちに「何を信じて生きるか」という根源的な問いを投げかける。

映画『#拡散』
2026年2月27日(金)全国公開
原案・編集・監督：白金(KING BAI)
脚本：港岳彦
出演：成田凌、沢尻エリカ ほか
制作プロダクション：株式会社白菜娯楽
配給：ブシロードムーブ
(C)2026 #VIRAL PRODUCTION COMMITTEE

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