「パワハラの連鎖を自分の世代で断ち切る」働く女性の“頑張る美学”という葛藤を描いた短編漫画【作者インタビュー】

東京ウォーカー(全国版)

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ご自愛ください画像提供:大町テラス(@te_rra_ce)

働き方改革が進んだとはいえ、いまだに深夜の打ち合わせはあるし、残業は減らない。そんな職業は存在する。22時からクライアントとの打ち合わせ。土日の仕事が確実となり「何のために頑張っているのだろう」と、むなしさと葛藤を抱えた夜を描く、大町テラス( @te_rra_ce )さんの漫画「ご自愛ください」に1.5万を超えるいいねが集まった。

理不尽を受け継がずに断ち切る――大町テラスが描く、働く人のリアルな夜

【漫画】本作を読む画像提供:大町テラス(@te_rra_ce)

ご自愛ください2画像提供:大町テラス(@te_rra_ce)

ご自愛ください3画像提供:大町テラス(@te_rra_ce)

本作「ご自愛ください」の主人公は、部下に無理をさせたくない上司だ。土曜に友人の結婚式がある部下に「私がやっておくから」と仕事を引き受ける姿は、一見美徳のようでいて、どこか切ない。新人時代に大切なライブを逃した記憶を抱え、「後輩には同じ思いをさせたくない」と奮闘する姿が、働く人々の胸を刺す。

作者の大町テラスさんは本作について「自分が受けた理不尽をどう還元するのか?というテーマで描きました」と語る。「パワハラ上司に受けた理不尽を後輩に返すのか、それとも自分の代で断ち切るのか。その選択を問いたかった」とも述べる。さらに「パワハラを断ち切るために、頑張る美学」を描いたことを理解してくれる読者の多さに励まされた一方、「主人公の自己犠牲的な行動が不快」という声もあり、それに対するアンサーとして続編「私ごとで恐縮ですが」を描いたという。

2021年当時は、まだマスクが日常だった。「編集さんから“ごはんとサウナの描写を入れて何か読み切りを”と依頼を受け、コロナ禍で働く主人公の姿を描こうと思いました」と大町テラスさんは振り返る。

雑誌掲載時には目立った反響はなかったが、X(旧Twitter)での投稿をきっかけに多くの「いいね」がついた。「『地味な話だしな…』と思っていましたが、Xに載せたことでたくさんの方に届いて、うれしく思っています」と大町さんは語る。

働く誰もが抱える葛藤を、静かに、しかし確かに照らす作品である。

取材協力:大町テラス(@te_rra_ce)

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