【衝撃の実話】「エコー写真を燃やして」夜逃げした女性の壮絶な依頼…夫の暴力が奪った命【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
子どもの頃から漫画が好きで、ユーモア溢れる作品を描く宮野シンイチさん(@Chameleon_0219)。Xで公開された『夜逃げ屋日記』は、DV被害者などを夜逃げさせた実話を基にした人気漫画だ。今回は、第58話のエピソードを紹介するとともに、衝撃的なエピソードについて著者にインタビューした。
「私がやらないで誰がやるの」…エコー写真を燃やす夜逃げ屋の覚悟
包丁を振り回し、「役立たずのグズ女」と妻を罵倒していた夫は、危険人物として警察に連行された。妻の夜逃げは、あとは荷物を搬入すれば完了だ。社長たちはトラックで転居先へ向かうが、宮野さんは同僚のビッキーに「ついておいで」と海へ連れ出される。
浜辺のベンチでビッキーが取り出した封筒には、胎児のエコー写真が入っていた。実は、妻のヒメカさんは夫の暴力により流産してしまったのだ。夫はその妊娠すら知らなかったという。ヒメカさんは一人で事実を抱え込み、写真を捨てて忘れようとしたが、どうしても捨てられなかった。
そこで、ビッキーに依頼してキッチンから写真を回収し、処分することになったのだ。ビッキーはライターで写真を燃やしていく。宮野さんが「よくそんなお願い引き受けましたね」と問うと、ビッキーは「私がやらないで、誰がやんのよ」と答えた。同じ女性として、依頼者の痛みを誰よりも理解していたのかもしれない。
「いたたまれない」…作者が語る悲劇の現場
ヒメカさんのエコー写真を見たときの心境について、宮野さんは「言葉に詰まるというか、もう取り返しのつかないことなので、気分が悪くて。関係のない僕ですらこんな気持ちになるのに、当事者であるヒメカさんの気持ちを考えるといたたまれない気持ちになりました」と、当時の苦しい胸の内を明かした。
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