“プチ湯治”の旅から一歩踏み込んだ滞在へ!町全体が宿になる山口県長門市の「俵山まちごと旅館」
関西ウォーカー
山口県長門市の「俵山温泉」は、外湯文化が花開いた温泉地。湧き出る貴重な温泉をみんなで共有するため、ほとんどの旅館が内湯を引かず、湯治客も地元の人も一緒に湯に浸かる“町湯”がにぎわった。
そんな文化的土壌から2025年に生まれたのが、「俵山まちごと旅館」という滞在スタイル。歴史ある旅館に泊まり、歩いてすぐの2つの町湯に何度も好きなだけ入浴。合間に町を散策し、食事は俵山のジビエや旬の産物を提供するレストランやカフェに出かける。これを可能にしているのが、端から端まで歩いても数分以内という町中心部の規模感だ。すれ違う人と気軽に言葉を交わせる親密な空気の中で“プチ湯治”の旅から一歩踏みこみ、町全体を宿として、地元の日常に入り込んで滞在することがコンセプトだ。
古くから泉質のよさで知られる「俵山温泉」
山口県の「長門五湯」の一つ、「俵山温泉」は、開湯から1100年を超える歴史ある温泉地。中国山地の西端にあたる穏やかな山間の地にあり、秘湯の雰囲気を色濃く残している。温泉地全体が環境省の「国民保健温泉地」に指定され、「新・日本百名湯」の一つであると同時に、「全国平成温泉番付」の“西の横綱”にも選ばれている。病気やケガの療養に利用されてきた名湯として古くから知られ、江戸時代には長州藩・毛利家直営の湯治場になったほど。町の中心部には、明治・大正・昭和初期に建てられた木造3階建ての旅館が並び、昔ながらの温泉地らしい雰囲気に身を置ける。
新しい宿泊のかたちを体験する「俵山まちごと旅館」
「俵山まちごと旅館」にチェックインしたところから、新しい宿泊スタイルは始まる。食事も時間も決められていないからこそ生まれる余白。何度も湯に浸かり、町を歩き、「俵山温泉」の日常のリズムに身を委ねていく。外湯文化を背景とした新しい宿泊のかたちを体験してみよう。
「俵山まちごと旅館」の総合受付は、旅館が立ち並ぶ中心部の通りにある旧「川の湯」。到着後、まずはこちらにチェックインし、2つの町湯「白猿(はくえん)の湯」と「町の湯」にフリーパスで入れる「入浴手形」と、湯かご、好みの色やサイズを選べる作務衣を受け取る。基本的なアメニティはもちろん、化粧水やクレンジングなども用意されている。ほかにも、3つ選べる「ウェルカム駄菓子」や貸出OKの本が並び、おもてなしの温かさを感じさせてくれる。
客室は木のぬくもり感じる旅館の心安らぐ空間
「俵山まちごと旅館」の客室は、中心部の「俵山まちごと旅館 京や」と「俵山まちごと旅館 泉や」にある9部屋。由緒ある旅館の雰囲気を活かしつつ、快適な時間を過ごせるよう、ベッド用マットレスやクッションが設置され、リラックスできる雰囲気となっている。「俵山まちごと旅館 京や」は保養旅館として親しまれてきた宿で、隣接する「俵山まちごと旅館 泉や」は立派な日本庭園のある落ち着いた老舗。いずれも建物は増築を重ねた木造3階建てで、意外なところに階段が現れるなど迷路のような造りが興味深い。こちらで作務衣に着替えたら、用意された下駄を履いて出かけよう。
水素が豊富に溶存した特異な泉質
アルカリ性単純温泉の「俵山温泉」は、病気療養や生活習慣病の予防、エイジングケア、美肌づくりに効果が認められてきたため、これまで何度か調査・研究の対象となった。その結果、酸化した状態をもとに戻す「還元力」がきわめて高いことが判明。その要因が高い濃度で湯に溶存する水素の存在で、湯自体が酸化しづらく、効果が持続するという。源泉は町の中心部を流れる清流、正川の付近に5カ所あり、そのうち4カ所は自然湧出している。また湯温が41度程度であることから加温・加水といった調整が不要で、まさに“源泉かけ流し”の湯に浸ることができる。さらに、源泉によって泉質と効能が微妙に異なる点にも注目して、2つの町湯を楽しみたい。
町の日常に紛れこむ町歩き
「俵山温泉」の源泉が湧き出す正川は、初夏にはホタルも見られる静かな清流。この流れを起点に町歩きをしてみよう。正川から中心部の通りにいたる緩やかな坂に配された石段や、旅館の裏手の路地など、どこか懐かしさを感じるノスタルジックなスポットも数多い。町全体を俯瞰するには、中心部から歩いて15分程度の高台にある「熊野山公園」が最適。道中で山口県オリジナルの柑橘「長門ゆずきち」の木などを見つけるのも楽しい。
食事を町の中で楽しめるのが特色
「俵山まちごと旅館」の特色の一つが、素泊まりで食事が用意されていないこと。そのため、町に出かけて俵山名物のジビエや、寒暖差のある気候で滋味に富んだ作物を使った料理などに出合える。
中心部の通りにある「そば居酒屋 たべ山」は地酒、そばのほか、近所にある「俵山猪鹿工房 想(そう)」から仕入れる新鮮なイノシシやシカを調理したメニューが秀逸。
2025年7月にオープンしたカフェ「RETIME ROOM CAFE(リタイムルームカフェ)」では、オリジナルブランドのベーグルと俵山の食材を組み合わせ、この地でしか味わえない食を提供している。
また、俵山のおみやげといえば、伝説の白い猿をモチーフにした「三猿まんじゅう」だ。1952年から湯治客向けに販売を始めたもので、現在は「福田泉月堂」でのみ製造・販売している。また「白猿の湯」の1階にある売店では地元の特産品などを販売しているので、こちらにも立ち寄りたい。
町の人々の息遣いが感じられる滞在を
名湯「俵山温泉」を訪ねるなら、温泉街全体を舞台に、全方位から楽しめる「俵山まちごと旅館」という滞在スタイルがおすすめだ。自分たちの好みやペースでゆったりと過ごしながら、町の人々と自然に言葉を交わせる。そんな距離の近さも、この宿泊体験ならではの魅力である。
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