【母の死後に知った真実…】「無理して作れなんて頼んでない」反抗期の息子が捨て続けた弁当…母の作った「唐揚げ」に号泣【作者に聞く】
東京ウォーカー(全国版)
元ゲーム会社所属デザイナーで、現在はストーリー漫画をメインに執筆している吉良いとさん(@kilightit)。個人での作品発表のほか、商業誌掲載など精力的に活動している漫画家だ。代表作「ようこそ亡霊葬儀屋さん」は、「1度見た事あるはずなのに泣いてしまった」など、多くの読者に感動をもたらしている。
今回は、吉良いとさんに話を聞き、「幽霊が視(み)える葬儀屋さんと閉じられた弁当箱」を紹介する。
食べずに残された弁当と母の死
学生のヒロトは普段通りに過ごしていた。のんきに授業を受け、放課後に本屋に寄る。母が毎日朝早く起きて作ってくれる弁当は、いつも通り食べずに残していた。「無理してまで作れなんて誰が頼んだよ」。その日、ヒロトの母は死んだ。
ヒロトは葬儀を担当した烏丸葬儀社の烏丸枢(からすま・くるる)に、母の死を受けて立ち直れないことを相談する。すると烏丸は「それでいいんじゃないか」と答える。大切な人の死はたぶん一生引きずるものなのだと。
それを受けてヒロトは、仕事や家のことで忙しいのに作ってくれていた弁当を食べなかった自分は、悲しみを引きずる資格なんてないと声を荒げる。
毎日入っていた「唐揚げ」の秘密
そんなヒロトに烏丸は、弁当に手作りの唐揚げが必ず入っていた理由を話し始める。それは幼少期のヒロトが「世界で一番好き」だと言ったから。お母さんはそれがうれしくて、忘れられなかったのだ。
自宅に戻ったヒロトは食卓で一人、母が最期に作った唐揚げを口に運ぶ。「世界で一番好き」な唐揚げと母の記憶に、涙が溢れて止まらなくなるのだった。
作者自身の体験とリンクした物語
本作について、作者の吉良いとさんは次のように語る。
「このお話はこれまで描いた『幽霊が視える葬儀屋さん』シリーズのなかでも特に思い入れのある作品です。物語自体はフィクションですが、自分も片親で母にはずっと迷惑をかけっぱなしで。プロットを書いているとき、さまざまな感情がリンクして思わず泣いてしまいました」
親子の愛を描くとともに、完全に立ち直れなくても前を向いて少しずつ進むことはできるというメッセージを伝えてくれる本作。X(旧Twitter)にアップされると1.8万いいねがつき、読者からは「今回も最高でした!」「息子のいる私には刺さりすぎて涙腺が…」「葬儀屋さんの漫画で過去一泣いたかもしれない…」といった感想が寄せられている。
画像提供:吉良いと(@kilightit)
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