福原遥「喪失から立ち直れない人に優しく寄り添ってくれる映画」スピッツの名曲『楓』を行定勲監督が映画化
東京ウォーカー(全国版)
水上恒司さんとW主演を務めた『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(2023年)や、主演ドラマ『明日はもっと、いい日になる』(2025年)、大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(2025年)など、幅広い作品で活躍中の福原遥さん。
スピッツの名曲を原案とするこの冬一番の感動のラブストーリー映画『楓』では、福士蒼汰さん演じる恵の恋人で、秘密を抱えながら哀しみを乗り越えていく木下亜子を演じている。
インタビューでは、撮影秘話や役を演じるうえで大事にしたこと、共演者とのエピソード、さらに“星空にまつわる思い出エピソード”などを語ってくれた。
原案はスピッツの名曲『楓』「歌詞がいろいろな捉え方ができる曲。この映画とすごくリンクしているなと思いました」
――本作はスピッツの名曲『楓』を原案とするラブストーリーですが、この楽曲に関してどのような印象を持っていましたか?
【福原遥】『楓』に限らずですが、スピッツさんの曲は歌詞がいろいろな捉え方ができるものが多く、そこがとても魅力的だなと感じます。最初に台本を読んだときに、聴く人によって刺さる歌詞や共感できる部分が違う『楓』という曲は、この映画とすごくリンクしているなと思いました。
――劇中ではSUPER BEAVERの渋谷龍太さんと、シンガーソングライターの十明(とあか)さんがカバーした『楓』も流れますが、それぞれ全く違う印象を受けました。
【福原遥】渋谷さんのカバーも十明さんのカバーもそれぞれすごくすてきで、より物語に引き込まれるというか、登場人物の心情を歌で丁寧に表現してくださっているのがうれしかったです。エンドロールではスピッツさんの『楓』が観た方を温かく包み込んでくれるので、すてきな作品に参加できてよかったなと思いました。
――亡くなった恵の恋人で、恵の兄・涼を恋人だと思い込む亜子の姿がとても切なかったです。亜子を演じるうえで大事にしたことや意識したことを教えてください。
【福原遥】客観的に亜子を見ると、“え、そういう行動するの?”と思うこともあって、そういった部分を自分の中に落とし込むのに少し時間がかかりました。そんな中で助けられたのは、行定勲監督の「亜子の人間らしい部分を出したい」という言葉。そこからは、そう思っていた部分も彼女の人間らしさなんだと感じるようになり、もっと深く亜子を理解しながら演じようと意識するようになりました。
――亜子のキャラクター像がとてもリアルに感じられたのは、“人間らしさ”を大事に演じられたからなのですね。
【福原遥】観た方がみんな亜子に共感できるかと言われるとそうではないかもしれないけれど、恵を思う気持ちの強さや心の脆さをしっかりと表現できるように演じたいと思いました。劇中に“慮る(おもんぱかる)”という言葉が登場するのですが、まさに亜子は相手のことを慮れるすてきな人なので、そこも意識しながら大切に演じていました。
“喪失から立ち直れない人々”をテーマに描いた本作「優しく寄り添ってくれるような映画だと思います」
――福士蒼汰さんは双子の兄・涼と恵の二役を演じていますが、亜子に寄り添う涼の姿に心が温まると同時に切ない気持ちにもなりました。
【福原遥】切ないですよね。亜子は涼を恵だと思い込んで生活しているので、お芝居中もそういう意識で演じていたのですが、完成した本作を観て“こんなにも恵と涼は違っていたんだ!”と驚きました。それぐらい福士さんが亜子と一緒にいる涼を恵に寄せて演じてくださったんだなと、あらためて気づかされました。
――双子の兄弟の幼馴染で、亜子とも親しい梶野を演じた宮沢氷魚さんとの共演はいかがでしたか?
【福原遥】宮沢さんとは大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』でも共演していて、本作の撮影と時期が重なることもあったんです。そのおかげで宮沢さんとコミュニケーションを取る機会も多く、安心してお芝居することができました。
――本作では亜子が“ある秘密”を抱えながら悲しみを乗り越えていく姿が描かれます。福原さんは悩みごとができたときに誰かに相談しますか?それとも一人で抱え込んで解決していくタイプですか?
【福原遥】そうですね…その時の状況や悩みの種類にもよりますが、すぐに誰かに相談するというタイプではないかもしれません。どうしても誰かに話したくなったら、信頼している人、一人か二人に相談することはありますが、基本的に自分で考えて解決するようにしています。
――“喪失から立ち直れない人々”をテーマに描いた本作だからこそ共感できる部分も多く、物語に引き込まれました。福原さんは本作を通してどんなことを感じましたか?
【福原遥】大切な人を失った場合、すぐに立ち直ったり前向きになったりするのは難しいですよね。私自身もすごくこの物語に共感できました。時間は残酷に流れていきますが、無理をせず、ゆっくりと自分のペースで歩いていっていいんだよと背中を押してもらえるような、優しく寄り添ってくれるような映画だと思います。
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