“身体変異”と“共依存”を融合したジャンル・ミックス型ホラー映画『トゥギャザー』の見どころを紹介。倦怠期に差しかかったカップルが、想像を絶する出来事に直面する姿を描く!
東京ウォーカー(全国版)
2026年2月6日より全国公開された『トゥギャザー』は、超自然的な身体の変異現象に見舞われた倦怠期のカップルが、極限状況に陥っていく姿をスリリングかつブラックユーモアたっぷりに描いた作品。公開前に試写で観た本作の感想を紹介(以下、ネタバレを含みます)。
【ストーリー】
長年付き合ってきたミュージシャン志望のティム(デイヴ・フランコ)と小学校教師のミリー(アリソン・ブリー)は、今まさに人生の新たな一歩を踏み出そうとしていた。
ふたりは心から愛し合っているが、倦怠期に差しかかっていて、互いの関係に行きづまりを感じている。そこで心機一転、2人は住み慣れた都会を離れ、ティムの両親が遺した田舎の一軒家に移り住むことを決意する。
豊かな自然に囲まれた田舎での新生活をスタートさせたティムとミリーは、自宅近くの森のハイキングコースに繰り出す。ところが2人は途中で道に迷い、地面にぽっかり空いた穴を滑り落ちてしまい、地下の洞窟で一夜を過ごすはめに。その直後から、2人の穏やかな日常が暗転する。
ティムは突然意識が混濁し、身体が勝手に暴走する奇妙な症状に悩まされ、気持ちがすれ違いがちだったミリーとの関係が危うくなっていく。やがて、その異変はミリーの身にも勃発。目に見えない磁力に引き寄せられるかのように互いを求め合うその想像を絶する現象は、2人が育んできた愛と人生すべてを侵蝕していくのだった…。
実生活でも長年連れ添ったパートナー同士の俳優が、共依存ボディホラーに挑む!
本作の監督を務めたのは、オーストラリア出身の新人監督マイケル・シャンクス 。彼は独学でVFXを習得し、短編映画やミュージック・ビデオ、配信動画コンテンツなどを制作してきたマルチな映像クリエイターとして知られている。
シャンクス監督にとって長編デビュー作となる本作は、監督自身とパートナーとの15年以上におよぶ関係性にインスパイアされて構想をふくらませた企画だという。本作で注目を集めたシャンクス監督は、A24とタッグを組んだスリラー映画『Hotel Hotel Hotel Hotel(原題)』を手がけることが決定しているそう。
主人公のティムとミリーを演じるのは、実生活でもパートナーであるデイヴ・フランコとアリソン・ブリー。デイヴは『グランド・イリュージョン』(2013年、2016年、2026年)シリーズや『愛はステロイド』(2025年)など話題作への出演だけでなく、アニメ『レゴニンジャゴー ザ・ムービー』(2017年)の声優もこなし、A24の『Zola』、Huluの『Pam & Tommy』のプロデューサーも務める多才な俳優だ。スリラー映画『サイコハウス 血を誘う家』(2020年/日本未公開)では、映画監督デビューを果たしている。
一方、『スクリーム 4』(2011年)や『プロミシング・ヤング・ウーマン』(2020年)などに出演しているアリソンは、2020年公開のNetflix作品『ホース・ガール』で脚本・製作・主演を務めるなどデイヴ同様に幅広く活躍している。
2人はシャンクス監督のオリジナル脚本に惚れ込み、本作の主演とプロデューサーを兼任することに。長年連れ添ったパートナー同士だからこそのリアリティのある演技は、本作の大きな見どころとなっている。
また、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年)でチャールズ・マンソンを演じたデイモン・ヘリマンが、ミリーの職場の同僚教師ジェイミーを演じている。ミリーを気遣いつつも、すぐに距離を詰めてくるジェイミー先生は“いい人なの?悪い人なの?”と、こちらの心を惑わせるが、そこはあまり深読みせずに観るのがおすすめ。
“体がくっつく”シーンに驚き、倦怠期カップルのリアルな心理描写に心動かされる作品
若いころは好きな人と“ずっと一緒にいたい”“ずっとくっついていたい”と思ったこともあるな…と、本作を観る前に遠い過去を思い出していた。そこまで相手のことを想っていても、付き合いが長くなると“好きだけどずっと一緒にいるのは嫌だ”“たまに会うぐらいがよくなってきた”と感じるようになり、そこから少しずつ心が離れていって別れることもあった。
本作のティムとミリーは、愛し合っているけれど、倦怠期に差し掛かっている微妙な関係を維持しているカップルだ。2人はハプニングによって地下の洞窟で一夜を過ごしたあと、磁石のように体が勝手に相手に引き寄せられ、自分が行きたいほうへと進めなくなってしまう謎の現象に襲われる。
体がピタッとくっつくまではいいが、くっついて融合していくのは大いに困る。ましてや倦怠期に差し掛かっているカップルであればなおさらだ。ティムとミリーは少しずつこの奇妙な症状に悩まされ、ついに体の一部が文字どおり融合してしまう。
“え!!ここからどうするの??”と驚いていると、そこから2人がコントのようなやり取りを見せ、怖いのにおもしろいという不思議な展開に。このシーンから一気に物語が加速していき、“離れたくても離れられない”という極限状況に七転八倒する2人の姿にハラハラドキドキさせられた。
本作は、単純にボディホラーとして楽しめるだけでなく、ティムとミリーの心情が丁寧に描かれているところも大きな魅力となっている。2人が抱える「共依存の不安」や「パートナーに束縛されることへの不満」に共感しながら観ることができるのだ。
もちろん、体がくっついて一つになろうとするときのVFX表現も素晴らしく、単純にホラー映画として楽しめるシーンも満載。ミリーの横で寝ていたティムが、夜中にとんでもない状態になっている恐怖(爆笑?)シーンもあるので楽しみにしていてほしい。
“身体融合”の恐怖から逃れられないティムとミリーがどんな結末を迎えるのか。ぜひ劇場で鑑賞してもらいたい。
文=奥村百恵
(C)2025 Project Foxtrot, LLC
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